- Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344006133
感想・レビュー・書評
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「元気はもともと人が生まれながらに持っているものだから、無くなったり減ったりするものではないのです」と、恩師に教わったことがあった。そのときは漠然とそうなのかと思いつつもどこか釈然としなかったけれど、おかげさまで晴れて納得。
著者は“自分”とは“自”然の一部“分”だと考える。もともと人は「元気」の海によって生みだされ、死後「元気」の海へ帰っていく「元気」の一部分なのだ。「元気」とは天地万物を生みだしそれを生かしている根元。そのことを知り、その生命の大いなる流れに身をおき感謝して生きること、それこそが天寿を全うすることであり、親鸞が説いた“自然法爾”でもある。
天寿とは作為で変えられるものではなく、あらかじめ決められているもの。だから、天寿を全うするとは、それが30年であったとしたら30年ぎりぎりいっぱい生きることにほかならない。
自分の体は自分で面倒をみると決心し検査など排除している著者が、自らの健康法として紹介する寝禅や、白隠禅師の内観の法・軟酥の法など、すぐにでも行いたい具体的内容も盛り込まれている。
死を想うからこそ、生きている歓びを知る。
生きることへの幸福と何者でもない自分を感じ、存在が許され、全身が解されてゆく気持ちがする時間だった。
暗愁な思いにかられたとき、また開いてみたい。 -
夫の両親が相次いで亡くなり、しばらく言い様のない不安定な気持ちで過ごしていた頃に、この本の新聞広告が目に入り、書店に向かいました。
自分は、大きな大きな何かの一部である安心感が得られます。 -
彼の著書から、人生についての様々なことを
私は学びもしましたが、
特に最近の著書では、今の時代について、
この生きにくい時代をいかに生き抜くかと
いうことについても、
いろいろと考えて書かれているように思います。
そしてそれに非常に共感することが多いです。
子供が中学生ぐらいになったら、
五木さんのエッセイはぜひ読ませようと
密かに考えています。
この時代を生き抜くのは、
そう容易いことではないと思うので・・・。 -
そうそう。これです。アンニュイな五木寛之さんの元気論。元気って10代の頃の寝ないでもやれちゃう、そういう体力勝負の話ではないってこと.....