女王の百年密室

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 1004
感想 : 109
  • Amazon.co.jp ・本 (500ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344000094

作品紹介・あらすじ

女王が統治する幸福で豊かな楽園。不満も恨みもない世界で起こる空前の殺人事件。女王の塔の中で殺されていたのは…。完全なる密室。そして、完全なる犯罪。誰が、どうやって、何のために…?僕とパートナのロイディは推理を開始する。しかし、住民たちは皆「殺人」の存在さえ認めない。「密室」の謎、「百年」の謎、「女王」の謎、そして「神」の謎。"密室"の扉は、いま開かれる。新世紀=森ミステリィの黄金傑作。

感想・レビュー・書評

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  • こてこてのミステリだと思ったら大間違い。近未来SFって感じだった。もちろんミステリな要素もあるんだけど、それは主題への投石みたいなもの。『目にすれば失い、口にすれば果てる』ルールで包まれた神の存在。死なないことによる死生観の違いがある世界で起きた殺人。そして復讐の意味。非常に哲学的なテーマでもう一度読んでも絶対面白いと思う。そして読み終わった後にタイトルの意味に気付かされるのもまた秀逸。
    まぁそんな深い話もいいんだけど、普通にミチルとロイディの会話も楽しかったりする。森さんの小説ってこのウィットに富んだどこかクスッとくる会話がすごく魅力的だよね。なんだか続編もあるらしいのでそっちも楽しみ。

  • 久々に森さんの本を読んだ。読み始めは森さんの世界観やテンポについて行けなかったけれど、アップテンポ気味に読んでみたら、途中ストーリーが展開し始めて、そこからはゆっくりと味わって読めた。
    んで、やっぱり森さんはいいな♪と思った。私はまだスカイクロラシリーズしか読んだことがないのだけれど、この独特な森さんワールドに浸りたいと思ったら森さんの本を読むしかないのだと思う。代わりはきかない。だから、ときどき森氏の本に帰ってくることになるのだ。

    この『女王の百年密室』は未来のお話。作者が科学者ということもあり、未来としては現実感があり、そんなに遠くない時代を連想させる。ストーリーはそんな中で不思議と存在する閉鎖空間。云うなれば村。が舞台。そこは一見完璧で、でもどこかに綻びがある。

    読了後は、「ああ、帰って来ちゃった」って思った。現実に。

  • 見えているけど見えていない事にする。それを上手く利用した殺人事件。

    今から100年後ぐらいの未来の話なのに、未来とは思えないところもあり。

    死という言葉がない小さな街が舞台で、もどかしく感じる部分もありました。

  • まあ、よくできているけど…本当に既読ではないだろうか?~サエバ・ミチルが相棒のロイディと辿り着いた場所は、他から隔絶され、衛星の電波さえ届かない。迷子になった僕らに声を掛けたのはマイァ・ジュクという老人で、女王に会いに来た・神に導かれた・と門番に言えばルナティックシティという町に入れてもらえると言う。町は誰もが穏やかだが、違和感はある。人口は百五十名程度。歓迎されている中、デボウ・スホという女王の第一王子のジュラが女王の居室で首を絞められ、急いで冷凍という措置が施された。この町には警察もなく、人が死なないため、罰則さえない。犯人を追及しようともしないのだ。この町を先に訪れて牛飼いの手伝いをしているという日本人マノ・キョウヤの名前を聞いて衝撃に打たれる。僕を襲い、僕の恋人を殺した殺人鬼だ。最初に牧場に会いに行った時は、何食わぬ顔をしていたのに、二度目の訪問で何人も人を殺してきたことを女王の告白したけど、この地は楽園だと言う。嵐の夜、顔が光り、馬に乗った人物を目撃し、これこそが犯人だと確信したが、町の人は、そのことについて話してはいけないし、見てもいけないと言う。光る仮面の黒マントの人物が第一王子に手を掛けたに違いないのだが、マノに銃口を向けて復讐もできそうもない僕は女王が眠りにつくときに町を去ると決めたが、最後の晩餐の前に雷鳴とともにロイディに襲いかかる者が現れた…~読んだような気がするなぁ。まあ、全部読み終えたからどうでもいいけど。これがW・WWシリーズの素だね

  • 読後感がすごい。
    近未来ファンタジーかと思いきや、迷い込んだ王国の謎、宿敵の謎、そして主人公自身の謎がラストに向けて畳み込む。

  • 高校生(当時2003年)の時に、NHKラジオの青春アドベンチャーでこの作品をやっていたのをきっかけに読んだ本。
    サエバミチルの声が名探偵コナンの声優の高山みなみさんが声をあてており、凄く特徴的だったので忘れられませんでした。その後マンガ化もされた、以外と知られているのか、いないのかわからないが、私の中では名作。

    アンドロイド(ウォーカロン)のロイディのキャラが良くて、「死」を死として認識しない街という設定がミステリー作品として面白みを加えている。

    ミステリーなんだけど、実は攻殻機動隊的な人間とロボット(アンドロイド)の境界線みたいなテーマも孕んでいて、スカイクロラやFシリーズよりも個人的にはこのシリーズが好きです。
    ただ、3部作目は意味不明な哲学的な領域の話で、ちんぷんかんぷんなので面白くありません。

    気になる方は過去のラジオ放送探して聞いてみてね!って本を読めって話ですねw

  • 百年シリーズ1
    Wシリーズでこのシリーズに関連していることを知り急遽読み始める

    読み終わってわからないことばかり。
    ミチルはここに保管されなかったてこと?
    マガタシキはデボウのお母さん?
    続編読んだらわかるのかなぁ

  • 最後の100ページでようやくおもしろくなってきたかなと思ったけど、最後までそうでもなかった。

    Wシリーズが秀逸なので、それと関係ある本作を読もうと思っている人にはつまらんかも。自分もそうですが。

  • 女王が統治する幸福で豊かな楽園。不満も恨みもない世界で起こる空前の殺人事件。女王の塔の中で殺されていたのは…。完全なる密室。そして、完全なる犯罪。誰が、どうやって、何のために…?僕とパートナのロイディは推理を開始する。しかし、住民たちは皆「殺人」の存在さえ認めない。「密室」の謎、「百年」の謎、「女王」の謎、そして「神」の謎。“密室”の扉は、いま開かれる。新世紀=森ミステリィの黄金傑作。
    「BOOKデータベース」より

  • 傀儡使いのような、二つで一つのような、不思議な感じ
    頭のある身体が本人か、頭によって動かされている身体が本人か。
    わたしはどこにいるのかしら
    わたしがわたしだと思いさえすればアバターですらもわたし?
    どこまでを機械にしたら人は人でなくなるのか、というのはSFでもよくテーマに挙げられるけれど、やっぱりよくわからない
    代替不可能なものなんてそうそうないのかしら
    意志すらも謎

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著者プロフィール

作家。工学博士。1957年12月生まれ。名古屋大学工学部助教授として勤務するかたわら、1996年に『すべてがFになる』(講談社)で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。以後、続々と作品を発表し、人気を博している。小説に『スカイ・クロラ』シリーズ、『ヴォイド・シェイパ』シリーズ(ともに中央公論新社)、『相田家のグッドバイ』(幻冬舎)、『喜嶋先生の静かな世界』(講談社)など、小説のほかに『自由をつくる、自在に生きる』(集英社新書)、『孤独の価値』(幻冬舎新書)など多数の著作がある。2010年には、Amazon.co.jpの10周年記念で殿堂入り著者に選ばれた。ホームページは、「森博嗣の浮遊工作室」。

「2021年 『ψの悲劇 The Tragedy of ψ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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