木でつくろう手でつくろう (自然と生きる)

遠藤敏明

• 小峰書店 (2012年11月1日発売)

感想・レビュー・書評

[knslさんの感想 · 2013年9月15日]

★★★★★
著者は「白神山地」に工房を構え、木工品を製作している。
・手で物をつくる
・木工道具
・木工機械
・木工技術
・木材
→種類、性質。
・木と環境

著者が学んだスウェーデンの暮らしと考え。
・子どもたちは身の回りのものをつくる。つくるために道具をつくる
・スウェーデンの自然、環境、教育

ものをつくるということ。

木工レシピ

著者はブナが大好きみたいで、木材ではブナに沢山のページを割いている。
古い木のベンチは年輪を残してボコボコになっているのをよく見かけるが、そのワケがわかった！

スウェーデン時代では編み物おじさんのエピソードと蚊のエピソードが木工の話とは別におもしろかった。

この本、大人にもおすすめしたいなあ。
児童書だけにおさめるのは、もったいない。
(まっきー)

[羊さんさんの感想 · 2013年5月24日]

スウェーデンに木工クラフトを学びに行った秋田大学教授の木工に対する思いをつづる。大工さんに代表される日本の木工、近年日本でも人気の北欧の木工。その接点を探る。

[enatoさんの感想 · 2013年5月24日]

著者はスウェーデンで木工工芸を学び、現在は秋田県に住んでいます。木を使ってものを作ることの面白さをスウェーデンで学びました。それだけでなく、スウェーデンの子どもたちは教育の中に浸透している「木工」という授業を通して、一から道具を自分の手で作ることを自然と身に付けていっていることを知りました。日本も「木」という材料を使ったものづくりには共通する部分を持っています。創造しながらつくっていくという楽しさを感じられる本です。

[あぱ2さんの感想 · 2023年3月24日]

とても優しくて素敵な本でした。
児童向けに書いてはありますが大人にもぜひ読んで頂きたい本です。
樹は生きているし、木材も生きているというのも何となく意識して生活や木工品と向き合っていたつもりでした。
しかし、木材にも地産地消(その場所で育った木をその場所で作りで使うこと)が当てはまること、木材の向き(育った向きと同じ向きで使うこと)までは意識したことがなく、著者の樹や木材への深い理解に驚きました。
こういうものを作りましょうという本ではなく、そもそも「ものづくり」とは何なのかという内容に近く、何か作品作りをされる方、木工品が好きな方は特に読んで欲しい一冊です。