まぼろしハワイ

  • 幻冬舎
3.63
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本棚登録 : 721
レビュー : 128
  • Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344013858

感想・レビュー・書評

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  • ハワイには行ったことがない。芸能人が脱出する島だとか、天国的な解放感とお買いものや実りの食べ物だとか、自然だとかわたしのなかではそんなイメージで、行きたいとはおもったことがない。海も人も風も空気も植物も絵画的なものを想像するだけ。けれどこの本に描かれたハワイはきっと、旅行会社の使うハワイという黄色や水色のカクカクした「ハワイ」ではなくもっと生命感のある生きた「ハワイ」なんだろうとおもう。その響きやさしく、なにかがそこに宿っているような音になるんだろうと思うのだが・・・。そしてフラダンスに見る「踊り」という捉え方が独特だった。著者の視点を通すと、フラダンスがいままでの見方でみれなくなる。

     家族のつながり、ありよう、かんけい。三編のそれはでこぼこでなだらかではないけれど、いまはそれが「フツウ」なのかもしれない。もう身近だ、だからわたしはこの家族、この登場人物を受け入れるし受け入れられない理由はあまりない。改名してからの著者のテーマは一貫してこのような「家族」「喪失」「生命」・・・という輪の周辺または中心でものを描いているような気がします。

  • 『銀の月の下で』より。
    ~そして私の中から小樽の悲しみがすっかり消えていた。~

    ハワイ島の大地の大きくておおらかで美しい場所で、風に導かれるようにそこにいきついた。
    のだと思う。
    ぎとぎとのどろどろの何ものでも、とかしてやわらかくして浄化する力をもつハワイ。

    ずっとあこがれつづける場所。

  • 恋のお話がよかったです。

  • ハワイに行きたくなる。
    密度が伝わってくる。

  • 253.2008.11.11

  • スピリチュアル・ハワイ。
    これを読むとハワイに行きたくなりますね。
    だけど、とても逆説的なようだけど、本当にハワイを知ったらハワイに行かなくても心はハワイ、なのだと思わせてくれる。
    わたしを生みだしたのがどんな力かは知らないけれど、生みだしてくれた。
    喜びを持って生きたいな、と。

    で・も・やっぱり行きたいぞ~ハワイ!

  • あたたかい。
    ハワイにいってみたくなった。

    この人は、生きることとか誰かを愛することとかをたくさん考えて生きてるんやなと思った。
    その意味を考えていける人でありたいと思う。

  • 少しだけ形が変わった家族とハワイの物語たち。

  • 最近癒されたい願望が半端なくて、通ってる美容室の美容師さんがハワイはベタだけどいいと言っていたのもあって無性にハワイに行きたくて読んだ。
    ハワイが主な舞台の三編入り。

    「姉さんと僕」の僕みたいな価値観の人間を描いてくれてありがとうございますと言いたいです。

    「白河夜船」に出てきた、「平日の昼間のデパートをうろついている何やって暮らしてるんだかわからない女の子」だった私はアップルちゃんにものすごく共感してしまった。

  • 父、そして夫、愛するその人を失ったオハナと若くして彼女の義母でありフラダンサーのあざみは三人が愛した生命力溢れる優しい島、ハワイへ向かう。そこは、自殺したオハナの母の記憶も一緒に残されているところだった。まぼろしのようにハワイの地に浮かび上がる母や父の思い出。若い義理の母娘は、そこで何を得るのか――表題作「まぼろしハワイ」の他「姉さんと僕」「銀の月の下」での二本を収録。筆者が愛するハワイを舞台に、フラダンスの修業も積んだ末に描きあげた入魂の短篇集。

    ばななさんの作品はよく海や南国が舞台になるが、それはきっと彼女が水辺で過ごした幼少期があったからだと思うのだが、海や水辺の持つ善なる母性的な力を彼女はきっとうんと小さなころから自然とわかっていたのだろうと思う。私は、ハワイに行ったことはないし、というかばななさん作品によく登場する南国(沖縄とか)も他の海外の国も全然行ったことはないけど、でも、そこには生きることをいいものだと思わせてくれる強い何かがある。南国系のばなな作品を読むと他の作品よりそれを強く感じさせてくれるな、と振り返って思う。ばななさんが伝えたかったハワイの持つ魅力――それは観光雑誌とかで特集が組まれるようなものでなく、沖縄のそれに近いスピリチュアルなものがこの作品には頭から終わりまで凝縮されていると思いました。
    特に好きなのは最後の「銀の月の下で」 でも「まぼろしハワイ」のあざみさんのダンス描写も好き。あざみさんを生かしてくれたハワイにある母なる力(これはとてもわかる!と思った)というのをじかに感じてみたくて、やっぱハワイもいつか行ってみたいな~…… ばななさんの作品を読むと海に行きたくなる、見たくなるのですが、この作品はきっとハワイに行きたくなる。さすが5年もかけて書いただけあるなあと思います。

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著者プロフィール

吉本ばなな(本名:吉本 真秀子 よしもと まほこ、旧筆名:よしもと ばなな)
1964年、東京都生まれの作家。日本大学芸術学部文芸学科卒業。卒業制作の「ムーンライト・シャドウ」が日大芸術学部長賞を受賞。また「キッチン」で第6回海燕新人文学賞を受賞、デビュー作となる。
1989年『TUGUMI』で山本周五郎賞を受賞。1996年イタリアのフェンディッシメ文学賞(35歳以下部門)、1999年イタリアのマスケラダルジェント賞文学部門を受賞。2000年『不倫と南米』でBunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞。その他代表作に、映画化された『アルゼンチンババア』などがある。
海外での評価が高く、著作が多くの国で翻訳されてきた。

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