主を七人替え候 藤堂高虎の復権

  • 幻冬舎 (2007年8月29日発売)
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本 ・本 (456ページ) / ISBN・EAN: 9784344013704

感想・レビュー・書評

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  • ゴマスリ、風見鶏と言われる藤堂高虎。豊臣秀長に仕え、豊臣派であった藤堂高虎が、何故家康に重用され、信頼を得る事が出来たのか。
    豊臣秀長のもとで太閤秀吉を客観的に見る事が出来て、石田三成に対してもその仕事振りを冷静に判断できた事で、その後の天下情勢を客観的に捉えられたのだと思います。だから、徳川家康の信頼を勝ち得たですね。
    時代を敏感に感じ取る事は、現在にも通ずることでしょうね。
    小説としては、安倍龍太郎氏の下天を謀るの方が面白いかなぁ。

  • 一気読みです。読みやすかった。少し良いイメージ過ぎる様な気もしますが、地元の大名にスポットが当たるのは正直なところ嬉しい……。巻末の城・寺社一覧はありがたいです。

  • これはやり過ぎと思います。羽生さん並…は言い過ぎかもしれませんが、復権は嬉しいですが、なんかもうやり過ぎです。でも酷評に比べたら良いんですが、中庸が良いかなとか思ったり。「藤堂高虎一代記」で素敵夫婦を見てしまったってのもありますが、なんかねー…。

  • 小松哲史著「主を七人替え候」を読了した。
    「忠臣二君に仕えず」と言われる。それを七人も主を替えた藤堂
    高虎は「ゴマをするなら藤堂高虎」と言われるように評判はよくない。
    その彼の復権を説く本である。
    「サムライとは、生きるか死ぬかで、死ぬ方を選ぶ者。わしは、死ぬ気で関ヶ原に進んだ。おぬしは生きるつもりで関ヶ原で待ち受けた。その違いだ。」(家康と光成)

    「外様であろうと譜代であろうと、信用できる者は信用できるし、裏切る物は裏切る。人をはかるには、まずその力量と技量ではかれ。次にその姿勢と人柄ではかれ。そして最後にその人間が勝つことだけではなく、負けることを知っているかどうかではかれ」(家康の高虎評)

    関ヶ原の後、家康・秀忠・家光の三代で、126の大名家が改易された。それを生き残ったのは、加藤清正・黒田官兵衛と並ぶ「城作りの三名人」であったからだけではなく、その生き様・覚悟が単なる「世間巧者」だけではなかったろう。高虎は、「数年、昼夜奉公を尽くしても、気のつかない主人であれば、譜代であっても暇を取るべし。うつらうつらと暮らすのは意味がない。」と遺訓している。

    それらのことを、現代ビジネスの世界に身を置く著者が、「日本の終身雇用制」に代わる生き方として提示したものである。

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