竹中式マトリクス勉強法

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344015685

感想・レビュー・書評

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  • 「竹中式マトリクス勉強法」というタイトルが目を引くが、
    マトリクス勉強法について語っているのは1章のみ。
    あとは、竹中氏が実践してきた勉強法の極意が披露されている。
    基本の重要性やメモの活用法など、内容的には目からうろこってものはなかった。
    しかし、サラリーマンから大学教授、大臣までやった人なので、説得力があった。

  • この本は、竹中氏が等身大で著している。大学教授や金融大臣を歴任した人であっても、最初からそうであった訳ではない。日々の生活や過ごし方の積み重ねがあってのこと。実世界できちんと業績を残している人が、ゴーストライターに頼らずに出した書物のなので個人的に好き。

    著書ではイチローと松井を例に取り上げていた。
    ・・・
    頂点を極めても、名誉を得ても、「自分にはまだまだこれが足りない」という問題意識がある。今時分は何をすべきか、現状分析が明晰な上、それを実行に移す努力の才がある。
    「自分はできるはず」と信じること、諦めないこと

    以上、なかなか興味深い本。

  • 今の時代仕事の「成果」は一過性のものでは認められず再現性と恒常性が求められます。
    そのときに自分は「勉強」しているのかが問われます。
    そのときに「勉強ルート」を自分なりに構築するとき
    「武器としての勉強」
    「自分を鍛えるための勉強」
    「到達点のある勉強」
    「到達点のない勉強」
    のマトリクスで考えるように著者はおっしゃってます。

    「目標は常に2つもて」
    夢見ることと耕すことは同時進行。
    大きな夢を忘れずにチャンキングした目標を1つずつ達成していくことが重要とのこと。

    「目標から締め切りを逆算しろ」
    締切効果は侮れません。
    目標から逆算して締切を設定するのがいつもできてないんですよねσ^_^;

    「健康でなければ勉強はできない」
    まさにそうですよね。
    身体ができてなかったら勉強しても頭に入りません。
    仕事でもなんでも基礎体力がなければ乗り越えることは難しいと思います。

    「まず自分の針箱を整理せよ」
    取っ掛かりでつまづくとスピードが落ちます。
    どこまで準備できてるかで成功までの道筋が決まると思います。
    わかってることなら準備は可能な限りすべきということです。

    「政治家のスピーチを暗唱する」
    天井のない英語の勉強は暗唱に尽きるのかもしれません。
    単語とフレーズは頭に入ってないと会話で出てきませんもんね。

    竹中平蔵さんは賛否ある人ですがネット情報だけを信用せず読んで良かったと思います。

  • ☆2(付箋5枚/P214→割合2.34%)

    ・公認会計士など各種資格試験、大学受験の勉強などは、合格すればそれで終わり。典型的な「天井のある勉強」です。翻って、文学的な教養を身につけるとか、経営能力を極める、コミュニケーション能力を高めるといった、特定の試験がないうえ、学習する材料が無尽蔵な勉強には、天井がありません。
    そう考えると、すべての勉強は、横軸として「武器」か「人と人を結ぶ知」か、縦軸として天井があるかないか、マトリクス(座標軸)で位置づけることができます。

    ・入ったカフェのウェイトレスやタクシーの運転手、現地ガイドでも誰でも構いません。「最近、どうですか?」とか「いつもこんな風なんですか?」と聞いてみるだけでも、その国の「リアル」を感じ取ることができます。さらに、お薦めなのが、その国の住宅展示場に行ってみること。現地の人は、だいたいいくらぐらいの、どの程度の家に住んでいるのかが分かると、その国の実体経済の状況がつぶさに把握できます。
    ちなみに私は、最初にベトナムに行ったとき、「普通の暮らしの家に行きたい」とリクエストしました。結果、現地のコーディネーターが、郵便局員の家に連れて行ってくれ、夕飯をご馳走してくださいました。そのとき、その郵便局員さんにいろいろ質問をぶつけてみると、ご主人は郵便局の給料だけでは心もとないので夜は何とFEDEXでアルバイトしているとのこと、夫婦の悩みは「子どもの教育」で、奥さんは「最近体重が増えたこと」を気にしていると答えてくれました。なんとも「リアル」ではないですか?

    ・日本人はよく、英語のうまい日本人を捕まえては、「彼はほとんどネイティブなんだよ」とか「彼女は英語がペラペラだから」なんて平気で言います。あまつさえ、アメリカに住んでさえいれば、誰でも英語がペラペラになるなんて誤解しています。もちろん、そんなことはあり得ません。
    私たち日本人は、実は驚くほど英単語を知らないのが現実です。
    事実、私がアメリカに住んで一番最初に困ったのは、蛍光灯が切れて、それを買いに行ったときでした。困ったことに、「蛍光灯」という言葉が浮かばなかったのです。
    慌てて、辞書で調べたところ、蛍光灯は「fluorescent」というのだと、初めて知りました。「fluorescent」という単語など、中、高、大と、これまでさんざん学んできた英語の勉強の中で、一回でも登場したことがある単語でしょうか。しかし、英語圏では、「光る」という意味でもよく使う単語なのです。

