ささらさや

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 458
レビュー : 99
  • Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344001169

感想・レビュー・書評

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  • 不思議で、優しくて、素敵な物語。
    子供が生まれたばかりで夫をなくしてしまったサヤ。
    (彼女の性格にはちょっと難アリの気もするけれど)
    夫の親族に子供を奪われそうになり引っ越して来た
    佐佐良の町。

    そんな彼女を守るのは、亡き夫の幽霊。
    彼女が困難に巻き込まれる度、不思議な力で
    助けてくれる。
    ご近所さんの3人の老婆や、若いシングルマザーの
    キャラがなかなかユニークで楽しい。
    もっとも、知りたがりの珠子さんは、ちょっとどうかと
    思うけど(笑)

    全体に漂う優しい雰囲気が本当に大好きな作品。
    ラストの、ちょっと切ない余韻も素晴らしい。

  • 突然の交通事故でご主人を亡くし、生まれて間もないユウ坊とサヤの二人暮らしを想うと切なく、涙した。
    読み進めると大事な時にゴーストとして助けにきてくれるご主人の存在にホッとさせられたり、三人のお婆さんやエリカ親子のお友達の存在に親目線で微笑ましく感じている自分がいた。
    最後の章では、近いうちに ユウ坊から第一声の「パパ」発せられる喜びと共に、永遠の別れがあると想うと とても悲しく涙誘われた。

  • 優しい謎解きでした。切なくて優しくてこういう雰囲気大好きです。途中何度もじわりと来て何とか踏みとどまってたのにラストはもう駄目だった。胸に迫る。「ささら さや……」と聞こえてくるあの場面がとても好き。

  • 【あらすじ】
    事故で夫を失ったサヤは赤ん坊のユウ坊と佐佐良の街へ移住する。そこでは不思議な事件が次々に起こる。けれど、その度に亡き夫が他人の姿を借りて助けに来るのだ。そんなサヤに、義姉がユウ坊を養子にしたいと圧力をかけてくる。そしてユウ坊が誘拐された!ゴーストの夫とサヤが永遠の別れを迎えるまでの愛しく切ない日々。連作ミステリ小説。

    【感想】

  • 突然の事故で夫を亡くした、世間知らずで内気なサヤ
    死後もなお現世にとどまり続ける彼の魂は、彼を見る事の
    出来る身体にだけ、取り憑く事が出来る。
    サヤは、夫の家族が赤ん坊のユウスケを引き取りたい
    という事から逃げる為、『佐々良』という街へ移住する。
    数々の事件がサヤの身に降りかかるが、その度に
    亡くなった夫が、他人の姿を借りて助けに来てくれる…。


    佐々良に暮らすサヤを取り巻くのは、強烈な個性の3人のお婆さん
    彼女達がサヤの家で喋りまくる互いの悪口三昧には笑っちゃいます。
    3人が子育てや生活全般の様々な知識でサヤを支えてくれる。
    アクの強いお婆さん達の本来の温かい気持ちを引き出したのは、
    サヤの素直であったかい人柄だからこそなんだろうな。
    こんな素晴らしい関係が出来たんだ。
    エリカとダイヤ親子も良い味出してた。

    ささら さや という音と共に現れる亡くなった旦那様の
    『馬鹿っさや…』とっても、深い愛情溢れる言葉…。
    サヤが旦那様を思い出してポロポロ泣く…。
    切なかったなぁ。
    最後のトワイライト・メッセンジャーはウルッとしました。

    とっても、切なくて…優しさに溢れた物語でした。

  • 映画を先に観てしまったので、どうしても比較してしまうが、小説の方は、さやが中心の推理テイストを加えた作品になっているが、映画は幽霊になった夫の話になってしまっていた。しかし小説の方の夫の身内の対応は小説より酷く、映画の方の終わり方が好きだな。まだ続編があるらしく機会があれば読んでみたいな。

  • 悲劇的なはずなのに、あたたかい話。
    弱虫なさやが、母として、一人の人間として一歩一歩踏みしめて成長していく姿にぐっとくる。やかましながらも頼もしい三婆にも拍手。

