自殺プロデュース

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 784
感想 : 99
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344016842

作品紹介・あらすじ

深夜のビルの屋上に、管弦楽の生演奏が響き、男がそこから飛び降りた。内臓の飛び出た死体に、演奏していた女たちが群がる。ある女は死体の写真を撮りまくり、ある女は興奮してカッターで自分の身体を切りつける…。白川琴音の喜びは、美人指揮者・真理乃が率いる大学の極秘サークル「レーヴ・ポステュム(死後の夢)」のメンバーとして、自殺する者のために、美しい音楽を奏でること。が、ある日、自殺志願者が「やっぱり死ぬのをやめる」と言った途端、真理乃が豹変。自殺者の最期に魅入られた六人組が、"完璧な死"を求めて狂気の暴走を始める。山田作品史上、もっとも妖しく、もっとも残酷なサスペンス・ホラー。

感想・レビュー・書評

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  • 自殺幇助の話。自殺志願者の目の前で演奏し、最期を見届ける六人の女子大生たち。遺体を見ても怖がったり、逃げたりしない彼女らはどこか普通じゃない。当然そのような活動が、いつまでも続けられるはずはなくて……。ある一つの出来事をきっかけに、どんどん狂っていく。

    終始暗い気持ちになる話。救いのないバッドエンド。

  • 自殺を決意した男性。
    その直前に音楽を奏でる女性達。
    思いとどまる? と思いきや…ご臨終でした。

    じゃぁ主役は誰? と思ったら、演奏者の1人でした。
    自殺をする前の思い出、のようなものでしょうか。
    視点になっている女性の、自殺者に対する思いに
    共感する部分あり、できない部分あり。

    しかし、指揮者の『夢』とは何だったのでしょう?
    最後のあれは…ちょっとどうなのでしょう。
    説明するため、のものなのでしょうか?

  • 記録用


  • 学生で結成された楽団が自殺希望者最後の現場にて演奏をし見送るというお話。
    登場人物全員が死に対して異常性あり。
    話の展開も盛り上がりなし。
    登場人物が薄っぺらい。
    いろいろ無理な展開。

  • 主人公達は、大学のサークル活動の傍ら、自殺志願者に声をかけて最後の一歩を促し、自らの演奏で美しい死を演出して気持ち良く送り出すという特殊な活動を行っている。到底あり得ないような特殊なシチュエーションのこの作品、登場人物のキャラ設定や物語の展開を含めて漫画的で、その意味ではバランスが取れている。軽い内容で一気に読めることもあり気分転換や息抜きにはいいが、何か訴えるものを読み取ろうとすると物足りない。

  • 美しい自殺をプロデュースする、とある若者達。
    彼らの前に次々と現れる自殺志願者達。

    そして、ある1人の自殺志願者が起こした行動によって、彼らは窮地に立たされた。

    山田悠介がお好きな方なら読むべき一冊です。

  • 山田悠介さんの本は、初めてですけど面白かったです。後味は悪いですけど引き込まれるストーリーでした。映画でリアル鬼ごっこ見ましたけど全く何が面白いのかわかりませんでしたけど原作は面白かったんでしょうね。

  • 雰囲気にはまりました。

  • 心的描写も無ければ、伏線もない。

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著者プロフィール

大東文化大学文学部日本文学科講師。1984年大阪府生まれ。専門は環境文学。著書に『反復のレトリック―梨木香歩と石牟礼道子と』(水声社、2018)、論文に「「声音」を読む―石牟礼道子『水はみどろの宮』とその周辺」(『石牟礼道子を読む2―世界と文学を問う』東京大学東アジア藝文書院、2022)など。

「2023年 『石牟礼道子と〈古典〉の水脈』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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