成功のコンセプト

  • 幻冬舎 (2007年10月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784344013926

感想・レビュー・書評

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  • 成長し続けることを知りたくて読書。

    今や日本を代表する企業へと成長した楽天。私も楽天市場以外にもクレジットカードや銀行、トラベルなどを利用している。

    著者の発言は、たまに見ることはあるが、著書は初めてだと記憶している。かつての渡邉美樹さんがそうしたように出版することは企業出版にもなるからドンドン出せばいいと思う。参考になる人は少なくないはずだ。

    著者は阪神大震災を契機に起業することを考えたとどこかで読んだことがある。

    楽天は97年創業らしいので今年20年となる。思い出すと創業時の楽天が話題になった記憶もなければ利用した人を聞いたこもない。私自身が初めて知って、利用したのはずっと後になってからだと思う。

    グーグルがダーウィニアン・アプローチと呼ばれるのに対して、楽天は、改善を繰り返し成長するという。著者は、これを改善モデルと呼び、MSに近いと紹介する。

    成長モデルは、スタートはゆっくり、耐え抜いて、コツコツと継続するとあるときに曲線線を描き急成長する。

    本書は、特に変わったことも、独自の方法も紹介していない。極々成功するための王道を紹介している。

    比較するのは昨日の自分。1日1%成長するば1年で37倍になる。複利の法則を信じて常に反省し、ぼんやりとしているかもしれないが1年後、5年後の自分や会社の姿をイメージしつつ改善を重ねてきた著者の姿を感じることができる。

    現状に言い訳して満足するのではなく、常に何が何でも実現するんだと考え行動し続ける。そうすれば、どうすれば実現するのかアイディアや解決策が浮かぶ。

    成功はアイディアだ。

    Best effort basisではなく、Get things doneで。

    自分との約束を徹底的に守る。

    読書時間:約40分

  • 第一章
    世の中は天才ばかりではないけれども
    改善は誰にでもできる
    そして日々改善を続けていけば
    どんな巨大な目標だって
    いつかは達成できる
    つまり改善は
    凡人を天才にする方法なのだ

    日々の改善はつまり足元をみつめること
    自分がどこへ向かうべきか考えながら
    日々改善を続けていく(p43)

    自己否定という
    ネガティブな言葉のように感じるかもしれない
    自己愛を否定する
    愛着を捨てる勇気
    どんなに順調でも改善する部分はどこかにある
    改善するために
    まず目標を決める

    『best effort basics』
    現状に満足
    ここまでやったんだからいいんじゃないかと
    自分に言い訳

    『get thing done』
    ありとあらゆる手段を使って
    何が何でも達成する
    不可能な目標を可能にして
    仕事の質はどんどん高まる
    一段ずつ上がるようにして人は成長する

    楽天の場合
    ある一定の店舗を超えたら
    出店料+手数料をもらうようにした
    楽天の将来のため
    さらに出店者の利益のため
    会社を大きくする


    第二章
    仕事を遊びにする
    楽しいこともあるし悔しいこともあるけど
    ひっくるめて
    次々に出現するハードルを
    クリアしていく
    経験をしていくと、
    それ以上に面白いことはない

    仕事以外に人生の喜びはいくらだってある
    けれど
    仕事する以上に
    そこまでやらなければ楽しくない
    人は誰のためでもなく
    自分の喜びのためにすべきだ

    第三章
    仮説→実行→検証→仕組化
    そうやって機能を高めていく

    スピードを上げて
    仕事の質も喜びに変わってくる


    第四章
    顧客満足
    現代では買い物は経験であるエンターテインメント

  • 成功者が後付けの理屈で喋る自慢話ってのは飲み会の席で聞くとうざくて仕方ないですが、たまに、本で読みたくなります。騙されないぞ!って気持ちを持ち続けるために必要なのかもしれません。

  • ここまで大きく成長した企業の社長になるような人は、やはりどこか人とは違うことをしている。
    また、当たり前のことを当たり前のようにやっている。
    チャレンジしないと成功はない。清掃は自分がやって当たり前。
    それらのことができるからこそ成功するのだろう。
    まさに成功のために必要なことが書かれている。

