脳波処理とブレイン・コンピュータ・インタフェース 計測・処理・実装・評価の基礎 (次世代信号情報処理シリーズ 4)

  • コロナ社 (2022年10月3日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (218ページ) / ISBN・EAN: 9784339014044

作品紹介・あらすじ

【書籍の特徴】
本書は,第一線で脳波BCI(ブレイン・コンピュータ・インタフェース)研究に携わっている筆者らが,BCIのパラダイムや信号処理について解説したものです。対象とする読者は,電気電子工学や情報工学を初めとする理工学を学ぶ学部生や大学院生,また脳神経科学の工学応用に興味のある研究者・技術者や脳科学の産業応用に興味のある方々を想定しています。基本的に高等学校から大学初年度の数学に関する知識があれば読み進めていけるようになっています。

【本書の構成】
1章:「脳波とブレイン・コンピュータ・インタフェース」では,BCIの定義と研究の歴史を紹介し,BCIにおける神経科学的なバックグランドについて簡単に述べます。さらに,BCIの構成について触れ,信号処理がどのような役割を担っているのかを述べます。また,これからBCI研究を始める方に向けて,一般的な開発環境を紹介します。
2章:「BCIのための信号処理・解析・パターン認識」では,BCIの構築に必要な信号処理,信号解析の手法を紹介します。それらの理解に必要な数学的な準備を冒頭に含めました。
3章:「脳波計測」では,頭皮脳波の発生原理,脳波計測に必要な装置,計測の手順,計測の際の注意事項などを紹介します。
4章:「前処理と特徴抽出」では,記録した脳波に対して何らかの処理を行い,雑音をできるだけ除去し,意味のあるパターンを抽出する方法を紹介します。
5章:「評価方法」では,開発したBCIの性能を評価する方法を解説します。また,ベンチマーク用データセットをいくつか紹介します。
6章:「事象関連応答によるBCI」では,イベントの発生頻度の違いによって,振幅が異なるERP(事象関連電位)を誘発することでBCIを構築する方法を紹介します。
7章:「視覚応答によるBCI」では,VEP(視覚誘発電位)研究の歴史や実験デザイン,信号解析手法について解説します。
8章:「運動関連応答によるBCI」では,微分幾何学(リーマン多様体)を信号処理に応用した手法をかなり詳しく説明しているのが特徴となっています。

1章,3章,4章,5章は,すべてのBCI開発における共通事項であるため,6章から8章を読む前に一読することをお勧めします。2章には,これ以降の章で必要となる信号処理の詳細をまとめてありますので,必要なときに参照してください。6章,7章,8章は,それぞれ独立した形で記述されていますので,自分の開発対象や興味に合わせて読むことが可能です。

感想・レビュー・書評

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  • 請求記号 501.8/H 55

  • コロナ社書籍ページ 読者モニターレビューから転載

    【 N/M 様 (ご専門:総合情報学(情報科学) )】
    本書は,次世代信号情報処理シリーズ(全17巻)の4巻目に位置する書籍である.本巻では「脳波処理とブレイン・コンピュータ・インタフェース」について,脳科学及び,脳内の信号処理の分野についての記述がなされている.

    第1章では,ブレイン・コンピュータ・インタフェース(BCI)とブレイン・マシン・インタフェース(BMI)の用語の呼び方の違い(各学問領域における,呼び方の傾向)の話から始まり,用語の定義から紐解かれてゆく.その後,歴史的な背景や,研究対象である"脳"の構造,BCI/BMIの基本構造・分類,脳波を利用することの利点,データを習得した後の処理・信号処理・パターン認識部を実装するために必要なソフトウエアの紹介などについて解説されている.開発環境については,昨今の人工知能技術の流行や,今年2022年4月からの新(教育)課程の高等学校情報科目である『情報Ⅰ・同Ⅱ』の中で扱われているプログラミング言語の一つとしてPythonが挙げられる.このPythonのライブラリであるNumpyやScipy,Scikit-learnなどを用いれば,容易にデータ解析できる点も興味深いのではないだろうか.また,あまり馴染みがないかもしれないが,PsychoPyという心理物理実験のための視覚刺激作成のためのPythonのライブラリも存在しており,Python学習への動機づけや応用としても身近に感じることができるのではないだろうか.

    第2章では,BCI/BMIを学ぶ上で必要となる数学的な説明を概論的に解説がなされている.より詳しく知りたい方は,本シリーズの1巻である「信号・データ処理のための行列とベクトル
    - 複素数,線形代数,統計学の基礎
    -」(https://www.coronasha.co.jp/np/isbn/9784339014013/)を参考にすると,より理解が深まるだろうと思われる.

    第3章では,「脳波計測」,第4章では,「前処理と特徴抽出」について解説された後,第5章では,BCI/BMIの開発において,インタフェースとしての性能を上げるのが目的だが,その開発したBCI/BMIの性能を評価する方法論について解説がなされている.ここまででBCI/BMIの開発における共通の基本的なことが述べられている.

    第6章〜第8章では,『事例として取り上げなかった脳波応答の処理・識別や,将来的にBCIにおける有効性が新たに認識されるだろう脳波の応答を処理・認識する際にも,ベースラインとして必ず役に立つ』とまえがきにもある通り,今後研究が進むに連れ必要となってくる最先端技術についても触れられている.なお,これらの章は,それぞれの章が独立した形で記述されている点と,第1章(,第2章の数学的な内容は必要と興味に応じて),第4章〜第5章を一読されていることを前提に記述されている点は少し注意されたい.

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