芸術闘争論

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 753
レビュー : 82
  • Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344019126

作品紹介・あらすじ

日本芸術界の欺瞞の歴史と、その安楽な生き方と、闘う。

感想・レビュー・書評

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  • アートの第一線で活躍する著者の身も蓋もない話。
    ゆえにとても現実的に感じられて興味深い。
    ビジネス的視点から読むと分かりやすい人もいるのではないだろうか。
    考え方は音楽や演劇、その他多くのことに当てはまるのでは。

    表現の神秘性のみを過信していると、いずれ立ち止まるが来る。
    見たことのない景色を見るために、もっと勉強しよう。

  •  今の日本国内の現代美術と世界の現代美術は何がどう違うのか、どうして日本の作家が世界で通用しないのか、という著者の考えが、おおまかな内容。

     その中で、どうして誰でも書けるように見える絵画がウン億円もするのか、どこにでもあるような便器にサインをしただけの作品が国際的な評価を得ているのか、ということに対する理由を、これまでの美術会の歴史や世界経済の流れに乗せて解説している。

     読者として想定しているのが今芸術を志している若者のようで、手塚治虫を代表とする漫画や宮崎駿のアニメーションの作り方をたとえとして挟んでいて、とても読みやすかった。

     自分はいわゆる「芸術」を志しているわけではないけれど、何事にもルールがあり、それをしっかりと理解し挑戦して行くことでしか真の自由は手に入らない、という考えが胸に響いた。貧乏や自由を極端に礼賛して穴の中に渦もっていくことは、結果として自由を放棄することになる。その例外はいわゆる「天才」であって、そのような天才は、ほとんどの場合死後に評価されている。

     未来を作るのは今の行動以外の何ものでもない、という当たり前のことを重層的に理解出来た気がする。

  • この本は読んでいて、著者の圧力をものすごく感じる。「日本人だってアートは出来る」「おれのテクニック全部教えてやるから、おれをビビらすぐらいの若いやつ出てこい」そう言った圧力なるものがグングン出てる。
    そういう点でも、すごくこの本は面白い!

    それにこの本を読めば、芸術の見方も変わるし、何かを創りだす時の考え方も変わる。アートは自由ではなく、作り方、鑑賞の仕方のルールがあると断言してる。
    アート鑑賞の4つの要素は「構図・圧力・コンテクスト・個性」これだけ覚えとくだけでも価値あり。

    自分なりの解釈をメモ。
    ●「構図」は、視覚をどう誘導するか。いかに目線を動かし、散らばらせて、中のコンテクスト、圧力、個性を見させるか。
    ●「圧力」は、それに作者が込めた「意」の質と量。
    ●「コンテクスト」は、時代の意識。歴史の流れを意識したレイヤーの重層化。それがその時代に存在する意義。その時代の問題を串刺す力の質と量。
    ●「個性」は、自分のネガティブな部分を含め、それを特性として受け入れ、自分だけにしかできないものを創るという覚悟。弱さの受け入れ。不完全な自分の受け入れ力。

    いやぁ面白い。

  • 芸術って分かんないとか、分かんないものがアートみたいな人にも読んでほしい。
    この本はアートへの入口としてとても良い。
    アートリテラシーがあがる。

  • 構図。圧力。コンテクスト。個性。

    西洋における現代美術のコンテクスト/レイヤー
    自画像。
    エロス。
    死。
    フォーマリズム(歴史)。
    時事。

    青より赤。
    小より大。

  • 途中から物凄く興味深くなった!

  • 鑑賞者の視線の動きを設計する話、具体的には理解できませんでしたが、そういう細かい部分を設計していくことが必要なのだと理解させてもらいました。

  • 20150709
    セットで 芸術起業論 ともども 読了。
    起業論にくらべると 劣るね

  • 村上隆さんとはtwitterで何度もやり取りしたことある。

    日本画をベースにして、現代美術の作家であり、オーガナイザーであり、ビジネスマンの視点を持ち、経営者の行動力を兼ね備え・・・世界を駆け巡る。

    すごい人。尊敬してます。

  • 『芸術は貧しさの中にあり、それこそが正義』その悪しき認識との闘い。 アート市場の評価ルールを理解し、時には集団で創作し、評価される作品に仕上げ、最大に売り込む事。 ビジネス書の様に、その具体的なノウハウも惜しみなく披露されている。 創作側でなく、鑑賞者側にとっても、芸術に対する価値観を変えさせるに充分なロジックだった。 “驚く様なオーダーには、頓知を使って応えていく。” それを常に出来ることが、トップアーティストたること。 なるほど。創作とは闘いなのである。

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著者プロフィール

村上 隆(学芸部長)

「2014年 『京博が新しくなります』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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