鬼子

著者 :
  • 幻冬舎
3.47
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本棚登録 : 134
感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (486ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344001251

感想・レビュー・書評

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  • 新堂冬樹だからまあ、大体の展開は想像つきました……。
    どうせ、こいつも、こいつも……と目星をつけた登場人物は思った通りでした。
    が、しかし、このオチは、いくらなんでもありえない。

  • 売れない作家 袴田は息子の家庭内暴力に悩まされている。妻は見て見ぬふり、そんな中、新担当編集者は家庭をモデルに「鬼子」を書かないかと持ちかけてくる。
    初期の頃の作品で丁寧に書かれている。
    読みやすいが、話は重く辛い内容。
    想像がつく結末だった。
    (図書館)

  • ただただ地獄。
    一気に読ませる力はあるけど、もう著者のは読まないかな。
    真実はこうでしたって長々と説明されるのが合わない…。記憶と言うオチもしっくりこなかった。

  • ハマった。この頃と今とは別人?

  • 読むのが嫌になるのに、結局最後まですぐ読んじゃった。前に読んだのも、ひどい内容だったなぁ。それなのに読んじゃった。

  • 伏線不足。こじつけ風終わり方で残念。

  • 序盤・中盤で読者に何か秘密がありそうと思わせ、終盤でのショッキングな秘密の暴露はまさに圧巻。

    裏から手を引いていた人物による終幕もこの物語にふさわしい。

    ただそれ以上にひたすらに主人公が気持ち悪かった。病的なナルシズム・外国コンプレックス・とどめが「ママは僕のモノ!」なんて吐き気を催したほど。
    記憶の欠乏もこんな人物なら、と溜飲が下がる。

  • 祖母民子が亡くなり、急に家庭内暴力に走る浩。見て見ぬふりをする妻君江。そんな中、父である袴田は原因究明に乗り出す中で地獄をみるー作家袴田の新担当芝野は袴田の相談役である橋口を取り込み、袴田を追い詰めていく。ノンフィクション「鬼子」を書かせるためにー
    そして浩の原因はなんと自分と民子との禁断の関係だった。あまりのショックに記憶を失っていた袴田は、我に返るがもう浩を金で始末したあと。結局、ホテルの一室で作品を書き終え、自殺した。

  • 売れない小説家の衝撃の真実。一気に読んだ。
    うげぇのデパート。
    ひどい事柄が次から次に起こる起こる。
    桐野夏生と違うのが、登場人物の心理ではなく出来事にうへぇ。

  • 痛い物語だなあ……ま、ノワールってことは分かってたしそれなりの心構えはあったけど、それでも痛かった。少年犯罪云々の何かを訴える物語かと思ったけれど、そうでもなかったし。「真相」の悲惨さにはなんともいえない(自業自得だけどね)。
    それにしても、憎むべきはあの人だな。いくら○○のためとはいえ、そこまでやるかよ!

  • やっぱりこれこそが新堂冬樹の真骨頂。
    誰がなんと言おうとこの作品は、現代実社会に潜みうるホラー小説である。
    幽霊も悪魔も超能力もモンスターも出てこないけれど、現実に発生しうる事象が積み重ねられ、でもそれらは滅多に起こらないようなとても稀少な、そしてとても不幸な現象で、そんな出来事が蓋然性を持って集積して、ついには奈落の底に転げ落ちていくのだから。
    ホラーと呼ばずして何と呼ぶ?

    ものすごく瑣末なことを言うと、プロットの組み上げ方は芸術的に素晴らしいのにそれを構築する文章そのものはまあそんなでもないとか、この人の作品に時折見られる、物語の終盤、クライマックスに差し掛かるにつれてちょっと現実感を喪失した、やや荒唐無稽ともいえる展開をしがち、という悪例がここにもあったか、という風なことを感じはした。
    でも、ここまで書いといて何だが、そういったところは抜きにして抜群に蠱惑的、一気読みできるほどに。

  • 怖かったです・・・黒新堂の世界です。フランス文学かぶれの作家はなかなか自分の作品が売れない。4年前に主人公の母親が亡くなったころから、息子が豹変した。そして妻が冷たくなった。理解してくれるのは、娘だけになってしまったが・・・。もう、気持ち悪いくらいの鬼畜の世界です。こわい~

  • 後半の説明がやたらとくどい。「記憶の脱落」という手法にも疑問。登場人物はうまく絡んでいるが、小器用に仕立てた感が否めない。
    舞台は野方〜中野〜新大久保。

  • 売れない恋愛作家に次々と襲いかかる信じられない絶望。
    して、その立役者は……という話なのだが
    さすが新堂さんらしく、アングラ臭プンプンだし、人物心理描写がすんごい。
    結末、こりゃ参ったという感じで、予測不可だった。

  • 外道小説まじきてる。あいつがアレしちゃってたとかヤバ過ぎました。かなりきてますね。あまりの外道っぷりに吐き気。後味の悪さも絶品でした。新堂さんきてる!他の外道ストーリーも読んでみるか。

  • 息子の奴隷に虐げられた父。
    その理由は???
    大ドンデン返しな結末☆

  • 売れない純愛作家。家では祖母の死後、突然、長男が家庭内暴力。
    妹を友人に輪姦させ、自殺に追い込む。近所の犬、猫を惨殺。犬の飼い主を殺害。
    カウンセリングに相談しても原因不明。友人に相談し、長男をマグロ漁船に押し込み殺害を依頼。たった一つの受賞作の原稿を見て、すべてを思い出す。記憶障害を起こしていた。
    16歳から禁断の関係のあった母の
    作品。長男誕生後、長男に嫉妬
    妻に現場を見られる。包丁で襲いかかる妻。犬、猫、飼い主は自分で殺した。これまでの手記を小説にホテルで自殺。ここまで、おいこんだのは編集部長の仕業。すべての作品は初版でおしまいだったが、手記はベストセラーになった。カウンセラーが手記を読み
    自分の手落ちを知る。

  • あることをきっかけに息子が豹変してしまう作家の話。でもそのきっかけが実は自分自身のことなのにそのことに関する記憶をなくしてしまっていて・・・。最後の最後でびっくりした。主人公が疑っているように奥さんの浮気かと思いきや、実は主人公のことが原因で。読み応えあり。

  • ある日突然、素直だった息子が悪魔に豹変した。
    息子に奴隷のように虐げられる父・・。
    なぜ息子は変わってしまったのか。
    いやぁ・・・終盤は驚かせてくれました。
    決して読後感がいい、とは言えないけど、面白かったです。

  • 死ぬ気が通じないことだってある。<br>
    救いが無く、むなしくて涙が出そう。<br>

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著者プロフィール

1998年作家デビュー。2003年『忘れ雪』が大ベストセラーとなる。『ある愛の詩』『あなたに逢えてよかった』と続く“純恋小説”という新ジャンルを打ち立て、話題となる。著書に『動物記』『ブルーバレンタイン』など多数。近年、『虹の橋から来た犬』がスマッシュヒットとなる。

「2023年 『なごり雪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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