そして永遠に瞳は笑う (新こみね創作児童文学)

  • 小峰書店 (1997年1月1日発売)
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本 ・本 (237ページ) / ISBN・EAN: 9784338107105

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  • ★うちたちの合図は、こうばいね。瞳は笑う。瞳は笑う!(p.236)

     姉の敵を討とうとしたナツは失敗した後、ギリブルという商人のメイドになり幕末の長崎でのできごとを少女の目から見る。
     そして、彼女のなりたいものは。

     佐竹美保さんの絵が好きなのでそれにひかれて読んでみました。「赤毛のアン」的なのを想像してたらけっこう重かった。

    ▼簡単なメモ

    【一行目】ーーとうとうきたばい。カエのかたきば討つときが……。

    【上野彦馬/うえの・ひこま】カエの恋人だったが他の娘と結婚した。そのせいでカエが自殺しナツよりは敵として狙っていた。《身勝手で、野心家で、舶来品には目がない男。》p.11。現在二十八歳。上野写真局をやってる写真師。たぶん実在の人物。坂本龍馬の有名な写真を撮ったのは上野写真局のようだ。
    【おケイ】大浦おケイ。長崎屈指の商人。実在の人物。
    【おツル】グラバーの妻。
    【男】《男らは、男らのために戦うだけやろ! 自分らのためだけに!》(p.143)。正直、そう思います。政治も戦争もうっかりすると生命をチップにすることになるけど男たちの内輪のゲームにすぎない。男だけのクラブ。だから女が入るのを嫌がる。
    【カエ】ナツの五歳違いの姉。遊女。十八歳で自殺した。
    【金井重太郎/かない・じゅうたろう】突撃隊の隊長。小物っぽい。
    【亀山社中】《坂本龍馬を中心とした、若い浪士たちの集まり》《長崎の豪商、亀山の小曽根家の別荘に寄宿している。》p.14。後の海援隊。
    【ギリブル】イギリスの商人。マーチャント・アドベンチャー(冒険商人)。桃香を助けその後恋人となる。グラバーほど手広くはやってない。実在の人物と思われるが?
    【グラバー】儲けてる商人。グラバー邸のグラバー。ナツや桃香はガラバーと呼ぶ。
    【後藤】土佐藩士。
    【栄/さかえ】ナツの十二歳違いで父親の違う弟。
    【坂本龍馬/さかもと・りょうま】ナツはグラバー邸で出会う。じつはその前にも一度会ったことがある。これといってたいしたことはしていないけど現在では人気がある人物。暗殺されなかったら坂本財閥でもつくれてたかもしれないなあとは思います。
    【沢村】亀山社中のメンバー。
    【しの】ナツの母。
    【新作】ナツの義理の父。実の父の弟だが性格は異なり真面目一方だった兄とは異なり楽天的で夢みがち。
    【突撃隊】長崎でつくられた幕府側の臨時の軍隊。長崎奉行所直属。
    【中野啓輔/なかの・けいすけ】亀山社中のメンバー。桃香の恋人。ナツご手に入れたピストルの持ち主。
    【ナツ】主人公。十三歳の娘。気が強くまっすぐで強情。自由でありたい。思い通りに進みたい。
    【ニューカー】自転車のこと。
    【平太】ナツの父の姉の三番目の息子でナツより二歳上。
    【桃香/ももか】筑後屋の遊女。カエの一歳下の友人。恋人は亀山社中の人。

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著者プロフィール

群馬県に生まれる。昭和女子大学文学部卒業。デビュー作『おれたちのはばたきを聞け』(童心社)で日本児童文学者協会新人賞、『つむじ風のマリア』(小学館)で産経児童出版文化賞を受賞。作品に「ゆうれいママ」シリーズ(偕成社)、『鈴とリンのひみつレシピ!』『犬とまほうの人さし指!』『わんこのハッピーごはん研究会!』(以上、あかね書房)、『おかのうえのカステラやさん』『俳句ガール』(以上、小峰書店)、『のいちごケーキのたんじょうび』『ぼくはおじいちゃんのおにいちゃん』(以上、ポプラ社)、『セラピードッグのハナとわたし』(文研出版)、『救助犬の弟子』(新日本出版社)、『いつか空の下で さくら小ヒカリ新聞』(汐文社)など多数ある。

「2023年 『メダカ姫』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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