- Amazon.co.jp ・本 (335ページ)
- / ISBN・EAN: 9784338287128
作品紹介・あらすじ
にぎわう浅草を舞台に、車夫の世界に飛びこんだ少年と、周囲の人たちとの心のふれあいを描く――さわやかな成長の軌跡、第2弾!
感想・レビュー・書評
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めっちゃ泣いた。
いとうみくさんのこの手の話、YAというより大人向けだと思うんだけど。
走ちゃんが、みんなが少しずつ成長していくのかみえて、とても嬉しい。 -
シリーズ2作目。
お話はつながっているけど、短編になっているので読みやすい。一度読みだすと引き込まれ、先が気になりやめられない。
中心人物は入れ替わる。誰も幸せいっぱいってわけじゃなく、それぞれ事情があって、大人には何かしらの後悔も付きまとってる。
それでも、人力車に乗ったことで、何かに気づいたり、慰めになったり、思い出になったり、きっかけになったり。
ほんの少しでも前向きな気持ちに、しあわせな気持ちになれるのなら。やりがいのある仕事なのだと思う。
走は、やけに大人びているけれど、自分のことになると別なんだろうな。きっと3巻目で進展があるんじゃないかな。 -
車夫1の時よりも、どの章をよんでもす〜っと心に入ってきた。今回は「親子」の一冊だったな。
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走はお客さんのことに深く立ち入らないし、自分のことも多くは語らない。両者の事情を知る読み手としては、もどかしさもあるのだが、そこがいいのだろう。踏み込むとしたら、それは覚悟をもって行うときだろう。
最後のハッピーバースデー、無事出産したおかみさんを祝おうとする場面で終わる。その前までの母親との再会の話が重すぎて、気持ちが晴れなかった。
今後、走はどうなっていくのだろう。
「ーー頼んだ。あの声は……。」
「あいつは笑ってた。笑ってオレにたすきをつないだ。信じてくれていたから。」
走の走るフォーム
(つなぐもの)
「観覧車に乗ると、オレは無意識に地上で待ってくれている人を探してしまう。」(ストーカーはお断りします)
「それでも、思いを伝えないよりはいい。いまできることは、それくらいなんだから。効率よくスマートに生きようなんて思わない。生きるということは、余計なことや、くだらないことや、面倒なことばかりで、ムダの連続だ。そのなかでオレたちはたぶん、みっともなくなにかにしがみつきながら生きているんだと思う。」
(幸せのかっぱ)
「あっ、えっと、後悔していることに気づいたら、そこからやり直すチャンスがあるってことじゃないかと思うんです」
「琴枝の手のひらをすり抜けていく花びらは、私が拾いあげればいい。拾いあげて、その手のひらにのせる。」
(願いごと)
なんて嫌なオヤジなんだ。もうすぐ死んでしまうかもしれない妻を怒鳴るなんて。心配するあまりだったのだろうけれど。今までずっとそうしてきたから変わることはできないのかもしれない。でもそんな自分のことを気づいて良かった。花びらを拾えないことを怒るのではなく、自分が花びらを拾って差し出せばいいのだ。そんな簡単なことなのに、難しい。
「でも、あんなふうに年をとって、だれかと笑っていられるってすごいと思うんです」
「ふつうでいるって、いろんなことがあっても、ふつうでいつづけるって、すごいなって思うんです」
(やっかいな人)
車夫1の第一話に登場した中学生だった女の子が高校生になって再登場する。尾行した父と父の恋人は結婚することになっていた。
大丈夫ということばの使い方は難しい。でも走くんの「大丈夫です」は安心できる。
小峰書店
https://www.komineshoten.co.jp/search/info.php?isbn=9784338287128
文春文庫
https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167914899
中江有里
https://books.bunshun.jp/articles/-/5466 -
心に沁み渡るエピソードがあっという間に読了させてくれた。
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前作よりよかった。
次も楽しみ。 -
前作に引き続きおもしろかった。走の成長と、周りの人やお客さんの人生も見れてよかった。乃亜の続きが読めたのもよかったな。設定はなかなか重いし、人によっては解決策のようなスッキリとした終わり方はしないけど、そんな風に少しずつ、何かに救われて生きているんだよなって感じた。
人力車にますます乗ってみたくなった。 -
前作同様、さらりとしてるのに泣ける。
余命宣告された奥さんが旦那さんと人力車に乗る話がよかった。
乃亜との今後もあるのかな?
お母さんとはいつかきちんと会える日が来るとよいな。 -
「靴ずれの」悠木乃亜、余命宣告を受けた奥さんと乗る成見信忠等心に響くストーリーがいっぱい。