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本 ・本 (212ページ) / ISBN・EAN: 9784344018136
感想・レビュー・書評
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女子大生・一咲の周りで起こり始めた小さな異変。差出人不明の置き手紙、煙草の吸い殻、非通知の電話…。父親の仕業と思い込んでいた彼女を見つめる影が、一人、二人…いや三人?第二回パピルス新人賞特別賞受賞。
《ブックデータベース より》
著者初読。
父親の大反対を押切って一人暮らしをはじめた女子大生・一咲。
通学に2時間かかること、独立したいこと、いろいろ理由を掲げてはいるが、ホントの理由は誰にも言ってない。
子どものように「ふくれて口も利かない」父を尻目に、資金をためて、半ば家出するかのごとく一人暮らしをはじめたのだが・・・
新居となったアパートにやって来ては、帰宅を促す“メモ”をや“手紙”を置いていくは、内緒のはずのバイト先のコンビニに訪れて知らぬうちに挨拶しにくる、はたまた“非通知無言電話”攻撃!!
・・・と、もはやストーカー並に一咲につきまとう父の影。
この父ちゃん、
典型的な親バカで、娘がかわいくてしょうがない、
行動は「粘着質」にも感じるものの、
わたしから見りゃ、
父ちゃんの方がよっぽど【カワイイ】のだ。
一咲は一咲で、この年齢特有・・・というか、
子どもが背伸びしてる感満載で、
ちょっと頑なな感じ。
友人に対しても、心を開ききれないようだし、
「かわい気」のない子なのよ。
が、
その理由も徐々に明らかとなり、
父のストーカーまがいの行動にもちゃんと理由があったのだ。
「成長していく娘と、子離れできない父親」的
ストーリーから一転、ほんのりミステリー、
そして、ほんわかラブストーリーと、
なんだか盛りだくさん
手放しで
「面白いっ」
とは言い兼ねるものの、
読みやすい文章で、気張らずにイケた。
読後感も悪くなかったしね。
しかし、近頃の携帯電話はスゴイね。
GPS機能にも、こんな使い方があったんか!
・・・ってか、わたしが付いて行けてないんだろうな
《2010年4月21日 読了》詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
今回ストーカーが三人もでてきて面白い作品だった。
お父さんはうっとうしいけどちゃんとした人だとわかってなんだか安心。
fudd-duddy やぼで時代遅れの(人)
旧式の(人)
口うるさい(人) -
子離れ出来ない父親と自立したがる娘
文章は軽く、さらっと読める
お隣に住む宮野さんをもっと出してほしかった(個人的な好み)
3月7日 読了 -
女子大生・一咲の周りで起こり始めた小さな異変。差出人不明の置き手紙、煙草の吸い殻、非通知の電話…。父親の仕業と思い込んでいた彼女を見つめる影が、一人、二人…いや三人?第二回パピルス新人賞特別賞受賞。
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冬目景の装画に引かれて読んでみた。まー面白かったけど、他作品も読みたいと思う程ではない感じ。
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謎解き部分が意外にも本格的。
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昔も今も時代は変われど親の子供を思う気持ちとそれをうざったく思う子供の気持ちは変わらないだろう。
親からしたら色んな事件が起こるこの世の中で娘を一人暮らしさせるのは認めたくないところ。
ただしいつまでも親に甘えさせても子供が自立してくれないと困る……。
まあ、作中のお父さんはちょっとやりすぎで大人気なくもあるが。
ちなみに、私は表紙絵を描いている冬目景が好きで手に取った。
集英社の名作系でもあるが、こうやって有名な漫画家だったりを使って引き寄せるのはずるいなー、と思う反面、嬉しくもある。 -
今作にて第2回パピルス新人賞特別賞を受賞。この賞って
久保寺健彦さんが受賞してましたね。
割とライトな文体でもの凄く読みやすい今作は19歳の
女子大生が娘にベッタリなダメな父親の元を離れ、一人暮らしを
する...ってシンプルな話です。その中に紛らわしいストーカー達(?)が
入り混じって、なんだか様子がおかしくなってくる...。
親の心子知らずを地で行く直球なストーリーに意外にも
少しだけほっこりしちゃいました。単なるダメでキモイ、子供っぽい
だけの親父じゃないんだねー。
冒頭で登場するなんだか訳ありカップルの話が、この女子大生を
巻き込んで繋がっていくのは自然、かついいセンスじゃないでしょうか?
サラリと、そして不器用で鬱陶しいまでに純愛なカップルを微笑ましく、
苦々しく読ませてくれます。 -
家族もの?
主人公とストーカーたちが織りなすコメディ。
著者プロフィール
芹澤桂の作品





