茨の木

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 203
感想 : 45
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  • Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344015012

感想・レビュー・書評

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  • とても綺麗な作品。素直な気持ちで読めます。47才バツイチ子どもなしの主人公が父の形見のヴァイオリンの製作者を探しにスコットランドへ。手がかりの少ない、行き当たりばったりの旅の中で、素敵な人に出会ったり、びっくりな事件に巻き込まれたりしながら、忘れていた過去の思い出を手繰り寄せていきます。とてもドラマティックな展開で、ハラハラしながら、優しい涙を流しました。マリーさんと花子ちゃんはとてもいいキャラ。さださんの書く女性は、素敵な人が多いな。願望かな(笑)

  • さだまさしの小説、好き。
    繊細な情景描写がとても優れていて、読みながら浮かんでくるよう。
    心にすーっとしみ込んでくる言葉をたくさん紡ぎだす人。

    -皮肉にも病気が家族の絆を深めることがあるのだ。
    しかしこれを幸福と呼ぶべきなのだろうか。
    いや、全く不安のない幸福、など存在しない。

    -明日何があるかなんて誰にもわかりはしないのよ。
    素晴らしいことも、悲しいこともね。
    人生なんて、そんなものなのよ。
    軽く考えてはいけないけれど、決して重く考えすぎてもいけないものなのよ。

    やさしくて最後の最後でほろりときた。

    ただ、問題がひとつ解決せずに終わってしまったので
    そこだけ☆マイナスひとつ。

  • あっちこっちと場面が変わり、旅行してる気分でした。ホテルのマダムがカッコいい‼️

  • すんなりと読めた。
    父親や兄との契約書や誓約書。
    子供を子供扱いせずに、大人扱い。責任感を持たせる。
    いいことだと思う。
    父親のバイオリンの由来をたどる旅。
    喧嘩をしながらも家族の絆を見つめなおすことができたのかも。

  • みんな、何もかもわかっているのだ。しかし、ぶつかるときには他人よりも遠慮のない分きついことになる。家族とはそういうものなのだ 常に仕事を優先させてきたのは事実だが、仕事一筋に生きて、人間の心を置き去りにしたなどと批判されると悲しくなる 人は生きて、いつかきっと死ぬ。人生とは、おびただしい死と向かいあうことが。そこにこそ、自分が今生きている事への答えがある

  • 父の形見のバイオリンがきっかけでイギリスへ

  • うまいけど、個人的な話は・・・・

  • 上手いな~~
    ちょっと出来すぎ??

  • 父の形見のバイオリンがキッカケに始まった英国への旅。バイオリンの作者を探し求める。
    何か特別な目的がある旅も魅力的。決して急いでいるわけでもなく、ガイドさんとのつながりやホテルでの人との出会いを楽しみ、人が人を呼んでるような旅。いいな、こんな旅。

  • さだまさしさんらしい綺麗な文章で
    サラサラとあっという間に読めました。

    喧嘩したまま、天国へ行ってしまった父親の形見であるヴァイオリンの製造者を求め
    一人、イギリスへ旅立ち、沢山の人と優しさに出逢う…
    というお話。

    悪くはないのですが…
    まず、舞台のほとんどがイギリスで、なんとなく分かりにくい。
    現実的な共感が全く得られず
    淡々と読んでしまった。

    最後のお兄さんが入れたと思われる誓約書が出てくるシーンも
    この涙もろい私が、何一つ感動せず。
    結局、響子さんの気持ちも明らかにならず
    全てが中途半端な感じがしました。

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著者プロフィール

一九五二年長崎市生まれ。シンガーソングライター。二〇〇一年、初小説『精霊流し』がベストセラーとなる。『精霊流し』をはじめ、『解夏』『眉山』アントキノイノチ』『風に立つライオン』はいずれも映画化され、ベストセラーとなる。その他の小説に『はかぼんさん―空蝉風土記』『かすていら』ラストレター』『銀河食堂の夜』など。

「2021年 『緊急事態宣言の夜に ボクたちの新型コロナ戦記2020』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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