昭和の青春 播磨を想う

著者 : 池内紀

• 神戸新聞総合出版センター (2020年11月27日発売)

感想・レビュー・書評

[kaze229さんの感想 · 2022年3月8日]

尊敬する詩人であり、思想家である
笠木透さんの詩作品の一つに
「君は君の主人公だから」というものがある

君の優しさは　君のものだから
取り囲む世界に　委ねてはいけない
　　※昨日を今日に　つなげるために
　　　今日を明日に　手渡すために

君のしなやかさは　君のものだから
取り囲む世界に　委ねてはいけない
　　※くりかえし

君の悲しさは　君のものだから
取り囲む世界に　委ねてはいけない
　　※くりかえし

池内紀さんの「二列目の人生 隠れた異才たち」
の地元姫路周辺の「異才たち」を短編小説集に
仕立てた本書を読んでいる時に、その章が終わるたびに
笠木さんの「歌」が聴こえてきました。

[桜美林大学図書館さんの感想 · 2024年3月23日]

https://cool.obirin.ac.jp/opac/volume/927902

著者プロフィール

1940年、兵庫県姫路市生まれ。
ドイツ文学者・エッセイスト。
主な著書に
『ゲーテさんこんばんは』（桑原武夫学芸賞）、
『海山のあいだ』（講談社エッセイ賞）、
『恩地孝四郎　一つの伝記』（読売文学賞）など。
訳書に
『カフカ小説全集』（全6巻、日本翻訳文化賞）、
『ファウスト』（毎日出版文化賞）など。

「2019年 『ことば事始め』 で使われていた紹介文から引用しています。」