- Amazon.co.jp ・本 (132ページ)
- / ISBN・EAN: 9784338224031
作品紹介・あらすじ
幽霊は野山を吹きわたる風のようにひゅうひゅうと泣いた。『月の笛』にまつわる今と昔の物語。
感想・レビュー・書評
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少年潮が,時の波を越える舟に乗り,月の笛を取り戻す冒険。(笛吹幽霊に同情)
少年に無理やり修行させるスクネ坊は面倒臭い奴だが,頼もしい味方。
東逸子の絵が幻想的。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
子どもには子どもの社会がある。大人の都合ですべてを決められ、引っ越し、転校、そして友だちとの別れを乗り越えなくてはいけない辛さには覚えがある。主人公の潮に降りかかるそれらの悲しみを、けれど彼は幽霊とのある約束を果たすため迷いを乗り越え千年の旅路を遡る。少年の子どもらしい正義感と、心の揺らぎ、そして少年に助力する不思議な力を持つ動物や行者たち。千年の時の悠久は、目覚めれば一夜の儚い夢となり思い出となってゆく。「ありがとうがさよならになる」。長い夢のあとにおとずれた夜明けのような小粒だけれど清らかな読後感。
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描写は素晴らしかったが、ストーリーは散らかっていた印象だった。
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ありがち設定ありがち展開。
すたすたと進む話。
でも絵が綺麗なのと、結局そのありがちさが好き。 -
東逸子さんの絵目当てで借りたんだけど内容はちょっとイマイチ。子供向けだからなのか、展開がやたらと早く、主人公の感情の変化についていきにくいし、目的を達成するために払われた犠牲を思うと読後感もすっきりしないし、主人公の愚かさにもイライラする。読んだ感じでは小学校中学年あたりからをターゲットにしているのだと思ったのだけど、そのくらいの年頃ならばもっと書き込んだ、ボリュームのある話もある程度読めると思うのです。ただ東さんの絵はチョーキレイだった。