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- Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344015289
感想・レビュー・書評
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小学4年生の息子をもつ父になった現在と、自身が4年生だった過去の話が順番に描かれている。
息子はあるトラブルから引きこもり状態になり、自身の祖母の葬儀に参列するための帰省をきっかけに、父である伸郎はなんとか息子と話そうと考えている。
それで思い出す自分の少年時代・・・。
少年時代が強烈すぎて、現在が見事にかすんでいる。
30年も前の少年と現在の少年を簡単には比較できないし、あの頃と今とでは世界がまるきり違う。
馬鹿げた事だと分かっていながらしてしまう悪戯、ガキ大将の考え方をどこかで否定しつつも、やっぱり一緒に行動する伸郎。
鉱山の町という特殊な事情が影響し、大人の事情が子供にも絡んでくる。
そのやりきれなさ、どうしようもない行き場のない感情、ごちゃ混ぜにしたものがごちゃ混ぜに描かれて、そこと現在がなかなかリンクしない。
伸郎の息子は本当に理解できたのかな。
状況はそんなに単純じゃないと思うんだけど・・・。
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