- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344016835
感想・レビュー・書評
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タイトルどおり。
この文章量だけどどっしり人情劇。
不幸だけどちゃんとハッピーな作者のいつものつくりに安心。
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たまたま手にした本だったけど読めて良かった!
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9
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みつまめ食べたい
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いいなぁ人情って。
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江戸時代、大阪の寒天問屋の話。大火で焼失した天満宮の再建のため、工面した銀二貫で、敵討で親を亡くした少年を引き取るところから話が始まる。
江戸時代の小説は、人情味があふれてて、好き。 -
すごい本を読んでしまった!
昔の商人の商売に対する矜持と気概が清々しい。受けた恩を忘れない深い感謝の気持ち、仕事への惜しまぬ努力、人間の誠実さと心の奥底に秘めた矜持に、かなり冒頭から何度も感涙した。わーん。
重さ2貫の銀が随所に出てきて最後はどうなるかと思ってたけど伏線の回収も素晴らしかった。みをつくしシリーズが大好きで読んだけど、この作者の描く登場人物はみんな「どうか幸せになって欲しい」って思わせられてしまう一生懸命なところがある。大阪の問屋が舞台で、扱うのはところてん・寒天という地味〜な食材。またその製法は大の大人も根をあげるほど過酷。様々な辛苦に見舞われながらも、ぐっとこらえて前を向いて生きる主人公に力をもらった。
時代小説だけど、現代のビジネスにも通じるところがあるし、江戸時代の上方の風俗を知るにも面白いし、単純にストーリーを楽しみたい人にも、未成年にも薦められる、すごーくキラキラした話でした。
ホントこの本に出会えて良かった。
「だから読書ってやめられないなー」ってほっこりしました。
★★★個人的メモ★★★
・丁稚の間は名前の語尾に「吉」、手代は「七」、番頭は「助」がつく。本名が鶴之輔なら「鶴吉」「鶴七」「鶴助」といった具合。
・問屋の「結界」とはどこのこと?
・舞台は天明の大飢饉の頃(1782〜1788年)
・寒天を作る地に選んだ大阪府島上郡原村は現在の高槻市
・寛政の北の大火