原爆の図 普及版完本

  • 小峰書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784338010184

感想・レビュー・書評

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  • 少しだけ見るつもりが、ページをめくる手が止まらなくなった。
    絵から発せられるエネルギーが胸にのしかかってきた。
    これまでに戦争に関することを見たり聞いたりしたことはあったが、今になってようやく自分に受け皿ができ、受け止めることができたように思う。
    丸木美術館に足を運びたい。

  • 丸木夫妻の、原爆に関わる絵の画集。ずっと見たかった。やっと見ることができた。

    日本版の「ゲルニカ」と言える。
    その場にいなければ描けないだろう絵、声なき声を全て収められているような、予想以上に凄惨な情景が密集していた。
    圧倒される。戦争を知らない世代だからこそ、見た方がいい絵だ。

    読みながら、なぜか般若心経が耳についていた。
    地獄とはこういうものか、と思ったのかもしれない。

    いつだったか番組『日曜美術館』で、丸木位里さんがインタビューに答えていた。「原爆の絵を発表した時、娘が被曝したっていう人が言ってきたんだ。(思い出させるから)こんな絵を描くなって怒られるかと思ったら、そうじゃなかった。こんな綺麗じゃないんだ、もっとちゃんと描けって言われたんだよね」という話をしていた。

  • <THE HIROSHIMA PANELS>
      
    題字/丸木位里
    絵とき/丸木俊
    年譜編纂/石川保夫、鈴木茂美
    翻訳/ナンシー・ハンター(石川保夫協力)、板倉君枝、トランズ ネット

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著者プロフィール

1901年6月20日に広島の太田川上流の船宿を兼ねる農家に生まれた。戦前には前衛的な美術団体である歴程美術協会や美術文化協会に参加、抽象やシュルレアリスム(超現実主義)を取り入れた独自の水墨画を発表して高い評価を受けた。1941年に油彩画家の赤松俊子と結婚。1945年に広島に原爆が落とされた時には、数日後にかけつけ、その様子を目撃した。やがて夫婦共同制作で《原爆の図》の制作に取り組み、30年以上の歳月をかけて15 部の連作を完成。その一方で風景を中心としたスケールの大きな水墨画を数多く残している。1995年10月19日永眠、享年94歳。

「2023年 『『ピカドン』(初版オリジナル復刻版)/『ピカドン』とその時代』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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