大木家のたのしい旅行 新婚地獄篇

著者 :
  • 幻冬舎
3.17
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本棚登録 : 116
感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344016026

感想・レビュー・書評

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  • 五反田のとうきゅう屋上から出発の一泊二日 2万2000円の地獄ツアーに行く2人は、4年間の同棲生活から結婚に至った。
    近所で、ただブラブラして過ごす2人は、見失った炊飯ジャーをさがして、その旅行まで行くのだが、、、、

    このような小説の世界の小説は、殆ど読まなかったので、違和感が、ありすぎた。

    2011年には単行本も出ているし、映画化された作品だけど、私には、合わないように思える小説であった。

  • 炊飯器。
    炊飯器にも、夫婦(めおと)とかあるのかなぁと思った。
    一人暮らし同士が同棲したら、電化製品はどちらかのを処分しないといけないよなぁと考えると、私も洗濯機買い替えたばかりだし、ベッドはお気に入りので奮発したから捨てたくないなぁと、主人公の妻の気持ちも頷ける。
    そんな日常のくだりが現実的だったので、前田司郎もそういう経験をしたことがあるのかなぁと考えそうになったけど、何か想像するのが多少怖かったので、やめた。
    (そして五反田界隈の描写もやっぱり現実的だった。)

    あの世はもしかしたら、この物語のように簡単につながっているのかもしれない。

    鬼っ子の言葉を多少理解できてもやっぱり分からない部分は、著者が外国に行った際に感じたことなのかなぁと思った。

    最後の「私を産んで下さい。」は、切なかった。

    映画のほうも面白かった。
    鬼っ子が全身ミドリなのはビックリした。

  • レビューを見るかぎり、どうやら新婚さんの不思議話っぽいが、どうも合わなくて一章の時点で断念。

  • ★★★☆☆
    行ってみたい!?
    【内容】
    4年間の同棲生活から結婚に至った大木信義と咲は、五反田のデパートの屋上で地獄旅行のパンフレットを手にする。たまには旅行でもしようと一泊二日の地獄観光へ出かけた。

    【感想】
    地獄のような大変な旅行を想定して読み始めたのだが、違った。文字通り「地獄」への旅行なのだ。
    「ふり返ってはいけない森」とか「ビーフシチュー温泉」とか地獄の名所が登場します。
    ただ、「地獄」って感じの恐ろしい所ではなく、奇妙な異空間として描かれます。

    題材としては非常に面白いのだが、なんか入り込めない。不思議だ。読みにくいからか?

    映画化されてたのか。映像で地獄を見てみたいな。

  • これまた不思議ワールド。
    赤の人と青の人、いいじまさんやヨシコ、濡れた男、みんな何かエピソードがありそうで掘り下げてほしかった。

  • ぼんやりした話だったなぁ。
    でも初めて感じたこの世界観、ぬるいかんじ。

    小さい、細かい所作が小さく細かくかかれてて、
    いちいち(言葉悪いけど)小うるさいオバサン見たいにかかれてた。
    わかるーっていうのはあったけど、理屈っぽいのかな。
    それがやたら目に付く本だった。

    地獄かぁー行き方があんな不審な方法じゃなきゃちょっと興味あるかも。
    ツアー安いし、ね。

  • 五反田とうきゅうの屋上で地獄旅行のパンフレットをもらった。
    せっかくだから連休に行ってみようということになり
    咲と信義はデパートの占いコーナーの老婆に申し込み
    屋上のひょうたん池に飛び込んで地獄へと向かう。
    絶対に振り向いてはいけないと言われていた道で
    振り向いてしまった2人は正規のルートから外れて
    地獄蜜柑畑や猫畑をわき目進み、
    地獄山羊に近づいたことで赤い人を怒らせ、
    青い人のヨシコに助けられてホテルまで案内してもらった。
    やたら高層なのに階段しかないホテルで
    2人はシチューのような温泉につかり
    地獄甘エビをうんざりするほど食べ
    ヨシコと2人の弟の案内でナイトマーケットに出かけた。
    装画:丸山直文 装丁:水戸部功

    地獄旅行記です。
    こんなにおかしな世界なのにあまり疑問を持たない2人のせいで
    謎はまったく明らかにされないまま状況を押し付けられます。
    もし振り向かなかったらどうなっていたのかとか
    後ろにいたのはなんだったのとか
    耳栓は何でできているのかとか最初から突っ込みどころ満載。
    いいじまさんやヨシコの過去にはなんだか教訓めいた所もあるし。
    変な世界を見てみたい人はどうぞ。

  • 言葉がどうしても剥き出しになってしまう。
    単純な言葉を選んで使うとそういうことになるのだった。P152

  • 地獄の入口って、五反田とうきゅうの屋上にあったんだ!
    この間五反田行く用事があったから、屋上覗いてみればよかったな(ニヤニヤ)

    作者の方、演劇畑の人なんですね。
    ちょっと変わった田舎に行く、位な感覚で地獄に旅行しに行っちゃう設定は面白かったかな。
    もちろん通常の旅行とは色々違うから、あれこれ戸惑う事もあるんだけれど(直情的で危険な赤い人に追いかけられそうになったり、ホテルにエレベーターがないから、お風呂に入るために恐ろしい数の階段を上るはめになったり、ようやくたどりついた一見ビーフシチューなお風呂の渦に巻き込まれそうになったり、地獄甘エビを延々食べさせられたり・・・)、
    おおまかなんとかなっちゃうゆるーいところは好ましかったです。
    文章おかしいところがいくつかあって、そこで少し躓く事があったりもしたけれど、まぁそれもご愛敬。
    地獄旅行へ行くきっかけになる、炊飯ジャーと濡れた男についてはもう少し書き込んでほしかった気もするけれど、元の世界に帰る大木家二人と道を異にして、地獄に留まる事になる二人の炊飯ジャーの姿を想像すると、なんか微笑ましくなっちゃうから許す(←えらそう)

    「さよなら地獄。なかなか良い旅でした。」

    私も地獄旅行ができたなら、そんな風に言いながら帰りたいな。
    ハマったら絶対赤い人になりそうでちょっと怖いけど、ふふふ。

  • いとしい。
    いとおしい。

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著者プロフィール

1977年生まれ。劇作家、演出家、俳優、小説家。和光大学人文学部文学科在学中に劇団「五反田団」を旗揚げ。2005年『愛でもない青春でもない旅立たない』(講談社)で小説家デビュー。同作が野間文芸新人賞候補となる。2006年、『恋愛の解体と北区の滅亡』(講談社)が野間文芸新人賞、三島由紀夫賞候補、2007年、『グレート生活アドベンチャー』(新潮社)が芥川賞候補に。2008年には、戯曲「生きてるものはいないのか」で岸田國士戯曲賞受賞。同年、『誰かが手を、握っているような気がしてならない』(講談社)で三島由紀夫賞候補。『夏の水の半魚人』(扶桑社)で第22回三島賞。その他の著書に、『逆に14歳』(新潮社)などがある。

「2011年 『小説家の饒舌 12のトーク・セッション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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