延長戦に入りました

  • 幻冬舎 (2002年7月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (239ページ) / ISBN・EAN: 9784344002166

感想・レビュー・書評

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  • 奥田さんが作家になる以前、雑誌『モノ・マガジン』に連載されていたエッセイ「スポーツ万華鏡」をまとめたものだとか
    それだけでも奥田ファンにとっては、貴重だ

    そして、そのスポーツを語る視点と内容たるや、いやはやいいんですか?
    こんなにふざけてという感じである

    文中で、「ごめんなさい」と幾度も謝ってはいるが、あとがきで、「責任はとらないので、あしからず」と言い放つ

    「その代わり冗談の通じる人には最良の爆笑本だと信じている」と奥田氏

    私は悪い冗談はさておき、罪のない冗談は大好きだから、クスクス、時には声を上げて笑わせてもらった口である

    特に「トップバッターの資質と学校の出席順」が大好き
    安藤、青木、相川・・・新しいクラスの自己紹介、予防注射、体育の時間の各種体力測定等、長年の鍛錬により、プレッシャーに強く、トップバッター、切り込み隊長としての資質を備えているのだという

    思わず学生時代のクラスの出席順番の1番て誰だったっけ
    と考えてしまった

    「タイガー・ウッズと大顔の悲哀」は、あまりにおかしくて、外では絶対読めない
    笑いすぎておなかが痛くなった

    奥田英朗さん、尾形イッセーさんとの対談で、
    小学生の頃から前へ出て人を笑わせるのが大好きだったと話しておられた
    目の付け所が普通の人と違う、ユニーク、全て笑いに持っていく・・・
    血液型はB型だとか、

    ふざけすぎと気を悪くされる方やその他、異論は多々あるだろうが、私はおもしろかった

  • 奥田さんがこんなに面白い人だったとは…!

    自分ではスポーツをしないし、スポーツ観戦もほとんどしない私のような人間でも大爆笑のスポーツエッセイ。
    話題はちょっと古めで92年から97年くらいまで。

    スポーツ観戦の話もあれば、学生時代の思い出話もあり、図書館でスポーツ新聞を確保する戦いについての話もあり幅が広い。
    いろんな楽しみ方があるんだなぁとニヤニヤしてしまう。

  • スポーツに絡めたエッセイ集。
    ただし真面目に語ってはいません。

  • 雑誌「モノ・マガジン」に連載されていた「スポーツ万華鏡」をまとめたエッセイ。

    全34編もありますが、サクサクと読めました。

    スポーツを主なテーマにいろんないちゃもん!?へりくつ!?を書いていて、納得するものあり、共感するものあり。

    レスリングのタイツはなぜ乳首を出すのか?

    なぜなの?理由を教えて~

    結果が気になることいっぱいです。

  • 久々に再読。やはり奥田英朗の視点は面白い。

  • スポーツ好きなら面白いのだろうが、わからないと面白さ半減。しかも、古い…。
    ビール片手にスポーツ紙読みながら、プロ野球の打順考えたりするのが好きなスポーツ好きならオススメ。
    でも、ボブスレーの二番目の人の役割だとか、故障信奉とか、スポーツ好きでなくても、クスリと笑えるものもあります。

  • スポーツを中心とした楽しい批評が多いですね。マイナー・スポーツ(ボブスレー、800メートル走)の話など痛快な笑いで、皮肉っぽいですが、確かにその通りだと苦笑いでした。この人は自分が変わっているのかも、といいながら、「きっと読んでいる君もそうだろう!」という感じがあり、心当たりがある人ばかりではないでしょうか。私もスポーツ新聞を読もうとして図書館に行ったことを思い出しました。あの間合いを取る心理の動きは全くその通りでした。競技場で実際には何を見ているのか?なども大変面白い発想です。確かに審判だけを見ていても楽しめるかも知れませんが、一寸それは変わった趣味ですね。

  • 奥田英朗のエッセイ。『泳いで帰れ』のあとに読んだが、延長戦~の方が毒舌度高し。
    相変わらず目の付け所がおもしろすぎる。きっと男はそんな風に考えるんだろうなぁというとこから、国産ヒーローの話に妙に納得して考えさせられたり…。
    「冗談の通じる人には最良の爆笑本」というのはまさに。1人部屋で笑いながら読んでしまいました。

  • 言わずと知れた奥田先生の毒気たっぷりエッセイ(?)
    日本人のスポーツ感をこれでもかと抉ってくる。
    一見、どうでも良さそうな事を深く深く突く所は流石です。
    特にお気に入りは
    *図書館のスポーツ新聞と利用者の自意識
    *万能選手の尊敬と複合競技の醍醐味
    電車の中でにやつくので要注意。

  • 奥田さんのエッセイ 初読でした。
    ご本人が「スポーツに茶々を入れているエッセイ」と
    書かれているように クスクス笑い満載でした。

    • ykeikoさん
      ちょっと古い話だけど、面白かったよね!
      ちょっと古い話だけど、面白かったよね!
      2011/11/21
  • スポーツ競技を茶化してる、いや違う目線から見てる話。笑えるところ満載

  • 未読

  • 基本的にエッセイは図書館で借りることはあっても、自分じゃ買わないんだけど、これはふらふらと買ってしまった。いやあ面白い。これが「最悪」を書いたのと同じ著者だとは思えない!!怖い話も面白い話もしくみは一緒らしいですがそれにしても多彩ですねえ。目に付けどころがシャープです!!

  • 汗も流さず、涙も見せず、おまけに根性もなくて、スポーツ無責任観戦。

  • 奥田英朗のエッセイって、別の本をチラッと立ち読みしたことがあってそれがあんまし面白くなかったんで期待してなかったけど、これは笑った。久しぶりに電車の中でこらえきれずに笑ってしまった。特に「スポーツの国際化と名前の困惑」。下品なのでここには書けません…

  • スポーツで笑いを取る本。茶化し方が抜群。何度読んでも笑う。どうも著者は、変なところばかり観ているらしい。目のつけどころがさすがです。著者のユーモアがどの辺からくるか、少し分かります。

  • 初・奥田エッセイ!!!
    スポーツに関するエッセイだらけだったけど、なかなか面白かった。

  •  小説ではない本はあまり読まないんですけど、好きな作家さんなので読んでみました。スポーツ全体についていろいろ突っ込みを入れています。読んでいると「確かに・・・」と思わされます。一番印象に残っているのは『トップバッターの資質と学校の出席順』です。苗字が「あ」から始まる人は長年の鍛錬によりプレッシャーに強く、場の空気を和ませることに長けている。「渡辺」などは最後に慣れているので忍耐力をもっている。という理論は確かに適性診断にいいかもと思いました。あと、『50m走タイム性格診断』もいいかもと思います。(あたっているかは別にして)という感じでおもしろかったです。

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著者プロフィール

おくだ・ひでお
1959年岐阜県生まれ。プランナー、コピーライターなどを経て1997年『ウランバーナの森』でデビュー。2002年『邪魔』で大藪春彦賞受賞。2004年『空中ブランコ』で直木賞、2007年『家日和』で柴田錬三郎賞、2009年『オリンピックの身代金』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『最悪』、『イン・ザ・プール』、『マドンナ』、『ガール』、『サウスバウンド』、『無理』、『噂の女』、『我が家のヒミツ』、『ナオミとカナコ』、『向田理髪店』など。映像化作品も多数あり、コミカルな短篇から社会派長編までさまざまな作風で人気を博している。近著に『罪の轍』。

「2021年 『邪魔(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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