• 幻冬舎 (2002年4月25日発売)
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本 ・本 (221ページ) / ISBN・EAN: 9784344001794

感想・レビュー・書評

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  • 自然の中から、私たちは何かを感じ取って私たちは生きている。
    それは自然からのメッセージでもある。
    ばななさんの小説にはそれが随所に顕れていて、それは犬からでもあるし、猫からでも、そして大気や雨、そして闇からまでも伝わってくる。

    正直に生きている彼女に好感が持てる。
    ここは言ってはいけない場面だ、ここは行動するときだ、
    といった判断がとても的確(私は反省。。。)。
    それに犬も、猫も応えている。
    とても自然で、そして美しい。

  • 主人公の心が綺麗すぎる。こんな人間いるのか。と思うのだけど、この綺麗な心で自分の心が癒される。
    よしもとばななの小説は、共感する部分に出会うために読んでいる気がする。自分ではうまく言葉にできない心情を代弁してくれるような部分に出会うと、かゆいところに手が届いたようで、すっきりする。

  • 読みやすい言葉で紡がれ、心地よく読みすすめるうちに、心にじ~んわりとしみてきて、いつのまにか癒されているような作品。
    母を亡くした主人公瑛子が、主をなくしたセーターにその不在を強く感じるシーンが堪らない。
    「誰かに頼り切って、受け止めてもらえるのが分かり切っていて、電話をすることももうない。もう全員が他人なのだ。」

    だけど、彼女自身タヒチの圧倒的な自然の中で癒され、子どもの頃を思い出しながら、
    「こんな小さな歴史だけれど、生きてきた道の上にたくさんの思い出がある、その中ではもう会うことのない父も生きている・・・」と泣きそうになるシーンもいい。

    大切な人がいなくなっても、幾多の思い出が今ある光景のなかから立ち上がること。自然にはそれを促す力があること。なんだが、本筋とは違うところで何故だか心に染み入るあれこれがあり、心穏やかになる作品だった。

  • 吉本ばななさんの他の著書に構成や設定はかなり似てるものの、やはり読んでいると何度も涙が勝手に出そうになる感覚になる言葉に必ず出会える。

  • もうちょっと複雑さが欲しいけどタヒチを描くならこれでいいのかな。ゴーギャンのこともありいつかは行きたい。

  • きれいなリボンで飾られたプレゼントの意味とは、決して物質的な意味ではない。そんな贅沢な時間を何かにそっと包みたいという人の心なのだ。終わりが来るなんて永遠に思わずにいたいという祈りなのだ。

  • 図書館

  • ばななさんって、あいかわらず透明な感じの文章だなぁ。

    「タヒチ」である必然性があまり感じられないのがちょっと残念。

  • 吉本ばななさんの。
    過去に読んだ本。

    描かれている恋愛はドロドロしているんだけど、吉本さん独特の健やかさが感じられる作品。

  • 久々にゆっくり本を読んだ。読みやすいし、情緒不安定なせいか泣けた。結末も良かったし、今年に入って初めて読んだ本だったのでイイスタートを切れたなって感じ。…てかレビューになってないな。

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著者プロフィール

1964年、東京生まれ。日本大学藝術学部文芸学科卒業。87年『キッチン』で第6回海燕新人文学賞を受賞しデビュー。88年『ムーンライト・シャドウ』で第16回泉鏡花文学賞、89年『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で第39回芸術選奨文部大臣新人賞、同年『TUGUMI』で第2回山本周五郎賞、95年『アムリタ』で第5回紫式部文学賞、2000年『不倫と南米』で第10回ドゥマゴ文学賞(安野光雅・選)、2022年『ミトンとふびん』で第58回谷崎潤一郎賞を受賞。著作は30か国以上で翻訳出版されており、イタリアで93年スカンノ賞、96年フェンディッシメ文学賞<Under35>、99年マスケラダルジェント賞、2011年カプリ賞を受賞している。近著に『吹上奇譚 第四話 ミモザ』がある。noteにて配信中のメルマガ「どくだみちゃんとふしばな」をまとめた文庫本も発売中。

「2023年 『はーばーらいと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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