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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784338081788
作品紹介・あらすじ
十八世紀後半、田沼意次の時代から寛政の改革ころ。華々しい江戸の出版業界の中心には、いつもこの男がいた! その男の名は、蔦屋重三郎。江戸の東の外れ、幕府公認の遊郭・吉原で生まれ育ち、貸本屋から商売をスタートした重三郎は、さまざまな才能に出逢いながら江戸の出版界でめきめきと頭角をあらわしてゆく――。その活躍は、編集者の枠にとどまらず、本の企画や制作、出版、広告、販売と多くの仕事を手がけ、しかも美人画の喜多川歌麿や、謎の絵師・東洲斎写楽を売り出し、狂歌の流行にもひと役買った。市井の人々が政治に参加することができなかった時代に、幕府の方針に翻弄されながらも粘り強く、そしてしたたかに、江戸の人々を楽しませることに生涯を賭けた、蔦屋重三郎の謎を秘めた生涯に迫る歴史ストーリー。
感想・レビュー・書評
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どんなに素晴らしい絵や文書であっても、それを見つけて世の中の人に「ほら、見て!こんなに素敵な作品があるよ!」って発信する人がいなければ、有名になることもずっとずっと後の世の中に残ることも、きっとなかった。今日、私たちが喜多川歌麿や東洲斎写楽の浮世絵を見ることができるのは当時の蔦屋重三郎の並々ならぬ奔走があってのものなんだなと思うと、すごい功績ですね。才能を見つけて、どのようにしたら世の中に受け入れられるかを考えて、人脈を作り、商売として買い手をしっかり楽しませつつ、利益も得る。幕府の意向などにより、全てが順風満帆なわけではなかったけれども、いつもまっすぐな重三郎の姿に胸を打たれました。歌麿に至っては重三郎が自宅に下宿させて、身の回りの世話もしていたと知り、その面倒見のよさにも感服です。
遊郭・吉原の文化や生活模様も垣間見れて楽しめた一冊でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
今や『江戸のメディア王』と称される蔦屋重三郎だが、当時は自由に本屋を営むことができなかった。豊かな発想力や先見の明、人徳の高さを活かし、遂に株仲間に。戯作者や絵師、吉原の人々、そして読者のために、無茶を承知で本作りに奔走する蔦重に感服。『自利利他』の精神で、真っ直ぐな人生を突っ走った蔦屋重三郎。生き方がかっこいい。
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大河で主役の、蔦屋重三郎の生涯を書いた物語。
この人は本当に、才能のある絵師や作家を見出だしたり、面白い本を如何に売るかを考えることが好きなんだな、ということが伝わってきた。
歌麿、写楽、北斎など有名どころの名前が出てくるのも楽しい -
2025.02.20
著者プロフィール
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