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Amazon.co.jp ・本 (196ページ) / ISBN・EAN: 9784338287265
作品紹介・あらすじ
中学受験を控える小学6年の颯(はやて)には、親友にも話せない秘密があった。たびたび暴力をふるう父。父親の顔色をうかがい、見て見ぬふりの母。そして怒りや恐怖を栄養に体内を蝕んでいく自分自身のどす黒い感情。そんな時、颯は見てしまう。向かいのアパートの部屋。だれもいないはずの真っ暗なベランダに、じっとひざを抱えて泣いている女の子のすがたを……。
感想・レビュー・書評
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中学受験を控える小学6年の颯(はやて)には、親友にも話せない秘密があった。
たびたび暴力をふるう父。父親の顔色をうかがい、見て見ぬふりの母。そして怒りや恐怖を栄養に体内を蝕んでいく自分自身のどす黒い感情。そんな時、颯は見てしまう。向かいのアパートの部屋。だれもいないはずの真っ暗なベランダに、じっとひざを抱えて泣いている女の子のすがたを……。
自分の心を殺すことに慣れてしまった颯が、なんとかして女の子を救おうとする勇気に感動。頼もしい親友がいてくれてよかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
創作ではあるが、誰でもすぐ隣にある問題。暴力シーンも多いが、しっかり読みたい本。
子どもたちの世界は狭いが、なにが当たり前かはこの狭い世界で決まってしまう。自分の知る世界が正しいか、颯が気づけたのは稀なパターンではないか。DV被害者の離婚後の課題として、「暴力の学び落とし」がある。家庭内暴力にさらされた子どもが成長して「新たな加害者」にならないよう、暴力の連鎖を防ぐためだ。颯は父親と離れての新しい生活の中で、暴力を使わない人間になってほしい。
国会で共同親権の審議がされているが、子ども達の将来を議論する立場の人間こそ、この本を読むべき。日本国内の子どもを取り巻く離婚環境は「暴力によるもの」も多く、養育費の確保のための法整備も全くされていない。日本は外国の共同親権を真似るより先に、養育費や「子どもが安心して生活するための法整備」をするべきだ。
元学校司書の著者は、颯のような子を見る機会もあったのだろうか。借りにそうだとしたら、その胸中はどんなものだっただろう… -
虐待って本当に子供の心を抉るんだなって改めて思いました。すごく悲しいお話です。
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虐待をされている子供の話。
胸がいたい。 -
中学受験を控えた主人公。家庭は裕福だが、父が暴力をふるうなど悩みも多い。重い作品ではある。高学年から。
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・小学校の高学年に読んでほしい
・自分が精神、肉体、教育虐待を受けている事に気づいて受け入れて、行動を起こすための手引きになりそうな本
・外からは、裕福で幸せに見える家族の実体は… -
主人公は裕福な家庭の男の子。
恵まれているはずなのに、気に入らないと妻子に暴力をふるう父とそれを見て見ぬふりをする母という家庭のため幸せと言えない。
主人公がベランダに出されたとき、向かいのベランダに同じように親に出されている少女を見つける。
親の言葉と身体の暴力がキツイ。
物的な幸せが幸せと言えないことに気づかされた。 -
中学受験をめざす6年生の颯(はやて)
エリートの父、専業主婦の母とマンションの最上階に住み、一見恵まれた、何不自由のない生活を送っている
しかし、颯には人に知られてはならない秘密があった──父は気に入らないことがあると暴力をふるい、母は父の顔色をうかがい見て見ぬふりをする
〈どうしていつもパパを怒らせてしまうのだろう。もっとちゃんとしなきゃいけないんだ。でもどうやって。〉
感情を押し殺し、父の暴力をやり過ごしている颯は、あるとき向かいのアパートのベランダに小さな女の子がいるのに気がつく
その子は自分と同じように虐待が疑われるのだったが……
〈ぼくはあんな子なんかとは違う。絶対に違う。全然違う。〉
児童虐待をテーマにした衝撃の問題作、小学校高学年(4年生くらい)から
日本児童文学者協会第20回「長編児童文学新人賞」(2020年)入選作を単行本化、2022年10月刊
《早稲田大学第二文学部文芸専修卒。元学校図書館司書。通勤電車の中、スマートフォンで書いた本作が入選を果たす。》──著者プロフィールより
ちなみに、協会と小峰書店の主催で2002年に創設された本賞では、過去21回中12回が「入選該当作なし」というレベルの高い選考がおこなわれている
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