  • 2015.5.24 読了

    俺と サヤと 産まれたばかりの赤ん坊。

    幸せだった日々に いきなりの交通事故。
    俺は 幽霊として サヤとユウ坊を
    陰ながら支える。

    サヤは お人好しで 気が弱く、
    おちおち成仏もできない。。。
    事故直後は 泣いてばかりだし、
    ユウ坊は まだまだ手が掛かる。

    ふとしたことで、幽霊(俺)を見える人に、
    1度だけ取り付ける憑くことができることがわかる。

    でも 一度きりなので、貴重な1回。

    その都度 騙されたり、事件があるたび
    俺が取りつき、サヤと 少し話せる。

    それがあるから、サヤも頑張れる。

    けど、人は 特に赤ん坊をかかえた
    シングルママは 強くならないといけない。

    サヤも そう思ってゆくが、
    俺も 俺がいなくても
    どんな形でも 問題は 解決するんだ、
    俺がいてはいけないんだ、自覚する。

    少し切ない話だけど、悲しいだけじゃなく、
    脇を固めるキャラたちも ほほえましく、
    楽しく 読めました。

  • 「ささらさや」「てるてるあした」「はるひのの、はる」3部作を全部読んでからレビューを書こうと思っていたら、読んでいるうちに忘れてしまい、全巻結局再読しました(^_^;)

    「ささらさや」
    新婚で、赤ちゃんが生まれて3か月、幸せ一杯の家族を不意に襲った不幸に普通なら泣けてしまうところが…
    「たたきには、にんにくたっぷりのっけてくれよ」が最後の言葉になり、スーパーの袋に入っていたカツオは街路樹に当たって、どこかの野良猫が晩のおかずをかすめとっていった。なんていう滑稽な情景描写が入って喜劇のようになり、そこへ「俺は気が付いたら死んでいた」って全然幽霊らしくない俺が現れる。
     奥さんのサヤが気が弱くてお人よしなのが、心配で成仏できない俺。
    ささらとい町のごく一部の人にだけ見えて、その人に一度だけ乗り移って奥さんと赤ちゃんのユウ坊のために役に立てる俺。
    「ささら さや」っていう優しい音とともに訪れる、サヤにとって心のよりどころになっている俺。
    でも、母は強しでどんどんいろいろな人の力を借りて強く賢くなっていくサヤ。
    最後には安心して、ユウ坊に『パパ』と言わせて去っていくところは泣けました。
    ささらという優しい響きと優しい人々にとっても癒される物語でした。

    「てるてるあした」
    雨宮照代は難関高校に受かって入学を待つばかり。
    ところが、親が自分たちの浪費から夜逃げしないといけない事態になり、急に遠い親戚のささらにいる、鈴木久代さんに預けられます。
    今まで、何不自由なく育った普通の中学生の照代が、何もかも自分でしないといけなくなり、働かなくてはいけなくなる。
    高校時代の自分と比較して身につまされました。
    当たり前に授業料を出して貰って、高校に行ってたけど、それってありがたい事だったんだと…
    自分の不幸を呪いながらも、ささらで出会った人々や、女の子の幽霊によってどんどん変わってたくましくなる照代。
    最初は「働かないといけない、いつまでも面倒みれないから」なんてすぐ突き放したような言い方する久代さんは、厳しすぎると思ってました。
    でも、久代さん自身が病気で長生き出来ないとわかった時、その厳しい言葉が最高の思いやりに満ちたものだったと泣けました。
    照代が自分の不幸を嘆いてどうしようもなる時に入る、
    「てるてる あした きょうはないても あしたはわらう」なんていうメールの送り主だけは、最後まで疑問のままでした。
    私の推理としては、ユウスケのもっている携帯から発信されているから、赤ちゃんのユウスケが操作できるはずないので、ささらさやでユウスケに入った俺がまだそのままいたのかな?って思ってます。
    それとも、母親の沢井すみ子がユウスケに入って送っていたのか?
    今でもわかりません。
    この本を読んで、今の自分を考えた時に人のせいにして自分を変えようとしていないことをすごく反省出来ました。
    そして、自分で自分を変えて行くことが出来るし、今からでも遅くないから、頑張ろうと思えました。
    再読して本当に良かったです。

    「はるひのの、はる」
    パラドックスがすごすぎて、1度目に読んだ時は意味が分かりませんでした。
    2度目の読んで初めて、すべての意味が分かりました。
    「はるひ」が自分の娘華の為に、過去に戻って自分が今かかっている病気の治療法が早く確立するよう、過去を書き換えます。
    それには、人でないものが見えるユウスケの力が必要になります。
    過去を書き換える前と、書き換えた後のパラドックスが最後に解明され、ユウスケの初恋も終わります。
    でも、はるひの願いどおりの素晴らしい未来のハッピーエンドが良かった。

  • ブックデザイン/幻冬舎デザイン室 カバー・本文イラスト/菊池健

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