銀二貫

著者 :
  • 幻冬舎
4.40
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本棚登録 : 637
感想 : 146
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344016835

感想・レビュー・書評

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  • タイトルどおり。

    この文章量だけどどっしり人情劇。
    不幸だけどちゃんとハッピーな作者のいつものつくりに安心。
    夢中になる。

  • 心の震える本でした。

    のれんを守る気概、商人としての矜持、義理人情。
    そして何より、爪に火灯し、来る日も来る日も耐え忍び積み重ねた大金を、ぽんと出すその心意気。

    涼しげな練り羊羹の美しさに、関わった人々の品性の高潔さが表れている様で、清々しい気持ちになれました。

  • たまたま手にした本だったけど読めて良かった!

  • みつまめ食べたい

  • いいなぁ人情って。

  • 舞台は江戸時代の大阪。寒天問屋を営む和助が見知らぬ人の仇討ちを銀二貫で買い、助けられた子が他に道なく丁稚奉公を始めてからの22年間。銀二貫の重さ、生き続けることの重さ、信じる心の重さ、年月の重さ。恩を忘れず筋を通して生きる姿にじんわりくる。最後に和助が囁くひと言に感無量。

  • 江戸時代、大阪の寒天問屋の話。大火で焼失した天満宮の再建のため、工面した銀二貫で、敵討で親を亡くした少年を引き取るところから話が始まる。
    江戸時代の小説は、人情味があふれてて、好き。

  • 時代小説ってその時代設定に自分の頭が馴染むのに時間がかかるものだけど、高田郁さんの小説はスッと入っていけるのが不思議。
    モノがモノだけに(寒天)「澪つくし〜」みたいに「美味しそ〜」とはあまりならなかったけれど、やっぱり面白かったです。
    自分のために支払われた銀二貫が故郷の復興に使われていたとわかるシーンでは号泣!
    登場人物がいいやつとしょーもないやつにはっきりしていて(時代小説の王道?)読後、スッキリします。

  • すごい本を読んでしまった!
    昔の商人の商売に対する矜持と気概が清々しい。受けた恩を忘れない深い感謝の気持ち、仕事への惜しまぬ努力、人間の誠実さと心の奥底に秘めた矜持に、かなり冒頭から何度も感涙した。わーん。

    重さ2貫の銀が随所に出てきて最後はどうなるかと思ってたけど伏線の回収も素晴らしかった。みをつくしシリーズが大好きで読んだけど、この作者の描く登場人物はみんな「どうか幸せになって欲しい」って思わせられてしまう一生懸命なところがある。大阪の問屋が舞台で、扱うのはところてん・寒天という地味〜な食材。またその製法は大の大人も根をあげるほど過酷。様々な辛苦に見舞われながらも、ぐっとこらえて前を向いて生きる主人公に力をもらった。

    時代小説だけど、現代のビジネスにも通じるところがあるし、江戸時代の上方の風俗を知るにも面白いし、単純にストーリーを楽しみたい人にも、未成年にも薦められる、すごーくキラキラした話でした。

    ホントこの本に出会えて良かった。
    「だから読書ってやめられないなー」ってほっこりしました。

    ★★★個人的メモ★★★
    ・丁稚の間は名前の語尾に「吉」、手代は「七」、番頭は「助」がつく。本名が鶴之輔なら「鶴吉」「鶴七」「鶴助」といった具合。
    ・問屋の「結界」とはどこのこと?
    ・舞台は天明の大飢饉の頃(1782〜1788年)
    ・寒天を作る地に選んだ大阪府島上郡原村は現在の高槻市
    ・寛政の北の大火

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著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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