Q&A

著者 :
  • 幻冬舎
3.35
  • (125)
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  • (77)
  • (25)
本棚登録 : 2000
感想 : 386
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  • Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344006232

作品紹介・あらすじ

2002年2月11日午後2時過ぎ、都内郊外の大型商業施設において重大死傷事故発生。死者69名、負傷者116名。未だ事故原因を特定できず-。質問と答え(Q&A)だけで物語が進行する、リアルでシリアスなドラマ。謎が謎を呼ぶ"恩田陸ワールド"の真骨頂。

感想・レビュー・書評

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  • 読んでいてすごく怖くなったのですが、読むことがやめられず1日で読み終わりました。

    YouTubeで紹介されていたのをみて何も知らずに読みましたが、ゾッとする話で想定外でした。

    今の現代でも十分起き得る事態だと思い、リアリティがあり怖ったです。

    小説の中の物語なのに自分が巻き込まれていたら...と読みながら不安を煽られる作品でした。

  • 2.5

  • 結局最後まで原因は解明されないが、物語全体に漂う悲愴感のなかで私は「自分の人生はまだ始まって間もないのだ」と感じた。まだ社会に出ていないし、家庭ももっていない。人生は自分が思ってるよりもずっと長いものなのだ、と。
    そしてその人生の道のり、生き方は、今の私の生き方、選択に関わっているのだ、と。

  • 先が読めない展開、でも好きじゃない。

  • Q&Aだけで物語が進行する、という帯で興味をそそられ購入した本。

    先日梨泰院でハロウィンに起きた事故を思い出したりしちゃったけれど、色んな立場の人や色んな考えの人がいてなかなか面白かった。
    個人的には実験説に1票。
    蟻の話は興味深かった。

    ラストはふわーっと終わる感じ

  • ほんとにQ&A。
    質問する人と答える人の会話のみで構成されている。

    ショッピングモールで起こった悲惨な事件について
    被害者や関係者から話を聴く。
    何が起こったの?
    って言う疑問が引っ張られて引っ張られて。

    うーん。

    なんといいますか。
    言いにくいんですが…

    途中から飽きてきてしまいました。
    それでも気になるので最後まで読んだんですが。

    なんだか、微妙。

    最初は楽しんで読んでたんだけどね…。
    なんだか最近、恩田陸さんに辛口だな。
    好きなんだけど、ものすごく。

  • 最初から最後まで、対話形式で進む書き方だったのでとても読みやすかった。読んだ後、ゾッとした。

  • 12組の登場人物たちによる対話からなる物語。
    その1つ1つがショートストーリーを読んでいるような、二人舞台を観ているような完成度。
    さすが恩田陸。群衆を書かせたら、この人は本当に巧いなあ。

    大きな災害が起こると、人はそこに様々な啓示を見、自身の心の闇を投影する。
    カタルシス、リセット、神(あるいは大きすぎて見えない存在)、私利私欲、憎しみ、試練、狂気...

    理由なく崩れ去る日常に、人はどうにかして意味を見出だそうとあがく。
    「いつもの場所、ありふれた当たり前の場所だったんです。だけど、そうじゃなかった。そんな場所でみんな死んだ。やはり、日常など、どこにもなかったんだと悟ったんです」p201

    震災しかり、コロナしかり。
    私たちも、常に問いを問われ続けている。




    《恩田陸を読むぞ2021⑪》 
    ルール:図書館にある恩田陸の棚の、左側にある本から先入観無しで読んでいく。シリーズ物に当たったら、1から順に読む。

  • 質疑応答形式で進む物語は読みやすかったです。

    何らかの形で事件の原因が分かるものと思って読み進めてしまい、物語が終わったところで置いてけぼりになってしまいました。

    途中、登場人物同士が交わる部分もあったのでワクワクしながら読んでいたのですが、それもまとまることはなく、少し残念でした。

    恩田陸さんの世界観は好きなので、別の作品も読んでみようと思います。

  • 最後まで回収されずに泳がされたままの伏線が多々あってモヤモヤ…
    いい意味で後味の悪い小説だった。
    くっきりとした事実が明かされないがために、不気味さが増していく。

