更年期少女

  • 幻冬舎 (2010年3月10日発売)
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本 ・本 (328ページ) / ISBN・EAN: 9784344017986

感想・レビュー・書評

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  • 「青い瞳のジャンヌ」の私設ファンクラブの幹部たち。お互いをマルグリット、ジゼル、ミレーユ、シルビア、ガブリエル、エミリーと呼び合い会合を重ねる6人が次々と事件に巻き込まれる。
    かつて少女時代に夢中になった漫画を通して知り合った、更年期世代の女性たち。誰もが自分を取り繕い、嘘を重ね、現実逃避している。女性世界のドロドロが最後の展開で真実味を増す。読んでいて怖いと思うと同時に、他人事とは思えない何かを感じた。

    • vilureefさん
      こんにちは。

      タイトルからして怖いです(^_^;)
      ちょっとドキッとしてしまいました。

      この作家さん、前々から気になっているの...
      こんにちは。

      タイトルからして怖いです(^_^;)
      ちょっとドキッとしてしまいました。

      この作家さん、前々から気になっているのですがまだ読んだことがありません。
      手始めにこれから読んでみようかな♪
      2014/11/21
    • taaaさん
      vilureefさん☆

      こんにちは!
      コメントありがとうございます(^-^)

      私はこの作家さん二冊目なのですが、
      前回読んだ...
      vilureefさん☆

      こんにちは!
      コメントありがとうございます(^-^)

      私はこの作家さん二冊目なのですが、
      前回読んだのもネグレストの話だったので
      きっと怖いんだろうな~と思っていたら案の定。

      自分には起こり得ない遠い世界だと思いつつも
      本当に起こり得ない?と思う自分もいて(^_^;)
      かなり心理的に怖かったです。
      気持ちの良い話ではありませんが(笑)
      機会があれば読んでみてください♪
      2014/11/21
  • 私もそろそろ更年期、イライラすること、家庭内での不和なんかもわかります。そんなときにリフレッシュ出来るのは推しの存在だったり、こんなふうに小説を読んでいる自分時間なので、登場人物たちの「青い瞳のジャンヌ」という少女漫画に心酔する気持ち、めちゃくちゃ共感。
    周りのママ友が、オバサンのよくある地味〜だけどまあまあ小綺麗で値段ちょい高めレディースブランドものファッションに身を包んで、ある意味で「量産型オバサン」になっていく。一昔前は「オバタリアン」みたいな肝っ玉母さんが一般的だったのかもしれないけれど、そんなことをしていたらヒソヒソされて最悪晒される。世の中はどんどん無難無難な方向に逃げていく。
    どうしてこんなに胸がトキメかないような服を着て喜んでいるんだろう?どうして「みんなが良いって言うから」だけで対して可愛いとも思わない名前だけのブランドに身を包んでいい気になるんだろう?そりゃ職場ではTPO考えてシンプルなパンツスタイルだけど、私服くらいはふりふりドレス着たって良いじゃない、自分の好きなものなんだもの、の精神で私も更年期少女やらせてもらってます。
    このタイトル、何度も繰り返し言いたくなる魔力がある。文庫版ではタイトルが変わってしまったみたいだけど、これは更年期少女だと思う。
    思春期の頃に熱中していた少女漫画のファンクラブで青春を取り戻そうと躍起になるけど、その時とまるで環境が違う。旦那や子どもがいたり、親の介護があったり、仕事があったり、性欲があったり、貧困状態だったり、逆に変にお金を持っていたり。学生時代のように勉学と恋愛以外はほぼ何も考えずに生活する、なんてことはできない大人の立場なのに、目を背けるキャラクターたち。
    その捻じれのようなものが事件を巻き起こしていく。人間関係も拗れて、殺人事件まで起きて……。
    最後はどんでん返し。推しは推せる時に推せ、が私の好きな格言だけど、のめり込み過ぎは良くないし客観視も悪くないと反省。
    真梨幸子先生はオバサンのドロドロ書かせたらピカ一です。

  • 朝7時から読み始めて約3時間半で読了!
    面白かったー!

    少女漫画【青い瞳のジャンヌ】をこよなく愛する「青い6人会」の物語

    まさにタイトル通り!
    いろいろぶっ飛んでて逆に笑えたり更に衝撃の真相も味わえ最高のイヤミスでした!

  • 面白かった
    ミレーユの実母の介護に追われるところとか
    生々しくて、、次は誰が殺されるのかとか
    楽しく読めました

  • 「青い瞳のジャンヌ」という昔の少女漫画にはまった
    おばさま方が集まる会が「青い六人会」。
    それぞれ、マルグリット、ジゼル、ミレーユ、シルビア、
    ガブリエル、エミリー、とハンドルネームで呼び会う。

    そんな青い六人会のメンバー内で殺人事件が起きる。
    殺人事件は、別々に起こるけど、どうやら犯人は
    青い六人会のメンバーのようで…。
    いろいろと読んでて、騙されましたー( ゚ε゚;)
    そういう意味では、おもしろかったなぁー。

    いい大人のおばちゃま方がドレスを着て、巻き髪して、
    って思うとちょっと笑えた。
    年齢相応の姿が、自然なんだよねー。

    話は変わるけど、ジャンヌって聞くと、私は
    「神風怪盗ジャンヌ」だなー笑
    (分かる人がいたら、嬉しいー(*´艸`*))
    そういう意味では、当時熱狂的に読んでたし、
    このおばちゃま方のはまったジャンヌに対する気持ちは
    わからんでもないかもなぁー。