  • 楽天の三木谷さんが楽天の創設から現在に至るまで、大事にしていることが詰まった1冊であった。

    「仮説を立て、実行し、改善していくこと」
    「顧客満足度を忘れないようにすること」
    「スピード!スピード!スピード!」

    この3点は個人的にも基礎であると同時に、
    非常に重要なことであると感じている。
    また、本書ではインターネットの可能性についても言及している箇所が非常に多く、その点でも勉強になった。
    IT企業やベンチャー企業に身を置いている方は非常に共感できるのではないだろうか。

  • 至極当たり前だが重要なこと。
    メモ。
    楽天の創業時は2人のみ、しかもやったことないプログラミングとドサ回り営業で立ち上げた。あるのは崇高な目標とあくなきガッツ精神。見習う必要あり。

    努力ではなく、改善が大事。常に1%上を目指すこと。

    プロは仕事を楽しめる人。

    顧客の満足が一番重要、そこから逆算してビジネスを構築する。

    best effort basisではなくget things doneでいく!

  • 新しいことにチャレンジし続けるために、インターネットは全国の商店街も元気にすることができる、当事者意識を持つことが様々な問題解決の鍵だなど、三木谷イズムを吸収できる。
    仕事を楽しいと思うことはあっても、時には嫌になり、時には投げ出したくなって考えないこともあったが、本当にチャレンジしたい、成し遂げたい仕事であれば、オンオフ関係なく向き合えるものだと思った。

  • 三木谷さんをずっと胡散臭い人だと思っていた自分を恥じた。読んで良かった!!!私も本気で楽しいと言える仕事がしたいと思ったし、この本に書かれていることは仕事以外にも何でも応用できると思いました。がんばるぞ。

  • 楽天三木谷氏の仕事の哲学が書かれた一冊。

    改善について、プロフェッショナルとしての心構え、仮説→実行→検証→仕組化、顧客満足や従業員満足について、スピードの大切さ
    以上5つの項目を重点に置いた氏の仕事観について書かれています。

    エピソードもふまえて書かれているので非常に読みやすかったです。ただ仕事をしていくうえで非常に大事になることも多く書かれているとも感じました。

    そして仕事においてはやはり前向きに自発的に行う事や臆することなく挑戦していく姿勢の大切さについては改めて感じされられました。

    今の飛躍にあるのがインターネットという対話のない無機質なツールを対企業、対顧客とのコミュニケーションをもって事業を拡大していったことが大きくあると感じると共に常に先見性や独自性の目をもって事業を行ってきたこともあると感じました。
    ただ、インターネットの可能性を信じて突き進む姿は凄いと感じました。

    日本というある種の閉鎖された空間の中で成熟したネット産業が世界でも通用する、それを証明してくれそうとも感じました。

  • 松下幸之助の考え方と似てるなぁと思いました。松下幸之助は日本人の特性を感性で掴んで成功した起業家で、三木谷さんはそれを理論的に理解して実行してきた人かなと。
    2007年発刊の本ですが昨年楽天イーグルスがプロ野球で優勝した今また読んでみては思う本です。
    ブックオフで105円で良い本を見付けました(^_^;)

  • 第一のコンセプトは、常に改善、常に前進。第二のコンセプトはプロフェッショナリズムの徹底、第三のコンセプトは、仮説→実行→検証→仕組化。第四のコンセプトは、顧客満足の最大化。第五のコンセプトは、スピード。

    消極的失敗ではなく積極的失敗をしよう。当事者意識を持って仕事をしよう。誰かのためではなく、自分のために仕事をしよう。たとえ毎日1%の改善でも1年続ければ37倍になる。

  • 2007年に出版された本。

    仕事をする人間として、仕事に対する姿勢や、考え方などに触れて自分も頑張らなければと感じる言葉が多かった。

    P65にビジネスで成功するかどうかの鍵は結局のことろ、仕事を人生最大の遊びに出来るかどうかだ。と言う文章があるが、太古の祖先がしたであろう狩りの努力や、子供が公園で遊ぶ姿などを例にして遊んでいる時最大の創造力を発揮すると言う事を解説し、仕事を遊びととらえる事の大切さを説いている。

    またプロフェッショナルを「1日24時間、1年365日何処にいても何をしても仕事の事を考えられる人」と定義していたが、元水泳選手として実際の体験としても良くわかる。

    最後に、多くのビジネスパーソンが潜在能力を生かし切れていないので、潜在能力を引き出せれば実力、能力、潜在能力の総合力で勝てるチャンスがあると言う事は、力を得られたように感じた。

  • (1) 仕事で目標を設定すると、労働にはならない。(2)1日1%成長すると、一年間で前年比37%成長することになる。印象に残ったの上の二つ。。

  • 一橋大卒、日本興行銀行、ハーバード大MBA、楽天創立というエリートの考えは?

