小川洋子対話集

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344012783

感想・レビュー・書評

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  • #2605-114-367

  • 作家というより1人の人間としての、小川洋子さんの魅力が伝わってくる一冊です。

    李昂さんとの対話の中では、とても表現力豊かに李昂さんの作品を分析する批評家の側面も垣間見え、「さすがこの国でも指折りの作家だ」と圧倒されましたが、佐野元春さんとの対話では完全にただのいちファンであり、江夏豊さんとの対話では筋金入りの阪神タイガースファンの姿も見ることができて、その人となりにとても親しみを感じました。

    博士の愛した数式もずいぶん昔に読みましたが、久しぶりにまた読みたくなりました。

  • ”対談”ではなく、あくまで”対話”
    お呼ばれされてるメンバーがまた凄い
    良くも悪くも”小川洋子”って感じだ…

  • 佐野さん、五木さんとの対談がお気に入り。文学とはなにか。自分はどう生きていくか。

  • 岸本さんとの対談がすごく好きだった。エッセイ買おう…

  • 色んなジャンルの方との対談。小川さんの「相手の言葉に対応する能力の高さ」を感じました。小川さんの見ているポイント、すごく好きだなぁ。個人的には田辺さん、岸本さん、佐野さん、江夏さんとの対談が面白かった。田辺さんとは同じ女流作家としての共感や尊敬の念がよく表れていて、岸本さんは翻訳家として言葉をどう紡ぐかという話が個人的にとても興味深かった。佐野さん・江夏さんに関しては、お二方の言葉自体にも惹かれたのですが、それ以上に小川さんのテンションの高さが伝わってきて幸せな気分になりました。微笑ましいです。

  • 少々刺激感が不足しているような。
    特に作家同士の対話については、お互いを誉める領域から踏み込めず、様子を伺ったまま終了、という感じがしてならない。
    その点、全くジャンルの違う江夏(文藝春秋で読んだなぁ)・清水との対話は単純に作家の異世界への興味(ミーハー気分?)全開で面白かった。

  • たまに、ストンと落ちるというか。
    言葉になってない考えを、時々形にしてくれる言葉の数々でした。

  • いろいろな方と対談されている中で印象的だったのは
    岸本佐和子さん。小説家と翻訳家がどう違っているか
    とても興味深かった。塔の話も面白い。
    リー・アンさんとの対話やレベッカ・ブラウンさんも。
    そして小川さんは本当に阪神タイガースを愛しているのだと
    ページのあちこちから感じた。愛らしい女性である。

  • 図書館。

    大当たりだった。これ、文庫も買おう。
    レインツリーの国、の関西弁はなんかだめだったのに
    確かに田辺聖子の小説はすっと入ってくる。この違いはなんなんだろう。
    江夏との対談も「博士の~」ファンとしてはたまらない。

  • 対談相手がバラエティに富んでいて面白かった。江夏選手とか佐野元春さんとか。レベッカ・ブラウンさんとの対談に興味があって読んだのだけれど、どれもこれも、なかなか楽しめた。

  • 田辺聖子さん、岸本佐知子さん、佐野元春さん、江夏豊さん、五木寛之さんなどとの対話集です。
    小川洋子さんが聞き手ですから、相手から話を聞き出すのですが、小川洋子さん自身のことも語られていて面白かったです。
    「博士の愛した数式」「海」など小川洋子さんの作品についても語っています。

    田辺聖子さんのエッセイを読むと、戦前に日本が高い文化を持っていたことが分かると小川さんは言います。
    田辺さんとは関西人同士で意気投合しています。
    女性の想像力について、男性は気づくべきだとあり、ドキリとしました。

    私の妻が田辺聖子さんの作品を読み続けていて、2008年3月に東大阪市の樟蔭女子大内の田辺聖子記念館に行きました。
    田辺聖子さんのたくさんの著作に目を見張りました。

    岸本佐知子さんは翻訳家です。
    作家と翻訳家はどう違うのかという話は興味を持ちました。
    花を描く画家や花を研究する学者は花を作ることはできません。
    作家は物語を全てひとりで作っているのでなく、自然界に落ちていた種を拾ってきているのだという話は面白いと思いました。

    岸本佐知子さんは「ねにもつタイプ」というエッセイ集で「週刊ブックレビュー」の特集ゲストに呼ばれたことがあります。
    「ねにもつタイプ」も読みました。
    翻訳も読んでみたいです。

    小川洋子さんは阪神タイガースのファンです。
    小学生の頃、岡山球場に阪神の試合を見に行ったそうです。
    「博士の愛した数式」では江夏豊が出てきます。
    江夏豊は私にとっても幼少期のスター選手です。
    小川洋子さんの中学生の息子が野球をやっているということが書かれています。
    これは2004年の対談ですから、息子さんはいま高校卒業くらいでしょうか。
    江夏さんは「試合後の無人になった甲子園のスタンドが好き」と言います。
    この無の世界が何とも言えずいいと言います。

  • 2008.02.22. 小川さんは、対談でも真摯。読んでいて心が鎮まる。それにしても、岸本さんとの対談は、混ざりたいくらい本当に楽しい。岸本さんのエッセイも好きだから、なんだかすごくお得な感じ。ふたりが、こんなにも楽しそうに和気あいあいと話してる姿が目に浮かぶ。いいなあ。

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    <blockquote><p><strong>ひっそりと暮らす人びとへ――――。

    田辺聖子*作家/日本 岸本佐知子*翻訳家/日本 リー・アン*作家/台湾 藤井省三*文学博士/日本 ジャクリーヌ・マールセン*作家/オランダ レベッカ・ブラウン*作家/アメリカ 柴田元幸*翻訳家/日本 佐野元春*音楽家/日本 江夏豊*野球家/日本 清水哲男*詩人/日本 五木寛之*作家/日本

    心に残る言葉の詰まったとっておきの対話集。</strong></p></blockquote>
    さまざまな人びとと語ることによって、その人のこともわかるが、小川洋子さんご自身の人となりがとてもよくわかる対話集である。
    そして、彼女の小説の成り立ちやそこにこめられたものがふわりと立ち上ってくるようでもある。言葉という道具を使い、小説という形を使って小川さんが目指すところに読者も少し近づけるような。彼女の作品に登場する動物の役割にもなるほどと思わされた。</font>

  •  この作品を読む前に短篇集『海』を読んでいて正解だった。 対話の中から見えてくるものがある。作家同士の魂の共感共鳴、創作秘話に、あの傑作『博士の愛した数式』の作品世界がいっそう深くなる対談などなど、盛りだくさん。 作家ではなく人間小川洋子の素顔も垣間見れて、よりいっそう作家小川洋子が好きになった。そして、もっともっと作品世界を貪欲に味わってみたいと思ったのだった。切実に。 しっかし、男の子のお母さんだったとは!知らなかった!

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著者プロフィール

1962年、岡山市生まれ。88年、「揚羽蝶が壊れる時」により海燕新人文学賞、91年、「妊娠カレンダー」により芥川賞を受賞。『博士の愛した数式』で読売文学賞及び本屋大賞、『ブラフマンの埋葬』で泉鏡花文学賞、『ミーナの行進』で谷崎潤一郎賞、『ことり』で芸術選奨文部科学大臣賞受賞。その他の小説作品に『猫を抱いて象と泳ぐ』『琥珀のまたたき』『約束された移動』などがある。

「2023年 『川端康成の話をしようじゃないか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小川洋子の作品

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