ガラスの巨塔

  • 幻冬舎 (2010年2月24日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784344017894

感想・レビュー・書評

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  • 作者はプロジェクトXで知られる元NHKの名物プロヂューサー。小説仕立てではあるもののNHKを舞台に作者の体験をモチーフにしていることは明らかで、このような醜い暗闘が現実にあったのかどうかは疑問が残る。星3つ

  • 公共放送「全日本テレビ協会」のなかで西悟が「チャレンジX」プロデューサーになり,
    「天皇」藤堂の庇護のもとのし上がる。

    わざわざ著者の肩書に「元NHK『プロジェクトX』プロデューサー」と書いてある以上,
    小説とはいえ自叙伝的なものだろう。
    悪役にもそれなりの考えがあるだろうに,描写が一方的で残念。

  • プロジェクトXの元プロデューサーが自らのことを書いた小説。
    数々の受賞するなどの栄光の日々から一転、「出る杭は打たれる」親方日の丸体質に心身ともに蝕まれていく。

    暴露本的には面白かったが、著者が正義であり、彼を追い詰めていく会社・メディアなどが全て悪いという一方的な書き方には違和感も感じる。プロジェクトXばりに、事実を元にした客観的な文章であったら、また違う感想を持った気がする。

    プロジェクトXの最終回がもう一度見てみたい

  • NHKの内幕物。
    これが事実だとしたら、気の毒ではあるけれど、なんだか憂さ晴らし的な要素が強いように感じた。
    結局、上手く立ち回って残っている人に対する妬みなのか、NHKに対する未練なのか・・・

  • 除籍本。

  • NHKプロジェクトXの元プロデューサーが書いたNHK実録?本(フィクションという形をとっている).巨大組織だとこういう事もあるのかな~なんて思いながら読んだ.

  • 独りよがり感がすごい。
    全く物語に入り込めなかった。
    途中から斜め読み。

  • プロジェクトXのプロデューサーの著書。書き下ろし。

    よくある現場をよく知らない上司といいものを作り続けることがいいことだと考え続ける人との小競り合い。

    しかしさらに上司になるとローカルな小競り合いを超えて、ユーザーのいいと思っているものにもっと力を入れるようにとの判断が入る。

    この本の内容はちょっとうまく行き過ぎのように思うが、やはりやりたいことをやり続けるにはいろいろと難しいと感じた。

    多分職場に不満がある人は自分と主人公を同化させることによってすらすらと読めるだろうが、自分は100pほど読んだあたりで、ありがちなビジネス小説のように思えてきて、1年くらい放置してしまった。

  • 社内政治はどこの会社でもある。特段NHKがすごい黒いかと言われるとそうでもない。単純に自分のやった功績を讃えるための自叙伝?

  • さすがノンフィクションドキュメンタリーを作っていただけはある。多分自身の経験を物語風にかきおこしたものなんだろうけど、楽しんで読めました。

    国営放送の全日本テレビで「チャレンジX」というモンスター番組を作り、会社の不祥事で苦境に立たされ、番組も打ち切りになり、会社を去るまで。

    これNHKのプロジェクトXですよね?
    色々思う所はあると思いますが、純粋に文学として楽しみました。

  • ああそう言えば、荒れた高校の反論とか、プロジェクトXで取り上げた企業への協賛金の強要とかメディアの記事があったな。素晴らしい番組だった。出版物も読んだ。NHKは生き残るか、小生には関係無!

  • オトコたちの心をゆさぶった 「プロジェクトX」の
    凄腕のプロデューサーであっても、
    他人の人生を淡々と 描くことができても、
    自分の人生は 客観視できないものだと思った。

    確かにすばらしい才能があると思う。
    それを取り巻く人たちが 嫉妬で押しつぶそうとする
    構造図だが、勧善懲悪と清濁併せ吞むという複雑さが
    物語として 紡げないのかもしれない。
    でも、言葉は 実に巧みですね。

    西悟 このオトコ。どういうオトコだ。
    というぐらいの 自分への強力な自負があり、
    それが 叩き潰されることで、敗北者に転落していく。
    結局は 噛み付いてばかりいたことが
    噛まれる結果となると言うことかもしれない。

    NHKと いう組織は 不思議な世界だ。
    藤堂 というオトコが 権力を集中することができることが、
    やはり不思議だ。それに、西悟はつながっていく。
    権力の保護のもとで、自分の小さな城を守ろうとするが、
    結果としては 職人で、全局を見ることができない
    というのが、現実なんですね。

