エンジョイしなけりゃ意味ないね

  • 幻冬舎 (2008年11月25日発売)
3.23
  • (2)
  • (20)
  • (31)
  • (6)
  • (2)
本棚登録 : 148
感想 : 30
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • 本 ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344015913

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 短編集。(連作もあり)。朝倉かすみの本読むと、しばらくの間心がざわざわする。この作者ほんとに意地悪目線だなー。はしゃぐ四十路に対しての後輩OLのコメントの辛辣なこと。
     でも反対にベテラン女性からの厳しくもやさしい場面もあったりで、ほっとする。

  • きっとどこかにいる伝説のOLという存在。

    いわゆる事務職員として働く女性たちの物語。正社員も派遣もいる。結婚していたり独身だったり。もしかしたら町ですれ違った人かもしれないし、同じ電車の同じ車両にいる人かもしれない。それくらいの人の短編集。なんとなく、でも何かを目指して、日々を生き抜いている人たちの物語。

    会社で見せる顔はその人のごく一部でしかない。人はその奥にたくさんの人生を抱えている。それを垣間見ることがどれだけ面白いことか。そういう愉しみにこの作品は溢れている。仕事にもプライベートにもちょっと最近気持ちが停滞気味かなと思った人にぜひ読んでもらいたい。

  •  働く場所があるのが嬉しい。新しいことを覚える機会があって嬉しい。家族のいるのが嬉しい。みんなが笑っていてくれたら嬉しい。私は結局、こんな感じなんだな、こんなふうなんだな、と、思うのだって、案外、嬉しい。
    (P.123)

  • 『普通』のOLの短編集。
    痛さもあったりするんだけど、わかるな〜〜と言うこともあり。

    表題作が良かったかな。

  • (2017/4/29読了)
    様々なOLの物語。日常の話なので、日常のように読める=小説的な非日常的なことがなくて少し物足りない。
    最後は少しまとめすぎ?

    (内容)
    “このままでいいのかな…”って思わない日はない。「ねえ、わたしたちって、いま、なんか、すごくOLっぽくない?」ふかくうなずき、おどろき、わらい、ほろっとなける―ザッツ・オーエル・エンターテイメント。

    (目次)
    直立チューリップ
    千鶴餅
    ひきしまった、わたしのからだ
    まだ好きじゃない
    絶対、無理
    おしゃべり仮面
    エンジョイしなけりゃ意味ないね
    今年こそ
    久保田さん失踪事件
    うちの天下り
    あともう少し
    六年後、またはYeah!

  • すべてのOLたちの心得。

    新人が見たコントのようだと思っていた先輩たちの本音。
    「いまのままでいいなんて思わないで、自分には素晴らしい可能性があるとも思わないほうがいい、でも、そこから現実が始まるの。」

    舐めきっている老舗社長の秘書の奮闘。
    若い男性社員に見栄を張って、とにかく筋トレに励む日々。
    派遣の佐竹千乃と先輩のアッコさんと、男性社員2人での海辺デート。
    霊感を持つ弱気OLが、霊の言葉を伝えにいった相手は同僚だった事実。

    いろいろチャレンジしまくるブログでのとまらないおしゃべり。
    銀行OLの忙しい日々、時代と過ぎていった時間の経過で思うこと。
    冴えない男にたいする母性に似た欲望を燃やすOL。

    ベテランOLの失踪と、隠す真実。
    作家志望のOLが天下りじじいに言われたこと。
    佐竹千乃とアッコさん物語2つ。

    霊感OLと表題の銀行OLが特に印象的。

    はっとされられる言葉が散りばめられていて
    精神年齢が低い自分だからかもしれないけど、多分20代前半だったら何も感じなかった。
    でも、20代前半に出会いたかったかも。

    自分も、年を取った)ToT(

  • コントみたいだ、
    ー〔直立チューリップ〕横関美夏


    12のOLさんの短編。
    それぞれ面白かった!

  • 2014/9/8 読了

  • 「コントよりコントっぽくない?」

    どこ行っても何してても演じてる感じ、
    わからなくない。

    だけどそんな現実でも、
    エンジョイしなけりゃ意味ない、ね?

  • 朝倉かすみさんの小説を読むといつも「ああっ!」と嘆きたくなります。
    何といいますか、登場人物があまりにも人間くさすぎて。
    いつもどこかしら「イタイ」感じの人ばかりでてきます。
    それでこちらは短編集なのですが、「だからどうした」というような話も
    時々あります。
    朝倉さんのすごいところは「だからどうした」という話を小説に出来るところです。

全30件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1960年北海道生まれ。2003年「コマドリさんのこと」で第37回北海道新聞文学賞を、04年「肝、焼ける」で第72回小説現代新人賞を受賞し作家デビュー。09年『田村はまだか』で吉川英治文学新人賞、19年『平場の月』で第32回山本周五郎賞を受賞。他の著書に、『ロコモーション』『静かにしなさい、でないと』『満潮』『にぎやかな落日』など多数。最新刊『よむよむかたる』が第172回直木賞の候補作に。

「2025年 『棺桶も花もいらない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

朝倉かすみの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×