    ・ポール・クルーグマンは、経済に関する書物には3種類あると言っています。
    第一は「アップ・アンド・ダウンの経済学」。こちらは、読んで字のごとく、株価が上がった下がった、物価が上がった下がったといった、新聞やテレビに多い「上がった下がった論」。
    二番目は、「空港の本屋の経済学」。これは日本でいうところの、「キオスクの本棚の経済学」と言い換えて差し支えないでしょう。国土の広いアメリカでは、空港の本屋にビジネスマンが気軽に手に取りやすい、ハウツーものの経済書がたくさんあるのです。タイトルにすると、たとえば『世界恐慌を生き抜く10の方法』といったようなイメージでしょうか。そして、クルーグマンは、このうちのほとんどが、まるで「この世は終わる」と言わんばかりの悲観的な内容で、残る1/3は「バラ色の未来が来る」というような楽観的内容だと指摘しています。
    そして三番目は、「ギリシャ文学の経済学」。これはいわゆる、学術書。ギリシャ文字の数式を使って、アカデミックに経済を分析した本の類です。

    ・過去を振り返ってみると、このような(サブプライム)驚天動地の金融危機は10年に1回はありました。経済は「統計学的に絶対発生しない」事態が、実際には結構起こるものなのです。事実、10年前にも、ロシアの金融危機を発端に、アメリカの有名ヘッジファンドが破綻、世界の債券市場が大暴落という事態もありました。
    しかし、ここが経済の複雑かつおもしろいところなのですが、少々似たような種類の金融危機はあっても、まったく同じ金融危機は絶対に訪れません。
    つまり、経済社会の最大のポイントは、「同じことは二度とおこらない」ということなのです。

  • 学習の目的や内容に応じて、天井のある勉強・天井のない勉強など、表によって整理し、各々の象限についての取り組み方を記載したのが主な内容。特に印象に残っているのは、筆者がパターン化して述べている批評家についての部分。

    「2番目は「永遠の真理型」批評です。これは「常識的」と言われる大人にありがち。やれ「長期的な視点に立て」だとか、やれ「相手の立場になって考えろ」といったー「その通りです」と言わざるを得ない、「永遠の真理」ばかりをいうタイプ。確かにご説ごもっともなのですが、「だから?」と首を傾げたくなるときがしばしばです。」

    行政改革のトップだったからこそ、この種の批評が多かったのだろうし、このようなパターン化を考えるに至ったのかと感じる。

    ハウツー本としてより、著者がどのような思考で1日24時間を費やしているか等、を垣間見ることができる点で★4つ。

  • 勉強と一言で言っても、その目指す方向性から、2*2のマトリクスで4種類にわけて紹介している。
    つまり、目標の到達点があるかないか、人生を戦うための武器としての勉強、人間力を鍛えるための人と人を結ぶ勉強という軸になっていた。
    こうやって自分が現在勉強している事や、したいと思う事を当てはめると、武器としての勉強が多く、人間力を鍛える種類の勉強が少ないということがわかった。
    反面、いつかはしたいと思っていることは、人間力を鍛える種類が多いことがわかった。

  • 6

  • マトリクスで自分のすべき勉強、身につけたいスキルを整理することで、優先順位がつけやすくなる。これは本当。
    あれもしたいけど時間がないという人には本書第1章の考え方は為になると思う。

    竹中さんは秀才なんだなあ、努力できることが才能という言葉が胸に染みます。

  • まず、タイトルと中身は別物で、勉強「法」ではない。
    以前読んで衝撃を受けた成毛眞氏の価値観とほとんど同じであったため、内容に新鮮さを感じなじなかったのが残念。
    しかし、同じ価値観であるがゆえに、超一流になるには、これが必須条件なのかもしれない。

  • 特段目新しい内容ではないものの、いろいろといいことが書いてあった気がするので備忘録に。
    特に、簿記の重要性を説いていたのはタイムリーで良かった。

    ・複式簿記(double entry bookkeeping)が分かれば日本経済が分かる。
    ・大事なキーワードを寝る前にワードファイルに打ち直す。
    ・人に会う。現地に行く。(その国の住宅展示場に行く。)
    ・人は快適でなければ勉強できない。徹夜や睡眠不足は知的生活の敵。
    ・物事を記憶し、出力するためのparaphrase(言い換え)
    ・批判するからには具体的な対案を出す・・・議論の掟
    ・経済レポートはNBER。National bureau of Economic Research
    ・聞き上手、ほめ上手になりなさい。エンカレッジ精神を持つ。
    ・前向きな人には不思議な人間治癒エネルギーがあり、これを求めてまた前向きな人が集まる。

    少しでも日々の生活に取り入れるようにしたいものです。特に自分は
    物事を批判的に見がちなところがあるとは自覚しています・・・(コントラリアン型(p168))は卒業しなくては。何か発言しなければいけないのは間違いない。しかし、批判するだけでなく、尊重し、それを補足する、発展させる発言もできるはずだ、と思った。

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著者プロフィール

1951年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部教授、慶應義塾大学グローバルセキュリティ研究所所長。経済学博士。一橋大学経済学部卒。日本開発銀行、大蔵省財政金融研究所主任研究官、ハーバード大学客員准教授等を経て、現職。2001年小泉内閣で経済財政政策担当大臣、2002年に金融担当大臣、2004年には郵政民営化担当大臣を兼務。2005年総務大臣。この間、2004年には参議院議員。2006年小泉内閣の解散とともに辞職。著書に『研究開発と設備投資の経済学』(1984年、サントリー学芸賞受賞)、『対外不均衡のマクロ分析』(1987年:共著、エコノミスト賞受賞)、『日米摩擦の経済学』(1991年)、『民富論』(1995年)、『経済ってそういうことだったのか会議』(2000年:共著)、『構造改革の真実――竹中平蔵大臣日誌』(2006年)、『闘う経済学――未来をつくる[公共政策論]入門』(2008年)、『改革の哲学と戦略――構造改革のマネジメント』(2008年:共著)など。

「2013年 『パターン・ランゲージ 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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