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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784338287159
作品紹介・あらすじ
ロシアの森深く、母親とオオカミたちと暮らす少女フェオ。ある日、残忍なラーコフ将軍が現れ、オオカミを保護した罪で母を連れ去ってしまう。少女はオオカミを連れ、元兵士の少年と共に、母を取り戻すため旅に出る。
感想・レビュー・書評
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革命前夜のロシアを舞台に、「オオカミ預かり人」(作者の創造した架空の職業)の少女フェオを主人公にした、一種のファンタジー。魔法が出てくるわけではないが、職業そのものと、オオカミを飼いならすことという、ふたつの屋台骨が架空の設定というのがちょっと落ち着かないんだけど、そこを飲み込んでしまえば、あとはフェオのたくましさに、オオカミたちのけなげさと頼もしさに、元少年兵でダンサーの素質を持つイリヤのすてきさに、ぐんぐんのめり込まずにいられない。結局作者は、非道なものに立ち向かう勇気や、子どもたちの秘める力を描きたかったのかな。でもそんな理屈は置いておいて、取りあえず頭から飛び込むのが吉。そういう熱い物語です。
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フェオもオオカミもカッコいい
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百年ほど前のロシア。貴族たちはオオカミを飼うことをステータスとしていた。しかし手に負えなくなったりすると、オオカミ預かり人に託し、野生に返してもらっていた。
フェオは母親とともに、森でオオカミ預かり人をしていた。クロとシロ、ハイイロの三頭のオオカミと平和に暮らしていた。
ある朝、突然ラーコフ将軍が、フェオのオオカミが皇帝の猟場のヘラジカを殺したと、押し入ってきた。さんざん家の中を荒した末に、次にフェオとオオカミが一緒にいるところを見たら容赦しないと言い残して行った。
その後、ラーコフ将軍に狙われたフェオは、母親と離れ離れにされてしまった。
連れ去られた母親を助けようと、親しくなったイリヤという少年兵とオオカミたちと、サンクトペテルブルクを目指した。
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今から100年ほど前のロシアに、母親と一緒に人里離れた森で暮らすフェオという名前の少女がいた。母親のマリーナは、大きくなってしまったペットのオオカミを引き取り、森に返すのを仕事にしていたので、フェオとオオカミ達は本当の家族、親友だった。ある日、軍の指揮官ラーコフがやってきて、オオカミを殺そうとし、逆らったマリーナを逮捕してしまう。ラーコフをスキー板で殴りつけて逃げ出したフェオは、母を救うため、オオカミたちと旅立つ。
狂気の軍人ラーコフとオオカミ少女フェオの戦いに目が離せない。子どもたちが力をあわせて監獄を襲撃するラストが圧巻です。 -
ロシア貴族たちは、オオカミを飼いならし、飾り立て自慢していたが、手に負えなくなるとそれを手放した。不幸なオオカミたちを森に返すのが、「オオカミ預かり人」の仕事。フェオは、母親のマリーナとその仕事を請け負うため、森の中で暮らしていた・・・という魅力的な設定で始まる物語。
アレクセイはじめ、多くの市民が加わっていくのは革命前夜の歴史を踏まえたものらしいが、ここでフィオと行動するのは子供たちなので、歴史のリアルさはあまり伝わってこない。物語はそれを求めてはいないと思うが。
フェオと、または人間と狼との関わりについて描かれているところはとても興味深かった。オオカミはフェオでさえ言うことを聞かせることはできないのだ。次の行動はオオカミに委ねられており、自分の思い通りにはならない。オオカミという動物の素晴らしさを知った。
何より表紙の絵に引き込まれてしまう。挿絵も素晴らしかった。 -
これは勇気と気高さの物語だと思った。
ある種のファンタジーだが、夢と魔法があってキラキラとしているわけでなく、もっと現実的な雪の中の真っ白な世界が広がっていた。 -
革命前のロシア、貴族たちはオオカミを飼うことがステイタスシンボルだった。しかし、オオカミは人間に飼われても野生を忘れることができず、飼いきれなくなる。そこで、オオカミ預かり人にこっそりと森へ返してもらっている。フェオは預かり人の母親と森のはずれの小屋で暮らしている。森へ返す訓練中のシロとクロとハイイロの3頭のオオカミと一緒に。
そこへ、皇帝の権力をかさに着た暴力的な将軍ラーコフがやってくる。ラーコフに一番仲の良かったオオカミ・ハイイロを殺されたフェオ。母親もラーコフに捕らえられてしまいます。フェオは、ラーコフのもとから抜け出した少年兵イリヤと、母親を救うために刑務所のあるサンクトペテルブルグに向かいます。
最後は、フェオたちに味方する子どもたちの力を得て、虐げられていた人々とともに反逆に出ます。
作者はイギリス人。ロシアの貴族がオオカミをペットにしていたというのは、フィクション。 -
オオカミを森(野生)に返すオオカミ預かり人という虚構と、ロシアの革命での恐怖による支配に対抗する民衆を交差させた物語。
オオカミを擬人化せずに描写することで、美しさや気高さが引き立つ。凛とした佇まいを持った作風が素敵。 -
さくさくと読みやすく、残酷なシーン(いわゆるグロテスクなシーン)はほとんどない。物語後半で突然でてくるイリヤの情報について伏線が何もなかったので、少し残念に思いました。
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