リューンノールの庭 (文学の森 11)

  • 小峰書店 (2002年12月30日発売)
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本 ・本 (215ページ) / ISBN・EAN: 9784338174114

感想・レビュー・書評

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  • (No.13-31) 児童書です。

    『皆月未散(みなづき みちる)は、いつもならホテルの予約など何もかも決まっているはずの家族旅行の予定がまだ計画されていないことに不満。中学生になって初めての夏休みなのに。このままでは、おじいちゃんおばあちゃんの家に行くことでごまかされそう。
    おばあちゃんはママのお母さん。お料理は上手だし、おねだりすれば大抵のものは買ってくれる。でもママには内緒だけど、未散はおばあちゃんが好きではない。ママは分かっていないらしいが、おばあちゃんが未散のことを気に入っていないと感じるから。おばあちゃんが気に入っているのは、弟の拓海(たくみ)だ。

    なんと、未散が大好きな童話作家・水無月サナから、メールで招待状が送られてきた。今まで全く知らなかったのだがパパには皆月沙那子という妹がいて、水無月サナはペンネームだという。そんなこと聞いたこともなかった。

    何で全く行き来がなかったの?
    でも未散はママと拓海と一緒に叔母さんの家を訪問して、ママたちが叔母さんと距離を置いていたのはなぜかが分かった。ものすごく変な人だ。

    叔母さんはママと拓海は追い返し、未散だけ残した。これから始まるのは魔女修行?修行する義務と権利があるって!?』

    児童書で、ファンタジーで、魔女とかドラゴンとか登場するのにリアル感を楽しめました。
    大人が立派過ぎないのが良いわ。特にファンタジーでは主人公の味方になることが多いおばあちゃんがそうじゃないの。
    おばあちゃんを、ママのお母さんにしたのは理由があるのかな。もしこういうタイプの人がパパのお母さんだったら、嫁姑戦争が勃発して未散どころじゃなくなって児童書にならないから?
    頭は良さそうなのにあまり物事を考えず依頼心も強いママ。長いものには巻かれろ、つまり妹のやることには口出ししないで平和を保とうとするパパ。
    うるさい子供なんかには我慢できないし面倒を見るなんてとんでもない、子供って中学生くらいになれば自立してるはずよね?と思ってる叔母さん。

    今まで周りにいなかったタイプの叔母さんと暮らし始め、未散は自分がかなり物を知らず甘やかされてきたことを自覚します。
    そして未散は、かなり意地っ張り。途中から乱入する同い年の男の子と競い合う気持ちもあって、なにくそと頑張っちゃう。
    こういう女の子って私の好きな主人公だわ!

    とても面白かったです。

    この本はどこかで紹介されていたので読んだのですが、読み終わってから私の記憶を刺激するのでよく考えてみました。そうだわ、この作者名に覚えがある!もしかして「虹色のリデル」の人?本棚を見に行き、著者紹介を比べたら同じ人だと分かりました。
    早川文庫の「虹色のリデル」でデビューして、その後集英社のコバルト、スーパーダッシュで何冊も出して、私はほぼ全部買ってた。
    いつの間にか出なくなってたのは児童書に移ったからなのか~、知らなかったわ。懐かしくて何冊か読み返しました。

  • 人のおすすめで読んだ。子供の頃に表紙が綺麗で読もうとして読めなかった本だった気がする。

    はっきりと明言されていないけど、夏休みに魔女修行をするお話。ふしぎな植物や生き物がいっぱい出てきて、ファンタジー要素が多くおもしろかった。

    魔女(?)の叔母さんが若干モラハラ気質でこわいけど魅力的。男の子がどう絡んでくるのかわかんなかったけど、そういうことかーと思った。ちょっと妖怪モノっぽさもある。

  • 小学生の時は気にしていなかったけど、今読み返してみると英文学作品がちょくちょく登場してて思ったより深く読めてよかった

  • 中学生のひとなつの冒険

  • 小学生の子供が面白かったというので、興味を持って読んでみた。テンポが良くて読みやすく、一気に読了。

    一言で言うと、変人でツンデレな叔母のところに小生意気な女子中学生が住み込んで成長するお話。ありがちな展開と言えばそれまでだけど、児童書なのでそういうものという気もする。満月の夜に花が咲く場面、花を摘む場面は印象に残った。

    祖母や母親などのずるい大人の描写や、孫でも折が合わない事があると書かれている部分は、これを自分の子供が読んだと思うとドキッとした。

  • 中学一年生の未散が夏休みに、謎めいた叔母さんの家へ修行へいくお話。なんの修行なのかもわからないまま未散は叔母さんにこき使われるが、だんだんと叔母さんは魔女ではないかと思ってくる。

    壮大な冒険ファンタジーではなく、エブリデイ・マジック。岡田淳さんのかくお話に似た雰囲気かも。叔母さんの庭には様々な植物が咲きほこり、魔女の力が基本的には植物の力というのがたのしい。魔女であることを認めない自分勝手な叔母さんも、最初はひどいと思うものの終盤には、ツンデレ具合がとっても素敵に思えてくる。金属製ドラゴンのDDがとってもかわいい。どんどん続きが読みたくなるお話。

  • 不思議な話が読みたかったときに見つけた本です。おとぎ話に近いけど、もしかしたら現実に起こるかも...というくらい身近に感じることができるので、がっつりとしたファンタジーが得意でない人にもおすすめです。
    http://www.lib.miyakyo-u.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=215190

  • 童話作家の叔母の元に行った未散は、訳も判らず修行を言い渡されるのだった。愛想がなくキツい叔母は、もしかして魔女?
    少女小説の王道のようなストーリーです。無愛想に見えて実は優しさを秘めている叔母さんだとか、近所に住むちょっとカッコいい男の子だとか、実学のように見えて神秘的なものを扱う修行だとか。
    ドキドキが詰まっていて、物語の魅力を伝えてくれる、そんな作品ですね。
    続きもあるのだとか、読まなくちゃ。

  • 何を隠そう、私が本好きになってしまったきっかけなのです。

  • 叔母さんまじツンデレ続編wktk

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著者プロフィール

富山県生まれ。古典名作から最新のファンタジーまで、児童書の挿絵を中心に幅広く手がける。主なシリーズ作品に「ブンダバー」(ポプラ社)「大魔法使いクレストマンシー」「ハウルの動く城」(共に徳間書店)「リンの谷のローワン」(あすなろ書房)「魔女の宅急便」3 ~ 6・特別編(福音館書店)「パン屋のイーストン」(小社)ほか多数。

「2018年 『イーストンと音楽会』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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