絶望ノート

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 575
レビュー : 142
  • Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344016736

感想・レビュー・書評

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  • 自分に関心のない両親にあてつけるように書いた「絶望ノート」。創造とはいえ、いじめの描写に加えて教師のことなかれ主義の部分にはイライラしながら読んだ。でも、現実もこんなものなのかな、と感じた。いじめられる側・いじめる側・それを傍観する側。
    私はなぜか大迫さんのことを男の子だと思い込んでいたので、女の子だとわかった時が一番びっくりしたかも(笑)
    読後感はいいとはいえないが、面白かったかな。

  • 後味は悪いとタイトルから分かっているので、安心してどんよりできた。

  • 黒歌野として評判も良かったので読んでみた。
    歌野さんの作品は基本全て好きで、デビュー作から追っかけ。
    で、本作。
    確かに、前半いじめ被害者の日記形式の記述は鬱。だが、私自身の経験から、現実もこんなもんでしょ的にさらっと読めてしまった。経験者は強し(笑)
    なので、本作から受ける最後10数ページの大どんでん返しによるカタルシスは、ここの部分に没入出来なかった事で半減。また、家族・友人関係の薄ら寒さ、下流家庭の生活、それに伴う人間への不信感や絶望は、正直普通に感じられる。つまり、歌野さんがそれだけあり得る記述(誇張していない)をなさっているという事。その事に妙に感心してしまった。
    ラスト、ありかと思う。回収できていない線もあるが、これはこれでいい終わりだと思う。
    いじめを受けた事のない方、普通の家族、普通の生活をなさっている方なら驚愕&鬱必至。逆に人生も生活も見切ってる方には普通の小説。

  • 人間を二つのタイプにわけるならぼくはいじめられる側の人間だ。
    ジョン・レノンになりきった無職の父トヨヒコと
    お金がないと嘆きパートにばかり精を出すお母さん。
    成績もよくなく運動もできない、痩せていて背は低く話しベタ。
    極めつけは名前だ。太刀川照音。通称タチチョン。
    そんな日ごろのうっぷんを絶望と題打ったノートに綴っていると
    庵堂が怪我をし、是永と国府田さんが死んでしまった。
    オイネプギプト様のおかげですか?
    イラスト:チカツタケオ デザイン:鈴木成一デザイン室

    お見事です。騙されました。
    ノートの意義についてはちょっと怪しんだこともあったのですが
    来宮先生がそう絡んでくるとは。
    仕掛けが見事なのでつい忘れてしまいがちですが
    いじめの根深さを訴える力もあると思います。

  • 両親もしくは養育者からの愛情を十分に享受出来なかった子どもの恨みの根深さ、その年頃の子どもの狡猾さ。
    照音と同じ中2男子の母親として、子どものことを思いながら、母親である自分のあり方を省みながら読み進めた。
    母親としてのアリバイ作り、私がしているのもそれではないのか。
    本当に何とかしたくて相談しているのは事実だけれど、それよりも、相談することを子どもについて真剣に心配している母親であるということを示すために利用してはいないか。
    駄目な大人は変わらない、変えられない、それも本当にそう思う。
    豊彦(下級生ふたりを足したような名前…)ほどではないけれど、私も夫も頭では分かっていてもなかなか変われない。
    夫が上の子の側にいなければうまくいくのではないかと思ってしまうこともよくあるし、私がいなくなればいいのではと思うこともある。
    反対に上の子がいなければ私たち家族は救われると思ってしまったことも一度や二度ではない。
    でもそう簡単に人間はいなくなれない。
    いなくなったらいなくなったで、残された者にはそこからまた新たな苦悩が始まるだろう。
    ところで照音が絶望ノートを書いたきっかけは両親からの愛情を得るためだった。
    一般的な親子のように愛を与えられ、他のクラスメイト達が持っているような物を与えられていたら照音は絶望ノートなど書かなかっただろう。
    今の私たちは子どもたちにそれらを与えられているだろうか。
    与えられていないと感じているからこそ、今、上の子は絶望ノートを書く代わりに不登校をして、私に暴力を振るい、下の子に嫌がらせをしてるのだ。

  • 今まで読んだ中で1,2を争うくらい暗い内容な気がします。ほんとに、救いようがないくらい暗さが、読後胸に残る感じでした。

  • タイトルとあらすじから同情の対象は主人公とばかり思ってたけど
    私が同情した相手は予想外の人物でした。

    読後感も読んでる間の感じもとりあえずとても悪い。
    なんだかんだで読み切ったけど、
    気持ちよくないなあ。

  • 一気読み。
    胸糞悪くなる部分が多々あった。
    結末は予想外の展開!

  • BGM Suicide Solution/Ozzy Osbourne
    中盤からの疾走感は秀逸。しかし最後惜しい
    あとプライマルスクリームの意味が不明???

  • ショーンの引き出しの奥にある絶望ノート。
    それには、ショーンが受けている虐めと、親への不満がひたすら書かれていた。

    是永くんが死ぬまでが長かった。
    けど、先が、というか終わり方が気になって、どんどん読んでしまった。

    これは…。
    ショーンがひたすら嫌いになる。

    親だって、先生だって、真剣に話を聞こうとしてたのに。

    結局、最後ショーンは死んでしまうのかな。
    それでもいいって思ってしまう程に、自分は周りを振り回したショーンが嫌いになってしまった。

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著者プロフィール

1961年千葉県生まれ。東京農工大学卒。88年『長い家の殺人』でデビュー。2003年に刊行された『葉桜の季節に君を想うということ』が「このミステリーがすごい!」「本格ミステリ・ベスト10」共に第1位、第57回日本推理作家協会賞、第4回本格ミステリ大賞を受賞。10年には『密室殺人ゲーム2.0』で史上初、2度目となる第10回本格ミステリ大賞を受賞。その他の著書に、『世界の終わり、あるいは始まり』『家守』『ずっとあなたが好きでした』等がある。

「2019年 『Dの殺人事件、まことに恐ろしきは』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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