パレード

著者 :
  • 幻冬舎
3.42
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本棚登録 : 1279
感想 : 271
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  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344001558

感想・レビュー・書評

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  • 個性的な五人の共同生活をのぞいている感じがページをめくる勢いを掻き立てます。
    ラストは意外すぎて。。。

  • 上司に勧められて読んでみたけど、まさかの大ドンデン返しに驚いた。色んな意味でもう一回読みたい。別の作品も読んでみたいと思えた。読み終わった後に小説の世界に取り残される感覚がある。コンディション良い時に読んでほしいな。

  • 不思議な5人の共同生活
    最後伏線回収されてておもしろかった!

  • 2022.12.10読了

  • 5人の若者の奇妙な2LDK共同生活を描いたお話。
    最後がなかなかに衝撃的。

  • ラストに2度驚くと触れ込みアリで期待して読むと、ああ、なるほどそんなもんかと思ってしまうけど。

    それ以上に、登場人物一人一人の心理描写や科白が胸にきます。特に「みんなが知ってるサトルなんて、誰も知らないんだよ。そんな奴、この世には存在しないの。」

  • 不思議な感じで面白いのだが、終わり2人には共感できなくて、意味がわからない。終わり方も、何これ、で終わった。

  • おっ、オチはこれでいいの?!
    オチには期待せずに読んだほうがいいかもしれない。。。

    同じ一室に住む男女の物語。それぞれにいろいろな事情があって、けど重くなることはなく、割と淡々と進んでいく感じ「あ、こういう人いそうだなぁ」っていう雰囲気が好きで読み進めました。オチだけが気に入らなかったけれど。
    恋愛だったり、仕事だったり、趣味だったり、何か人には言えないものをもっていて、同じ一室に住んで、相手のいろいろがわかっていても言うことはできない。そんな人たちのお話で、今はやり?のシェアハウスの先駆けみたいな感じがする。結局は他人なんですよーみたいな。。
    パレードという題名が読んだ後、シュールに感じる。オチは置いといて、結構好きなお話でした。

  • マンションに同居している男3人・女2人の物語。ひとりひとりの話がオムニバス形式で描かれている。それぞれは色々な考えや思いを抱えているけど、あまり深くは交わらず浅く軽く付き合っている5人はとてもうまくいっている。どの人もそれぞれ魅力的で面白くてどんどんあっという間に読み進めた。

    ただし、物語の途中途中に少しずつ登場する事柄が結末にこういう衝撃を持ってくるとは!同居って楽しいよねぇって楽しく読んでいたのに「ががーん」って思った。

    みんなそれぞれ自分が一番で他人の事を本当に考えてはいないからこんなふうにつきあっていけるのかもしれない。各人が他人から求められる架空の自分を演じている。そしてそれぞれそのことに気づいている。でもその歪みが最後の結末に表れているのかもしれない。

  •  眼下に旧甲州街道を見下ろす2LDKのマンションで共同生活をする4人の男女。
     現在下北沢のメキシコ料理店でバイト中の良一は、なんとなくズルズルと日々を過ごしているH大3年生。琴ちゃんこと、琴美はかつての恋人を追って上京、今は俳優となった「彼」からの連絡を待つだけの毎日。雑貨屋店長&自称イラストレーターの未来は、お酒が大好きで飲み歩いてばかり…。そして映画配給会社に勤め、ストイックな生き方に徹する直樹は、そんな3人のお守役。
     リビングを共有しながら(1日留守番の琴美が殆ど占有しているが…)、男部屋、女部屋に寝泊りする男女4人。それぞれの心地よさを求めて、つかず離れず、それぞれの「自分」を演じていく…そんな4人の前に新たな住人サトルが現れて…

     映画のチラシを手にしてから読んだので、今回は勝手にキャスティングをあきらめ、キャストを登場人物にあてはめて読んでみました。
     互いに、思うところはありながらも、共同生活を続けていく主人公たち。良介⇒琴美⇒未来⇒サトル⇒直樹と目線を変えながら、物語は進んでいきます。勝手に見えたそれぞれが、物語の進行とともに「まぁ、しょうがないか」と許せるように…。そうか、これは最後にそれぞれが、切なく別れていく物語なんだな…「あの日々は今やすべて過ぎ去ったもの」みたいな感じで…とか思っていたら…
     ネタバレになるので、何も言えないけど、これはびっくりです。「やられた!」とかじゃなく、「えっ!」というのとも違って…突然、自分の立ち位置がわからなくなるような感覚。
     藤原竜也が起用だから、気づくべきでした。また、気が向いたら読み返してみよう。
     先入観をもたずに、お読みください。
     

著者プロフィール

1968年長崎県生まれ。法政大学経営学部卒業。1997年『最後の息子』で「文學界新人賞」を受賞し、デビュー。2002年『パーク・ライフ』で「芥川賞」を受賞。07年『悪人』で「毎日出版文化賞」、10年『横道世之介』で「柴田錬三郎」、19年『国宝』で「芸術選奨文部科学大臣賞」「中央公論文芸賞」を受賞する。その他著書に、『パレード』『悪人』『さよなら渓谷』『路』『怒り』『森は知っている』『太陽は動かない』『湖の女たち』等がある。

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