綱渡りの男 (FOR YOU 絵本コレクション「Y.A.」)

  • 小峰書店
4.13
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本棚登録 : 359
レビュー : 62
  • Amazon.co.jp ・本 (40ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784338202046

作品紹介・あらすじ

1974年8月7日、完成間近のニューヨーク・世界貿易センターのツイン・タワーの間を、綱渡りした男がいた!若き大道芸人・フィリップ・プティが地上400メートルの高さで繰り広げるパフォーマンス。いまはなきタワーの思い出として、人々の驚嘆と喜びを描いた迫力ある絵本。2004年コールデコット賞ボストングローブ・ホーンブック賞「絵本部門」受賞。

感想・レビュー・書評

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  • 大道芸人フィリップ・プティの今は無きツイン・タワーでの前代未聞の綱渡りの顛末が描かれた絵本です。
    故郷パリのノートルダム寺院で高所綱渡りを行った彼は、ニューヨークでも同じことを考えました。
    建設作業員に変装して忍び込み綱を通し、そして夜が明けて…!
    侵入を含む様々な違反があったはずですが、人々に与えた夢の方が罪を凌駕していたために裁判官の判決も前代未聞のものとなりました。
    ツイン・タワーの破壊という大事件は記憶に残りますが、良い偉業も色褪せずに時空を超えるものです。

  • 絵本のカテゴリーに入れてしまうと子供向けと思われそうで、そこが惜しくてたまらない。
    お話し会用に、他図書館から借り受けた一冊。
    手に届くまで待つこと十数日だったけど、待った甲斐もあったというもの。
    大人の皆さんにもおすすめの作品です。

    爆心地を「グランウンド・ゼロ」と呼ぶのは知っていたが、2001年の9.11の崩壊現場もそう呼ぶらしい。
    なんともありがたくない呼び名だが、9.11を思うときはこの本を真っ先に思い起こすだろう。
    今は無き、ニューヨークの世界貿易センタービルに綱を張り、地上400メートルの高さで綱渡りをした男の実話なんである。
    1974年8月7日、フランスの大道芸人フィリップ・プティがそれを成し遂げた。
    いや「成し遂げた」というのは妥当な表現とは言えない。
    当時は建設中のビルディングであり、彼は夜間に忍び込んで(不法侵入)
    友人たちと力を合わせて綱を張り(一度失敗しているから器物損壊罪かな)、夜明けから約一時間ものあいだ綱渡りをしている(騒乱罪?)。
    一般常識の善悪の秤にかけたら、間違いなく悪の部類に入るのに、なぜこんなにも感動を呼ぶのだろう。

    俯瞰する大きな見開きの挿絵が折込になっていて、横に、縦に、広がる。
    ここだけでも、この本を読む価値がある。
    フィリップになりきって綱渡りをする、なんという、強い訴求力の絵だろう。
    世間一般の価値観でなく、困難があっても自分で考え決断し、夢を精一杯追い求めた。それを支える友人もいた。
    感動を呼ぶのは、それが結果的に多くのひとに希望を与えたからに他ならない。
    逮捕されたときの彼と、取り巻く人々の表情、「粋なはからい」をした裁判長の顔。
    それらが、雄弁に物語っている。
    彼のしたことは、まさに夢のような快挙なのだ。
    この話は本人の自伝もあるし、ドキュメンタリー映画にもなっているらしい。

    テロの標的になり多くの命が失われたたことで、とかくセンチメンタルに流れがちなセンタービルの懐旧。
    だが、その上で鳥のように自由に舞った存在も確かにあったのだと、子どもたちに伝えてあげたい。
    約12分。高学年くらいから。でも大人もぜひどうぞ。

  • 高学年にオススメしたい絵本です。

    今はなき、世界貿易センタービル、ツインタワー。昔、このビルの間に 綱を張って、本当に綱渡りをした男性がいました。
    彼の名はフィリップ。綱渡りが何よりも好きな、大道芸人です。

    世間的には まちがいなく反対されるであろう、無謀な計画。でも彼は・・・やりたいこと、自分の夢のために、突き進みます。

    信じられない綱渡り!
    ページが大きく開くこのシーンは、 圧巻です。

    「綱の上にいるかぎり、彼は自由でした。」

    この一文に心を奪われるのは、
    いろんなしがらみを ものともせず、心のままに表現する彼への憧れがあるからかも、しれません。
    そして 、最後の裁判官の判決が、また いいんですよね☆

    心から好きなことをやっている姿というのは、きっと 見るものを、しあわせにするのだと 思います。大人のみなさんにも、オススメです。

  • 2001年9月11日に同時多発テロの標的になり崩れ去ったニューヨークの世界貿易センタービル、その二つのタワービルに綱を張って綱渡りをしたフランス人男性の勇気と暴挙(!)を追憶の中に綴った美しい絵本。

    最後のページで思わず涙が溢れてしまう。泣かずに読み聞かせをする自信がないので、子供たちに紹介したくても出来ないというジレンマに苦しんでいます。

  • すごいなぁ。このすーっとした気持ち。背中を駆け抜ける風を感じる。裁判の結果、子どもたちの前で綱渡りするオチと、ツインタワーがなくなった今も皆が覚えているというオチ。二つのオチが、人間の強さを物語っている。名作。

  • 13分

    読む前にこの本に出てくるタワーの高さをより一層現実的に想像して欲しかったので、当時のトラベルガイド本にある写真を紹介し、タワーは日本人の建築家がデザインしたこと、110階建てであること、超高速エレベーターがあり1分で上がれることを話しました。さらにクラスで今年行ったランドマーク横浜の展望階の高さが69階だったことも比較として伝えました。

    そして読後、実話であり、皆が生まれる前の2001.9.11の同時多発テロ事件でタワーがなくなってしまったことを伝えると、この事件を知っている子もいて「えっ⁉︎あのビル⁉︎」と驚きの顔も見られました。

    次のほんわかした本につなげました。

  • 1974年8月7日NYの世界貿易センターのツイン・タワーの間に綱を張り、綱渡りをした男がいる。
    これ実話?と、驚いてしまうが…
    どうも本当らしい…映画もあるとか…。

  • 3-2 2019/09/11
    **********
    4-2 2017/07/12

  • すごい事やる人もいるもんだわ⁉️

  • 6年生に読み聞かせ

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