釈迦の女 (公事宿事件書留帳)

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344006461

作品紹介・あらすじ

お釈迦さまがお姿を変え、あそこで寝てはる。京の由緒ある寺・知恩院の本堂の回廊で、誰に咎められることもなく、毎日寝転がっている女。「お釈迦さまに違いない」と言う者もおり、世間の注目を集めていた。菊太郎は図太い女がいたものだと呆れつつも、なぜか気になり、女の正体を探ろうと知恩院へ足を運ぶ。そこで彼が目にしたのは、横たわる女と、彼女に襲いかかる男たちの姿だった。彼女が毎日回廊で横たわっていた理由とは?男たちはなぜ彼女を襲ったのか?心暖まる傑作時代小説シリーズ最新刊。人気時代小説シリーズ第十集。

感想・レビュー・書評

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  • 10作目
    世間の鼓
    釈迦の女
    やはりの因果
    酷い桜
    四股の軍配
    伊勢屋の娘

    「世間は鼓のようなもの。金を持ってる者が打ったら、どのようにでも鳴るのや」

    前作のあとがきに描かれていたエピソードが「世間の鼓」で登場。お婆にも物乞いの男にもそれぞれの事情がある。
    今回も子供のお話がよかった。子供の描き方が生き生きしてるんだよね。あまり子供っぽくないから、憧れの子供像かもしれないけど。

  • 公事宿事件書留帳シリーズ10巻。① 闇の掟 ② 木戸の椿 ③ 拷問蔵 ④ 奈落のみず ⑤ 背中の髑髏 ⑥ ひとでなし ⑦ にたり地蔵 ⑧ 恵比寿町火事 ⑨悪い棺 ⑩ 釈迦の女 ⑪ 無頼の絵師 ⑫ 比丘尼茶碗 ⑬ 雨女 ⑭ 世間の辻 ⑮ 女衒の供養 ⑯ 千本雨傘 ⑰ 遠い椿 ⑱ 奇妙な賽銭 ⑲ 血は欲の色

  • この著者は優しい心根の持主と、本を読んでいて感じられる。登場人物に悪人がいない。居ても止むを得ない事情があるとか真からの悪人がいない。著者の後書きでは現代を時代ものにアレンジしているとの事であるが、現代の問題を巧みに、読者にそれと感じさせずに時代物としているところはさすがである。

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著者プロフィール

1946年愛知県生まれ。愛知県立女子大学(現・愛知県立大学)文学部卒。75年「石女」で第24回小説現代新人賞、82年『陸奥甲冑記』『寂野』で第3回吉川英治文学新人賞を受賞。古代から近世を舞台に、資料を駆使した独自の視点による歴史小説を執筆。

「2017年 『似非遍路 高瀬川女船歌九』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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