ランナー

  • 幻冬舎
3.39
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感想 : 230
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  • Amazon.co.jp ・本 (241ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344013452

感想・レビュー・書評

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  • 単行本の帯に“走る。それしか、手立てはない。少年の焦燥と躍動する姿を描いた、青春小説の新たなる傑作!”とあり、なんらかの訳あってスランプとなるも、そこから前に進もうとするスポ根ものかと思いきや、予想だにしないストーリー展開で、胸の詰まりを覚えた。それぞれに背負うものは重いけれど、必死に乗り越えようとする姿に、感動する。
    碧李と信哉の友情、絶妙な距離感、交わす言葉に清々しいほどの青春を感じ、嫉妬するくらい羨ましく思う。
    ストーリーは終わっていない。それぞれがスタートラインに立ったところだが、私には希望が見えるスタートラインだった。

  • ただの青春モノかと思って読み始めましたが、もっと繊細な物語でした。なんでも出来るようで、まだ何も出来ない彼ら。登場人物のひたむきに生きる姿に、みんなみんな、ただ幸せになって欲しい、そんな感想。

  • 元陸上部長距離経験者です。
    走ることの辛さ、試合でボロ負けして走れないことへの恐怖…リアルに描かれてるなぁと思います。
    いろんなものを抱えて走る碧季の姿がかっこよかったです。
    そして家族の脆さも読んでて感動でした。

  • 三時間ぶっ通しで読み切った。「走る」という何も生み出さず無駄のない行為がとても清い。ランナーの見る景色は、絶対に私の手が届くことのない世界であり、杏子や千賀子に共感する。碧李くんはただ走る。部活や試合の場面は多くない。ただ走ることが描写されている。美しい空と延びる白い線。震えた。

    もう一つのテーマは親子愛だろう。三組の母娘が描かれている。「愛の反対は無関心だ」と言ったのはマザーテレサだったか。愛は常に束縛と表裏一体だ。

    文章量や登場人物が少ないのがすっきりしていていい。久遠くんと碧李くんの友情が素敵。書こうと思えばもっと書けたのだろうが、引き際の絶妙さに唸る。

  • あさのあつこさんの著書を初めて読みました。爽やかなスポーツ物かと思ったら、虐待、離婚、現実的な問題も折り込んだお話。主人公の挫折しかけた長距離ランナーのあおい君はこれからどうなるのかな。救われるといいんだけど。他のあさの作品も読んでみます。

  • 不器用な人たちが出てくる本。
    子供って感じやすいんだなぁと
    思ったり、大人だから強いってわけでは
    ないんだなぁと思ったり。

    走る姿がきれいっていう表現は確かに
    あると感じます。速いとか遅いとかでは
    なく。

  • 結構おもしろかったです(´∀`)ノ

    みんなは重い話とか、シリアスとか言ってるけども、そんなことないような・・。

    すごい物語に惹きこまれますね!!

  • 普通の青春物と思ったら重い話だった。
    志保の子供への愛が重く、出ていく息子。
    愛しているのに虐待してしまう千賀子。千賀子に怯えながらも求める杏樹。色んな愛があると感じた。

  • 2022.8

  • 久しぶりに読みました。
    市民ランナーの自分としては、もう少し走ることを書いて欲しかった気もしますがとても良い本だと思います。

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著者プロフィール

岡山県生まれ。1997年、『バッテリー』(教育画劇)で第35回野間児童文芸賞、2005年、『バッテリー』全6巻で第54回小学館児童出版文化賞を受賞。著書に『テレパシー少女「蘭」事件ノート』シリーズ、『THE MANZAI』シリーズ、『白兎』シリーズなど多数。児童小説から時代劇まで意欲的な執筆活動で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『NO.6〔ナンバーシックス〕(8)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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