てるてるあした

著者 :
  • 幻冬舎
3.78
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本棚登録 : 613
感想 : 137
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  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344007840

感想・レビュー・書評

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  • ぼろ泣き。ドラマの影響もありますが。

  • ささらさやの続きっぽい。こっちから読んでも楽しめるけど。だんだんと周りの人とも仲良くなり、成長していく主人公が、読んでいて気持ちよかったです。

  • 〜本はいいよ。特に、どうしようもなく哀しくて泣きたくなったようなとき、本の中で登場人物の誰かが泣いていたりすると、ほっとするんだ。ああ、ここにも哀しみを抱えた人がいるってね。〜<br><br>
     前作「ささらさや」の舞台である田舎町・佐々良町を両親の夜逃げで高校進学をあきらめて嫌々訪れた照代の物語。前作に登場したさやさんや三婆も登場しています。<br>
     連作短編集の形で、佐々良で起こる不思議な出来事を通しながら「自分だけ被害者」だった照代が徐々に人との結びつきを深めていく姿を見ていると、つい「頑張れ」と応援したくなってしまいます。<br>
     加納朋子さんの作品全般に言えることですが、暖かいんですね。ストーリーも登場人物に向けられた思いも……なんだか本自体が暖かさをもっているようで。ドキドキワクワクで読み進めると言うよりは、春の日差しを浴びながら公園でベンチに座ってゆったりとした気持ちで読み進めたい、そんな小説です。<br><br>
     個人的には「ささらさや」の幽霊話のラストが大好きなので、そちらも併せて読んで欲しいです。

  • てるてるあした、今日は泣いても明日は笑う
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    あえてひねくれた悪い言い方をすれば善意に満ちたよくある話なんだけど、ラストの久代さんの言葉にじんわりした。
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    「どうしようもなく哀しくて泣きたくなったようなとき、
    本の中で登場人物の誰かが泣いてたりすると、ほっとするんだ。
    ああ、ここにも哀しみを抱えた人がいるってね」
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    本当にそうだと思う。<br>
    本の人物が自分より可愛そうだとか不幸だとか、自分はまだマシなんだってほっとするんじゃなくて、ただそこに泣いている人がいるっていうことにほっとする。自分が泣いている時に隣で誰かが泣いてたら(例え理由は違っても)相乗効果で大泣きできたり、ここは泣いてもいい場所なんだって思えたり。本に書いてあることは絵空事だけど、読んでる人間にそれを許す力や受け止める力を持ってる気がする。

  •  ミステリーじゃなさそう、と読み始めてすぐに思いましたがやっぱりそうでした。 自分だって優しくてかわいく思われたいと望みながら、不愛想になってしまって自己嫌悪を感じている主人公の気持ちが切なかったです。 またしばらくしたら読み返してみたい本、です。

  • 両親の夜逃げで突然知らない町に一人放り出された少女の物語。
    舞台は「ささらさや」とおなじ町、キャラクターも勢ぞろいです。ちょっとファンタジーっぽいのもあいかわらず。
    後ろ向きで、回りのせいばかりにしていた照代が、自然に変化し、強くなっていくところは見ものです。

  • 両親の借金から照代が突然住むことになったのは、ご近所同士が密着した小さな町。『ささらさや』の続編と知らずにこちらから読んでしまいましたが、特に問題ありませんでした。主人公がいわゆる「いい子」でなく、悪い子でないけど「ちょっとひねくれた子」な具合が物語に合っています。母娘と久代さんの物語が素敵でした。

  • この親は、いくらなんでもヒドイ!主人公の子が可哀相です。周囲の人達も、もっと優しく接してあげてもいいのに…と思ってしまいます。レビューをざっと拝見してみたところ、この子がひねくれ者だと書かれててちょっとびっくり。えっ、この年頃ならこのくらい普通じゃない?無理もないというか…むしろこんな境遇で最初から素直な子なんて、リアリティがなさすぎて共感できないけどなぁ(汗)…人間が出来てないんですかね(^^;; 「いい教師がいい親だとは限らない」という(細部は違うかも…)言葉に非常に共感してしまいました…。

  • 『ささらさや』より泣けましたね〜。
    ただ『ささら〜』の方は赤ん坊を持つ母親の話だから、まだ赤ん坊を育てた事がない私には共感できないってだけなのかもしれないですけどね。
    でも“死”っていうものに対する描かれ方が全く違うからかも。
    『てるてる〜』の方がリアリティがある。
    なかなか面白く拝読致しました。

  • 心があったまるお話。
    ドラマも好きでした!

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著者プロフィール

1966年福岡県生まれ。’92年『ななつのこ』で第3回鮎川哲也賞を受賞して作家デビュー。’95年に『ガラスの麒麟』で第48回日本推理作家協会賞(短編および連作短編集部門)、2008年『レインレイン・ボウ』で第1回京都水無月大賞を受賞。著書に『掌の中の小鳥』『ささら さや』『モノレールねこ』『ぐるぐる猿と歌う鳥』『少年少女飛行倶楽部』『七人の敵がいる』『トオリヌケ キンシ』『カーテンコール!』『いつかの岸辺に跳ねていく』『二百十番館にようこそ』などがある。

「2021年 『ガラスの麒麟 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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