    NHK と言うものが、内部告発されているような
    そして、されてもしかるべき 現実がある。

  • 以前、今井さんの講演を聞かせていただき、あまりにも素晴らしい内容に落涙を抑えきれず、その感動をより多くの人に伝えたいとの思いで、別のイベントでの講演をお願いしたことがあります。それから以後、今井さんがプロデュースした「プロジェクトX」を常に注目して、欠かさず視聴していました。NHK内部のことや週刊誌ネタについては、全く知ることはなかったため、万引き事件を新聞で見つけた時は大きな衝撃を受けました。週刊誌で叩かれていたことを知らなかったのは、週刊誌は三流誌だからでしょうかね。
    小説は一方的に主張が展開されており、天下のNHKにあのような下劣な人間ばかりではあるまいとの感覚も強く、リアリティー性に疑問符がつきました。今井さんの崇高な職業意識には共感しますが、もう少し現実味のある内容にして欲しかったと思いますが、小説的としての面白味がなくなってしまいますね。

  • 元「プロジェクトX」プロデューサーの書き下ろし小説。そこに登場するのはどう考えてもNHKでどう考えてもプロジェクトX。フィクションとの境界線が分からな過ぎて面白かった。組織の理屈しかまかり通らない世界。リアリティあった。

  • NHKのかつての看板番組『プロジェクトX』のプロデューサーのほぼ自伝めいた小説。読後に著者のことを調べて見たが、自身が万引きで不起訴になったことも端折らずに書いたことにもドキュメンタリーの作り手としての矜持を感じた。

  • 所長から借りて

    プロジェクトXのプロデューサーだった人が書いたノンフィクションに近いフィクション
    戦争のドキュメンタリーを成功させ、プロジェクトXを開始させ大きくしていく
    NHK会長に気に入られ昇進もしていく
    前半はそんな成功の話
    しかし後半では一気に堕ちて行く
    周りからの嫉妬で社内の人間からもはめられる

    社会の理不尽さに対する不満がすごい
    自分が好きで悪いことは全て自分以外の他社が悪いといった書き方

    プロジェクトXを見ていればもっとおもしろかったと思う

  • 湾岸戦争の取材をしていた若くてペーペー時代の頃の西は困難に直面するといつも陽気になるような人物だったのに、巨大組織の中で妬まれ足を引っ張られ、いつのまにかその陽気さは影を潜め、いつも極度のストレスに晒され、躁うつ病にまでなってしまって、あまりの変わりように同じ人物なのか?と思うほどでした。

    この全日本テレビ協会って、他の皆さんも書かれているようにたぶん某公共放送のことだと思うけど、社員1万人もいるんなら人材だって豊富だろうし、黙っていても国民から視聴料が入ってくるんだから、時間をかけてじっくり取材をしたり、民放がたぶんできないような採算取れないけど良質な、誰もがいいと思える番組作りをしてくれれば視聴料を払うのもイヤじゃないのに・・・。

    話の中に出てくる『チャレンジX』は「子供に見せたい番組№1」だったかもしれないけれど、組織内部の大人の汚いドロドロした部分は「子供に見せたくない」ですね。

    ところでスキャンダルやトラブルなどでこの組織を辞めていった人たちって、その後、自分たちは視聴料は支払っているんだろうか?ちょっと素朴な疑問です。

  • 脚色はあるにしても、大体本当の事なんだろうな。と思う。
    話は読みやすいが、自己弁護と自己陶酔がひどい。

    敵には敵の事情があるし、あんなに人を見下してたら、そりゃこうなるよ。
    共感を持てない発言が多かった。

    プロジェクトXが好きだっただけに、なんか残念。

    人事の季節には怪文書が飛び交う。って、やばいなNHK。

  • 数々の社会派ドキュメンタリーで輝かしい受賞歴をもち、無名の日本人リーダーとそれを支えた人たちの挑戦と努力、そして栄光を描いて国民的番組「プロジェクトX」のプロデューサーであった元NHKの今井彰氏による自伝的小説。

    傍流として地べたを這いつくばった時代、ジャーナリストとしての矜持、天界からおろされたクモの糸にすがるように組織を駆け上り、時代の寵児になるまでの軌跡、そして世の常として、嫉妬や羨望から足を引っ張られ、引き摺り下ろされる顛末が描かれる。
    主人公にとっての再起の「プロジェクトX」は果たせなかった無念がこの小説を書かせた原動力か。

    無能で私利私欲に固まった敵役が何度も主人公の上司になる(すなわち仕事ができないはずの敵役も出世を遂げている)など、相当に一方的な目線で描かれている可能性があることを割り引いても面白い。

  • 小説なんだからすべてが事実ではないと思いつつ
    すべてがフィクションでもないだろうし、難しい位置づけ。
    でも面白かった、関係者はいやだろうけど。

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