ゲームグラフィックス表現技法 (メディアテクノロジーシリーズ 4)
- コロナ社 (2024年2月5日発売)


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本 ・本 (200ページ) / ISBN・EAN: 9784339013740
作品紹介・あらすじ
【読者対象】
本書はゲーム制作に取り組もうとしているビジュアルアーティスト、アニメーターの学⽣を対象としていますが、企画、プログラマーの学⽣にもそれぞれの分野で役⽴つ内容となっています。
【書籍の特徴】
本書ではデジタルゲームのビジュアルアーティスト向けにリアルタイムCG 技術と映像表現⼿法の⼆つの側⾯からゲームグラフィックスの表現技法を解説しています。特定のツールに限定せずにゲームのグラフィックス表現がどのような仕組みで表現されているのか、技術⾯から解説すると同時にビジュアルアートやゲームデザインの側⾯からの制作上の留意点やゲームグラフィックスとして求められることも取り上げています。
【各章について】
「リアルタイム CG」の章ではリアルタイムCG の仕組みと3DCG ゲームグラフィックス表現の変遷について解説します。
「モデル」、「ライト」、「マテリアル」、「アニメーション」の各章では各要素がどのような仕組みでゲームグラフィックスをコントロールしているか解説します。
「ワークフローとアーティストの役割」の章ではゲーム制作におけるビジュアルアーティストの役割分担や⼯程管理について解説します。
「背景・ステージ制作」、「キャラクター制作」、「ゲームアニメーション制作」、「カットシーン制作」、「エフェクト制作」の各章では各アセットの具体的な制作⽅法とリアルタイムCG 技術を解説します。また、ビジュアルアーティストに求められることや必要な知識に関しても解説します。
【著者からのメッセージ】
ゲームグラフィックスは技術とアートを相互に関連させることによって表現されています。ゲーム制作のビジュアルアーティストにはアートの側⾯からの表現だけでなく、リアルタイムCG技術を理解して新たな表現を⽣む出す⼒が求められます。本書ではゲーム制作に興味を持つデザイン系、アーティスト系の学⽣に対して、⾃⾝がデジタルゲームで描きたい表現とゲームグラフィックスの技術がどのように結びついているのか分かりやすく解説しています。
ゲームエンジンの進化によってビジュアルアーティストでもリアルタイムCGやゲームシステムに積極的に担える環境が整いつつあります。より⾃⾝の思い描くゲームグラフィックスを表現するために本書が⾜がかりになれば幸いです。
感想・レビュー・書評
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請求記号 798/Ka 44
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読者モニタレビュー コロナ社HPより引用
https://www.coronasha.co.jp/np/resrcs/review.html?goods_id=8090
【 waarrk 様(業界・専門分野:電子制御工学 )】
掲載日:2024/03/12
本書では、技術者が表現技法を学ぶ場合、表現者が技術を学ぶ場合の両方に対応することが可能である.
章構成は細分化されており辞書的に用いることが可能であるが、全体を通して、グラフィックスの制作ワークフローに焦点があてられている.業界にはいる前に全体の見通しをつけたり、各作業ポジションで分割可能な作業かといった知識を得ることができる.
各ポジションでの作業フローに丁寧な説明があるため、職場に一冊おいておく辞書的な使用も可能であると考える.
私の場合、技術者が表現技法を学ぶ場合であったが、カメラワーク、ライトなどの項目でも理論的説明に加え、場所によっては追加の技術的説明がなされているので、楽しく読み進めることができるようになっている.
特定のモデリングソフトウェアに依存する使用方法のような説明はないため、その点は注意する必要がある.
【 N/M 様(業界・専門分野:総合情報学[情報科学])】
掲載日:2024/02/20
本書は「メディアテクノロジーシリーズ」の4巻目に位置する書籍である.本巻では「リアルタイムCG」と「映像制作」におけるゲームグラフィックスについての記述がなされている.
まえがきでは,ゲーム制作を行う上での役割分担ごとに,どのように読み進めればいいのかという全体図(マップ)が示されている.その全体像を,まず図で把握した後に自身が興味深いと思われる分野について読書されることをオススメする.
また,各章のページ数が十数ページの章が多いため,スキマ時間などにサクッと読める章構成なのも本書の特徴である(レビュしている私自身もスキマ時間に1日1章ぐらいのペースにて拝読させていただいた).
1章では,リアルタイムCGとは何かや,その仕組み,フレームレート,レイテンシ,アセット制作環境,ゲームエンジン,アーティストが学ぶこと等,2章以降の制作過程ごとの役割を学ぶ前の準備段階としての解説がなされている.
本シリーズの3巻目の書籍である『可視化と科学・文化・社会(メディアテクノロジーシリーズ 3)』の時にも同じようなことを書かせていただいたが,CGや映像を専門的に扱うシリーズなので,極力,画像劣化の少ないカラー図集(PNG等の劣化の少ない形式)を関連資料として公開していただきたかったのが正直な感想である.その点だけが唯一残念な点ではあるが,それ以外は,初学者でも無理がないように丁寧な記述がなされている印象を受けた.制作フローの全体像だけでなく,個々の分野について詳細に学べるだろうと思われる.