  • まだ更年期の歳ではないけど、中身が若い頃とあまり変化ないなと思ってる自分にはズキッドキッとする題名が秀逸。
    最初はカタカナ名の人物把握とディープなオタクの世界に混乱したが、すぐにジェットコースターのように一気に転がり落ちてズブズブと底なし沼に搦めとられていく感覚にハマってしまった。好きを拗らせるのは恐ろしい。真梨さんお得意の、真相や正体が判明してからガラッと様相を変える登場人物(青い六人会)の更なる奇っ怪さが何とも言えぬ後味。
    いくつになっても、よそ行きの笑顔の下でペロッと舌を出してる生き物だなぁ、女って。

  • 更年期なのに少女って面白いタイトルだなぁ。
    女はいくつになっても若くありたいってことかしら(笑)。
    とある漫画に入れ込んでいる人たちの話。
    漫画の世界であろうがそれ以外の世界であろうが、夢中になれる何かがあるっていいなと思う。それで何かが満たされて気分がよくなるんじゃないのかな。家庭不和であったとしても、そんなに夢中になれる世界があり、それに没頭できるなら幸せなこと。そこで理想の自分を演じればいいんだもの。そうでもしないと精神の均衡を保てないってこともあると思う。だから、それについて奇妙に思えても、他人は意見しちゃいけないのだと思う。そっと見守る。
    そんな世界あたしにもあるといいな。

  • 完全にジャケ借り。
    縱髪ロールのキラキラ乙女の表表紙を開くと、そこには中年のキラキラ乙女の姿が(^ω^;);););)

    中年女性のオタクなサークルで巻き起こる、オバサン達の暴走が止まらない。
    狂信的なサークルでありがちなリアルな確執。
    マインドコントロール、異常な嫉妬。そして、それぞれの現実の家庭状況。

    中盤までは、結構引き込まれたのだけど、後半辺りから、オバサン達の狂気っぷりに、だんだんついていけなくなり。。
    最後は、、あーあー。。( ´△`)アァ-

    面白くはあったのだけど、、疲れた(o´Д`)(笑)

    初の真梨幸子さんだったので、他の作品で気になってるのがあるので、それも読んでみようと思う。

  • 『更年期少女』  真梨幸子   幻冬社

    文庫化された本書は、『みんな邪魔』と改題されています。これを借りるのは自虐的?と言う疑問符を自分の頭に乗せながら図書館で借りて来ました。

    表紙は松苗あけみさんの絵で、金髪、ティアラ、リボンに囲まれた美しいお姫様。裏表紙は、同じく縦ロールにフリフリのドレスの…かつてお姫様。そしてバックは黒く、最終薔薇か…と思ってよく見たら血痕でした。内容ぴったり…。

    池袋のフレンチレストランに集まった、中年の女性達。かつて日本中の少女達が熱狂した少女漫画『青い瞳のジャンヌ』のファンサイト「青い伝説」の中核「青い六人会」の六人が、一人六千円のランチを食べながら、貴婦人の様な言葉使いでそれぞれをマルグリット、ミレーユ、シルビア、ジゼルなどとハンドルネームで呼び合い、たわいないおしゃべりと、漫画の話に花を咲かせる定例会。
    喫茶店では、一杯千五百円の紅茶を頼んで会報の打ち合わせ。つまり、彼女達は「漫画ヲタクなオバさん」のトップ。

    女性おたくの街として認識されている池袋を舞台に始まる話は、次第にメンバー一人一人の実生活の歪み、荒みを表して行き、ついに殺人事件が…。

    『殺人鬼フジコの衝動』の真梨幸子さんの作品らしく、爽やかさの欠片も無く、実に小気味よいほど登場人物が暴走し、加速し、破滅して行きます。人間の嫉妬、狂気、思い込みがこれでもかと書かれ、いや、これ更年期関係無いでしょう⁉︎と拒否る気持ち悪さ。醜さ。

    でも…。人生思う様にならない事ばかり、気づけば40過ぎ。すぐ50。
    空虚になった心の隙間を埋める様に少女時代に夢中になったものを懐かしみ、互いに依存し、現実を自分の都合で粉飾し、現実逃避。ネットのサイトにのめり込む。ん?いや、自分じゃないぞ。ドキドキ。

    『孤虫症』が生理的に受け付けなくて読めなかったのですが、真梨さんのこの作品は、怖さと不気味さと、妙なリアリティーで、一気に読んでしまいました。

  • ドロドロしてた。
    うっわぁ…とドン引きながらも、
    ついページを捲るのを止められずに一気読みした。
    後半がやや性急だったけれど、話自体は面白かった。
    ストーリーや登場人物に妙なリアリティがあって、
    有り得ないとは言い切れない話なのが一番怖い。
    実際に「青い瞳のジャンヌ」を検索してしまったw

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著者プロフィール

1964年宮崎県生まれ。1987年多摩芸術学園映画科卒業。2005年『孤中症』で第32回メフィスト賞を受賞し、デビュー。2011年に文庫化された『殺人鬼フジコの衝動』がベストセラーとなり、”イヤミス”の急先鋒として話題に。2015年『人生相談。』が山本周五郎賞の候補となる。そのほかの著書に、『5人のジュンコ』『私が失敗した理由は』『カウントダウン』『一九六一東京ハウス』『シェア』など多数。

「2023年 『まりも日記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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