海にかえった4頭のクジラ (えほん・こどもとともに)

ジェルミエンジェル むかいながまさ

• 小峰書店 (1995年1月1日発売)

感想・レビュー・書評

[unknownさんの感想 · 2015年6月17日]

自然保護管理局に浜辺にクジラ打ち上げられているという通報があった。
１１頭が打ち上げられ、４頭は既に死んでいた。
町の人々が集まっていて、みんなでバケツリレーで海水を汲んでクジラに掛け、太陽の熱で乾燥しないうようにする。
ある学校では授業を休みにしてクジラの救出をしていた。
２頭は砂浜の上だったので、みんなで持ち上げ、クジラの体の下にビニールシートを敷いて海際まで運び、早めに海に戻せた。
残り５頭は岩の上。
みんなの水掛けもむなしく３頭が死んでいく。
朝から動きっぱなしだったので、座り込んでしまう人々も。
最後、２頭は満ち潮を待って体を浮かせ、海へ帰ることが出来たのだった。

ニュージーランドで本当にあった出来事をもとにした絵本。
ニュージーランドでは、各町に自然保護管理局の建物があり、各所に野生動物が紛れ込んだ場合のパンフレットが設置してあるのだとか。
もともと自然が豊富な地域であるのもあり、人々の自然保護に関する意識が違うのだとか。

日本なら作業の人がやっているのを写真に撮るくらいしかしなさそう…。