    日々改善。
    24時間仕事を考える、プロフェッショナリズム。
     仕事は自分のためにするもの。
    仮説→実行→検証→仕組化。
     グローバル化による単一的消費は長くは続かない、多様化を目指すべき。
    当事者意識により顧客満足度の最大化。
     職場の掃除は自分でやる。
    スピード。
     できるだけ高い目標設定。本当にやらなければならないことだけ取捨選択。
     スピードで怪我をすることもあるが、想定しておけば死ぬことはない。
    と、日本的なあたりまえなものであった。

    日本一の、次は世界一のインターネット企業を目指す。
    それは世界最大の企業を目指していることになると。

  • 今や知らない人はいないほど有名になった楽天の 三木谷さんの著書です。 楽天が立ち上がってから、現在に至るまでの 著者の考え方がいろいろ詰まっていて なかなか面白かったです。 特に『スピード!! スピード!! スピード!』 ということでスピードを重視。 会議の時間を短縮するために、会議資料をあらかじめ 前日に準備させることを徹底させることにより 会議時間を短縮かつ濃密にさせたりと 自分の会社でも実践できそうな話が盛りだくさんで 会社勤めの人には、面白いと思う。

  • 楽天を設立した三木谷さんのビジネス書。
    仕事に取り組む姿勢(・仕事を楽しむ ・当事者意識をもって取り組む)について参考になる部分が多かったのですが、特に心に響いたのは

    ・1日1%の改善でも1年続ければ37倍になる

    というフレーズです。抽象的に努力することの大切さを説いている本はたくさんありますが、努力の大切さを数字を使って具体的に説明しているいいフレーズだと思います。
    またゼロから事業を始め、毎日努力をして楽天をここまでおおきくした三木谷さんがいうからこそ、説得力があります。
    ビジネスマン(特に若い人)はよんでおいて損はない一冊です。

  • 上司に勧められて読んで見た作品。
    今では知らない人はほとんどいない程の大企業、楽天の社長が著者の為、入口は凄く入りやすかった。そして全体的に話の内容が身近で社会人であれば誰もが経験するであろう事柄が多かったので大変読みやすかった。なによりも0から会社を立ち上げた方なので説得力がある。

  • 株式会社楽天代表取締役兼会長三木谷浩史氏による著作。
    インターネットというプラットフォームで成功した人の著作なので、ひらめきやアイデア重視の「成功のコンセプト」なのかと思ったが、ここで言われているコンセプトは従来からのビジネスにも十分適用できるもので、コンセプト自体が必ずしも目新しいものではない。
    以下各章で気に入った点をいくつか列挙。
    1.『常に改善、常に前進』
    不確定な未来に対してビジョンを持つ。これは全方位に手を出すやり方ではなく、自分たちが最良と思うサービスについて改善を繰り返してよいものに育てあげる。改善については数値的な目標を持って取り組む。
    「選択と集中」「定量的な目標設定」ということが重要になる。
    2.『Professionalism』の徹底
    自分で仕事を面白くし、楽しめることが重要。長く同じことをやっているとどうもこのあたりが疎かになる。上記の「定量的な目標設定」や改善もこのあたりと関係あるだろう。仕事を楽しめないと確かにやりがいが感じられなくなってしまう。
    3.『仮説→実行→検証→仕組化』
    セブンイレブンでも言われ、実行されているコンセプト。これについては段階が進むごとに実装が難しいと思われる。仮設、実行、検証までは個人のレベルでもできることだが、「仕組化」は組織として取り組まなくてはならない。またこれができないと仮説、実行、検証が個人レベルで終わってしまい、組織でそのメリットを最大化できない。仕組化を効率的にするためには組織としての働きかけが必要になる。
    4.『顧客満足の最大化』
    インターネットを使うことで時間や場所の制約を越えてお客様(楽天の場合は「商店主」)に自由に商売できる環境を提供している(エンパワーメント)。これが楽天にとってのブレない軸であるという。顧客満足は業種・業態によって異なるが、これを一番最初に意識しないと、自分たちがすべきでないことまで手を出してしまうことにもなりかねない。
    5.『スピード!!スピード!!スピード!!』
    競争の速度が上がり、なおかつグローバルな環境の中で競争相手も格段に多くなった状況下で、スピードは大きな成功要因となる。これも個人で出来ること、組織としての決断や行動の早さなど組織レベルで行なわれるべきことがあると思う。