    読み始めたら止まらない。
    読み終えた誰かと、あーだこーだ言いたい。
    そんな本。
    おすすめ。

  • 大型商業施設で起きた重大死傷事故が発生した。
    しかし原因は特定できない。
    現場にいた人たちが呼ばれ、質問がなされる。
    話しているうちに、事故には関係ない個人的事情が明かされて、その辺りは興味深く読めたのだが・・・
    傷ひとつ負うことなく現場から発見された少女が「奇跡の少女」と呼ばれ、宗教が絡んでくるようになって興がそがれたのは残念だった。

  • ある大きな事故に関して、質問と答えだけで進行していく話。すべて会話形式なので読みやすかった。


    様々な視点からの話が出てくるが、結局最後まではっきりした原因は明かされない。個人的には、集団心理的なものではないかと感じる。

    「1人が具合が悪くなるところを見て、他の人達も具合が悪くなった。先に具合が悪くなったのは、みんなの憧れの存在だった。」「人は集団になると単体でいる時とは異なる行動を起こす。」といった表現が出てくるが、実際に起こりそうな事故というか、規模の大小はあるだろうが、自分たちが気づいていないだけでこういう事故は日常に潜んでいるんだろうなと考えさせられた。


    最終的に事故の原因や、登場人物のその後など分からないままだったが、逆にそれもこの話の不気味さが際立たせているように感じる。

  • 全編質疑応答会話形式。
    んー、導入部分、事件の引きはすごいいいんだけど、登場人物の多さ、会話のみとか様々な要因で物語としては浅い?
    小説の醍醐味は会話以外の部分の描写だと思うので若干その点残念

  • ほんとうに起こりそうで怖い。ほんのちょっとのことで人は動かされてしまう、伝染してパニックになってしまう…
    続きが気になって、一気に最後まで読んだ。

  • 恩田さんの作品は好きです。質問と回答で進んでいくストーリーは読みやすくて良い試みだと思いますが最後のモヤモヤ感が受け入れられない。どんでん返し的な結末を期待して読んだのが失敗だったかな?

  • 読者が謎を膨らませて想像して読むという作品で、実際の事件の真相は未解決のままで、これという読後感がないまま終わってしまった。

  • いま話題のコロナSNSに通じるところがある面と、謎の宗教集団の話と私は解釈しました。
    作者の新たな視点と試みを感じますが、フォワード・ガイダンス的なものがないと理解に苦しむのは私みたいなマンオリティーでしょうか?

    一部ことの真相はわかりますが、彼女が教祖に祭り上げられたのか?どうか。
    「Q&A」・・・の意図するところを考えさせられます。
    答えは導かれず、答えもわからずというところ・・・。
    質問者は単独?複数?それすら謎に・・・。

    不思議な余韻だけが残った。

  • ひょっとしたら現実に起こりそうな、そんなことを思わせるような事件?事故の話。
    まさにQ&Aで話は進むが、いろいろな立場の人に質問を投げかけてもこれといった原因も掴めない。
    現実的ホラーといった世界観。

  • 会話のみで成立させているのは凄い。事件の原因にはそもそも重きを置いてなさそう。事件に付随して人生が変わっていった人達の短編集だと感じた。

  • 実験的だけど
    尻窄みな感じだった。
    でも、曖昧な感じの展開でも許される話だったと思う。何年かあけて2度読んだ。

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著者プロフィール

1964年宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』で、「日本ファンタジーノベル大賞」の最終候補作となり、デビュー。2005年『夜のピクニック』で「吉川英治文学新人賞」および「本屋大賞」、06年『ユージニア』で「日本推理作家協会賞」、07年『中庭の出来事』で「山本周五郎賞」、17年『蜜蜂と遠雷』で「直木賞」「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『ブラック・ベルベット』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』等がある。

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