ララピポ

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 1380
感想 : 315
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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344010512

感想・レビュー・書評

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  • 成宮さんで映画化されたという基礎知識しか持たずに手にしたら、装丁と、中に入ってた帯の「いや〜ん、お下劣」に驚き、ちょっとためらいつつも、読み始めると止まらなかった。
    こんなのも書くのねぇ奥田さん。
    やっぱりどの人物も魅力的で、あれよあれよと話が展開していき、まさか全員死ぬようなオチにしなくても、それはやりすぎでしょ、と思ったけど、最後の話で、ちゃんとまた前に進むことができていて、安心した。
    いやー、最後の小百合の話はもうニヤニヤが止まらなかった!

  • 図書館で「ララピポ」と言うタイトルが気になり、立ち読みすると「なんかエロい・・・」と邪念から借りました。
    「伊良部先生の暴走治療シリーズ」?の奥田さんの著書「ララピポ」です。

    正直言うと、かなり邪(よこしま)な思いで借りたのですが、以外にエロは大した事なく以外に内容があり、面白かった。
    タイトルの「ララピポ」は、“a lot of people”の空耳です。読んだら分かります。

    短編集って事ですが、伊坂作品のように短編が絶妙に重なっています。コレは実は、短編ではなく視点を変えながらの長編です。

    妙に人間臭い、愛すべき人達。でも近くにいたら、かなりウザイ。いや、こんな奴は普通居ない・・・

    何だかよく分かりませんが、知らずに借りて当り引いたって感じです。

  • 黒地にキラキラピンクの文字で手にとってみたら
    表紙も面白いし「お下劣な爆笑小説」って帯に興味が!

    で、読んでみたら面白かったですよ!!!!!!
    短編集なんだけど微妙に繋がってて最後まで面白かったです!

    対人恐怖症のフリーライター『WHAT A FOOL BELIEVES』
    AV・風俗専門のスカウトマン『GET UP,STAND UP』
    専業主婦にして一応AV女優『LIGHT MY FIRE』
    NO!と言えないカラオケBOX店員『GIMMIE SHELTER』
    文芸コンプレックスの官能小説化『I SHALL BE RELEASED』
    デブ専裏DVD女優のテープリライター『GOOD VIBRATIONS』

    こんな内容です(笑)面白そうだと思った人はぜひ読んで欲しいな。
    人間らしいエロです(笑)

    タイトルの意味も最後の方でわかってもう、完璧!
    起承転結が上手です!

  • 負け組の変態たちの物語。
    虚しすぎるけど、ユニークで笑える作品。
    下ネタだらけで 美容室へ持って行ったものの、
    変態扱いされそうで 読むのに躊躇して、
    家に帰って ゲラゲラ笑いながら読んだ。

  • 『性』にまつわるオムニバス形式の短編集。
    自慰とかセックスとか結構際どい内容てんこ盛りですがからっとした文章で明るく読みやすかったです。

    とりあえず皆さん生きていて良かったです。

  • 読まなければよかった。

  • 奥田英朗さん”ララピポ”読了。徹底的にお下劣‥お下品‥エロ小説なのですが、読後感は、すがすがしい‥流石、奥田ワールド!女性にはお勧めしません!

  • 図書館で借りるとき恥ずかしかった

  • 連作短編集。全6話。

    最っっ高!!

    初めて読んだ奥田さんの作品は、彼の代表作とも言えるベストセラーの「伊良部先生」シリーズだったんだけど、それより断然これのがおもしろかった!!

    まず、各話の登場人物の心理描写がすごい。なんでここまで多種多様な立場の人たちの心情がわかるんだろうって感じ。奥田さん自身のライター経験が反映されてるのかな?特に1話目の人には、私自身かなり共感してしまった・・・。

    次に、こんなにたくさんの人=a lot of people が行き交う東京という大都市で、偶然にも、微妙に絡み合う6本の糸。この絶妙な重なり合い・・・。そして、最後にはそれぞれの糸が一つの輪に繋がるのです。

    物語は結局、最後の最後まで読まないとわからない。

    一見、ドロ×2な終わり方かとおもいきや、読後は清涼感がある。

    ララピポの意味はラストでサラリと教えてくれます。

    主人公たちは、自分を省みることは一切せず、現状を嘆くばかりか、もしくは最低の今の生活を打破する気力もなくただ生きるために生きるだけの生活に勤しんでいるだけ。そして、不都合なことは全て周りのせいにばかりして、ルサンチマンを溜め続ける・・・。そんな彼らは、ルサンチマンを解消すべくsexに溺れて行く。そんな彼らの行き着く先は・・・。

    こういうテーマでよくみるのは、社会の底辺の人々が這い上がっていく〜みたいな展開なんだけど、この作品は、そんな趣向は一切こらされていない。ただひたすらに彼らは底辺を彷徨い続けて性に倒錯していく・・・。落ち続けた人たちはどこへ向かうのか。

    本当におもしろかった〜。ハマるわ。他の作品も読んでみようと決意しました。

    全くの蛇足ですが・・・

    この本の黒い表紙をはずすと・・・エライものに出くわします(笑)

    ですから、もしも外すときは、こっそりやりましょう。ハイ。

  • 1)What a fool believes 2)Get up,stand up 3)Light my fire 4)Gimmie shelter 5)I shall be released 6)Good vibrations 下ネタお色気たっぷりの、負け組をメインに書かれた現代社会リアル風刺作?!微妙に絡み合う登場人物のストーリー構成が素晴らしくて感動。やっぱり奥田さんはすごい! 杉山博[32 対人恐怖症のフリーライター 1・6] 栗野健治[23 AV・風俗専門のスカウトマン2・1・3・6] 佐藤良枝[43 専業主婦にして一応AV女優 3] 青柳光一[26 NO!と言えないカラオケBOX店員 4・5] 西郷寺敬次郎[52 文芸コンプレックスの官能小説家5・4] 玉木小百合[28 デブ専裏DVD女優のテープリライター6・1]

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著者プロフィール

おくだ・ひでお
1959年岐阜県生まれ。プランナー、コピーライターなどを経て1997年『ウランバーナの森』でデビュー。2002年『邪魔』で大藪春彦賞受賞。2004年『空中ブランコ』で直木賞、2007年『家日和』で柴田錬三郎賞、2009年『オリンピックの身代金』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『最悪』、『イン・ザ・プール』、『マドンナ』、『ガール』、『サウスバウンド』、『無理』、『噂の女』、『我が家のヒミツ』、『ナオミとカナコ』、『向田理髪店』など。映像化作品も多数あり、コミカルな短篇から社会派長編までさまざまな作風で人気を博している。近著に『罪の轍』。

「2021年 『邪魔(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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