破裂

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 509
レビュー : 102
  • Amazon.co.jp ・本 (450ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344006980

感想・レビュー・書評

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  • これで三冊目の久坂部作品。
    序盤はなかなか感情移入出来ずに、苦痛だった…。
    途中でやめようかとも思った。
    「廃用身」が面白くて、インパクトありすぎだったから
    なおさら辛かった。

    300ページあたりから松野の事件あたりまでが、山場で
    それを過ぎると、また下り坂…。

    老人医療、介護問題、少子高齢化、医療問題にプロジェクト天寿、PPPを絡めるのはいいとしても、それに加えて麻酔薬中毒、麻酔による安楽死、恋愛、医療ミス、医療ミス裁判と色々と盛り込みすぎて、どれもみな中途半端で、勿体ない…と感じた。
    この感じ、ちょっぴり「臓器農場」を思い出してしまった。

    ピンボケ写真っぽい仕上がり。
    どれかにピントを合わせたら、もっと面白かったと思う。

    マキャベリ佐久間和尚が、いかにも官僚でいい味出していた。
    その佐久間の最後が哀れでならない。
    主人公、少しメンタル弱すぎ…。
    ラストがちょっと尻すぼみ。

    「マキャベリ」ニッコロ・マキャベリ
    ルネッサンス初期のイタリアの政治思想家
     
    作者の経歴を見ると、どの作品にも真実が含まれているようで、それを考えるとこわいとも思う。

  • 久坂部 羊さんの本は、初めて読みました。
    1955年・大阪生まれの阪大医学部卒・現役のお麻酔科のドクターだそうです。
    私は医学ミステリーが好きなので海堂さんの本も読み漁りましたが
    久坂部さんの本は、とても興味深かく読みました。
    医療ミスを暴くだけのストーリーではなく、日本が高齢化し続ける現実に
    違った角度から「生きる」と言うこと「生かされる」と言うこと
    とても大切な問題点を、取り上げられて感慨深く読ませて頂きました。
    もっとこの方の本を読んでみたいと思った一冊目となりましたので
    引き続き「廃用身」と「無痛」を買いました(*´ェ`*)

    医療ミステリー系がお好きな方には、お薦めです。

  • 「快楽のある死」
    「PPP」きれいごとでは済まされない問題。
    簡単に死ねない時代に何を思うか。日本人は心臓が強いから死ねない、とか。
    理想の死とは。考えさせられる。

  • 医療裁判の難しさを感じた。また高齢化社会のむずかしさ、深刻さを感じた。

  • 4.0 NHKで放送してたドラマの原作。ドラマも面白かったけど原作はそれ以上に面白かった。次は無痛を読まねば。

  • 面白かった。我が身を振り返っても本当に身につまされる超高齢化社会。本当に早く安楽死法案必要です。

  • 平成版「白い巨塔」という表現は確かにあたっている。それはこの小説の質がかつての有名小説に匹敵するという評価の現れだと思う。しかし、それだけにとどまらず、この小説は独自に言いたいことをたくさん持っている小説だと感じた。そして何よりお話の展開が面白い。医療問題と複雑怪奇な大学医学部のしくみとミステリーは大変相性がいいのかも知れない。インターネットで何でも検索できてしまうような世の中は、やはりどこかつまらないもので、人々はやはりなにか得体の知れないものを探し求めていくようなところがある。21世紀を迎えたこの国では、もはや全てが理路整然と割り切れるというタテマエが定着してしまった感がある。その一方で割り切り不可能な問題が次々と噴出しているにもかかわらずである。医療の問題に関してもこれはそのまま当てはまる。延命にこだわり、とにかく生物的に生存していれば良いという発想はもはや人間のものではない。経済は金にこだわり過ぎ、医療は生存時間にこだわり過ぎた。豊かさや健康の本質を考えていくと、もっと心理的なもの、精神的なものに行き着くはずだ。

  • 重厚感ある話で、読みながら日本の医療の未来像について考えさせられる、他人事ではなく身近な問題であると認識させられる読後。現在日本は高齢化社会だが、超高齢化社会になる日が差し迫ってくるだろう、その来たる時に介護の問題はどうなるか、安楽死をめぐる問題、延命治療の行く末などを訴えるのがひしひしと感じる内容。加えて、医療事故をめぐる訴訟からも真相は何か、命に関わる問題であるため、真相はきちんと説明されて欲しいこと、医師と看護師との関係が浮き彫りになること、真相が葬り去られていることなど課題が山積していると感じる。

  • 長寿の是非を問うテーマはとても興味深く面白いです。
    ただ物語的には、
    キャラのクセが強すぎて感情移入がしづらかったり、
    行動にやり過ぎ感があったりで
    話に入って行きづらかったです。

  • NHKでドラマ化されたので読んだが、ずいぶん違う話なので驚いた、ドラマは父子のチープな話が中心になってしまっているが、小説の方は「白い巨塔」の線を狙っているようであった、しかしPPP(ピンピンぽっくり)なんて日本の官僚くんだりではとても考えつかないような計画の話はちょっと現実感を失わせている。医療裁判の非情さもよく分かるが、暴力により報いを受けるというのもちょっと小説としての重厚さを欠けさせている。とりあえず言えることは、医者の言うことはあまり信用しないほうが身のためだということだ。

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著者プロフィール

大阪府生まれ。大阪大学医学部卒業。作家・医師。2003年、小説『廃用身』でデビュー。小説に、『破裂』『無痛』『悪意』『芥川症』『いつか、あなたも』『介護士K』、エッセイに『大学病院のウラは墓場』『日本人の死に時』など、医療分野を中心に執筆。

「2019年 『黒医』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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