    楽天の成功の秘訣のみならず、企業として成功するための指標が描き出されていると思う。

  • 「改善は凡人が天才になる方法」「未来のビジョンを信じて、改善を行っていく」至極、まじめなひとです。ギークではないビジネスマンが勝つ方法みたいな。経営者めざす人には良書かも。エンジニアには少し物足りないか。

  • 『インターネットが変える世界はリアルそのものだ』

     世界中の人々が利用しているインターネット。そのネットワークの大きさは計り知れないほどです。今もなお規模を拡大しているコンピューター・ネットワークを利用した便利な機能や商売は現代、数多く存在します。中でも早くからこのインターネットの可能性を信じて取り組んできたのが、この本の著者、楽天の三木谷浩史社長です。10年ほど前、まだコンピューターが“少しだけ”普及していた時代に社員2人から始めた事業が、今や大企業へと成長させた三木谷社長の姿勢が、創業当初から掲げる「成功のコンセプト」に表れています。

     先進的なインターネットという事業を相手にしていながら、社内の清掃は自分たちの手で行うなど、5つの項目からなる「成功のコンセプト」は原点に戻った考え方が紹介されていてとても興味深いのですが、この本の面白いところそこではなく、いたるところから感じとれる三木谷社長のインターネットへの熱い思いにあると私は思います。この本を読んだ感想として私は、この本を単にビジネス本と言ってしまうにはどうも納得いきません。タイトルにしても、私が述べた冒頭にしても、小さな会社を大きくするためのコツを教えてもらおうとこの本を手にとる方が多いと思います。それも決して間違っていないのですが、その「成功のコンセプト」の紹介を中心に三木谷社長の熱い思いが語られているのがこの本なのです。インターネットの可能性にわくわくして、インターネットの価値と将来性を信じる三木谷社長の信念をこの本を読んで感じとってほしいです。私はこの三木谷社長の未来を見据えた熱い信念が一番の「成功のコンセプト」なのではないかと思いました。

     みなさんはもうインターネットの世界はある程度、完成形だと思っていませんか?今のインターネットにもう満足していませんか?三木谷社長に言わせたら、今はほんのプロローグに過ぎません。インターネットはバーチャル空間に存在するものですが、それがもたらす社会変化は将来、社会の質・私たちの生活そのものを変えてしまうと三木谷社長は見据えています。そんなインターネットを相手にする楽天が、どんな経営理念のもと取り組んでいるのか、それがこの本「成功のコンセプト」にぎっしり詰まっています。私もインターネットの将来がとても楽しみになったし、わくわくしています。こんな気持ちを持ち続けて仕事に取り組めたら、成功しないはずがないと思えた一冊でした。

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著者プロフィール

三木谷浩史(みきたに・ひろし)
1965年神戸市生まれ。88年一橋大学卒業後、日本興業銀行に入行。93年ハーバード大学にてMBA取得。興銀を退職後、96年クリムゾングループを設立。97年2月エム・ディー・エム(現・楽天)設立、代表取締役就任。同年5月インターネット・ショッピングモール「楽天市場」を開設。2000年には日本証券業協会へ株式を店頭登録(ジャスダック上場)。04年にJリーグ・ヴィッセル神戸のオーナーに就任。同年、50年ぶりの新規球団(東北楽天ゴールデンイーグルス)誕生となるプロ野球界に参入。11年より東京フィルハーモニー交響楽団理事長も務める。現在、楽天株式会社代表取締役会長兼社長。

「2014年 『楽天流』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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