ミステリーの書き方

制作 : 日本推理作家協会 
  • 幻冬舎
3.90
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本棚登録 : 716
感想 : 54
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  • Amazon.co.jp ・本 (461ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344019157

作品紹介・あらすじ

ミステリー最前線で活躍する作家43人が惜しげもなく披露する、極秘の執筆作法。作家志望者、ミステリーファン必読の書。

感想・レビュー・書評

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  • 大御所から新進気鋭の作家まで、ずらりと並べてミステリーを書く上での質問に答えてもらう本。

    2段組み400ページ超だが、小説を書く人間なら読んだ方がいい。ミステリーは読むのは好きでも書いたことはほとんどないが、挑戦したくなった。

  • 他の方も書いていらっしゃる通り、作家さんたちの創作論集として楽しい読み物です。
    本文も興味深いですが、章末のアンケート回答も必読。
    「執筆するときのジンクスはありますか」「作品中で絶対にしないと決めていることはありますか」など、細かい質問が並んでいます。
    創作に対するこだわりがわかるので、今まで知らなかった作家さんの本も手に取りたいと思わされました。

  • すごい面々が、作品の作り方を少しずつ、けれどけっこう濃密に紹介されている。書くお手本というより、好きな作家がどんな風に作品を作り上げているのか知りたいファンのための本。名前だけ知っている方、まったく知らなかった方もいるけれど、この本で読んでみたい人が一気に増えた。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「どんな風に作品を作り上げているのか」
      それは読んでみたいかも。
      「どんな風に作品を作り上げているのか」
      それは読んでみたいかも。
      2012/06/05
  • 十人十色とはまさにこの事だと実感しました。
    小説のプロット等がどのように作られていくのかを知るだけでも面白いので物書きの人は是非とも読んでみて下さい。
    参考になるかどうかは分かりませんが・・・・・・

  • 読めば読むほど、「書き方は人それぞれで、万人に通用するハウツーはないんだな」「どうも、自分にも適用する方法なんていうのはなくて、どの作家さんも試行錯誤と努力の末に到達したそこは、とても遠いところなんだな」感が強まる。

    なので、作家志望の人は、読むと萎むか、それでも奮い立つのか、が分かれ目となるでしょう。

    そんな思いで書いてるのか〜、あの作品はそうやって出来たのか〜と、読んでみたい気持ちにはなるので、創作裏話、読書案内としては楽しめる。

  • それでもミステリーを書きたい貴方に捧げる一冊。

    今となってはちょっと懐かしいメンバーが揃った本格推理小説指南書。これを読むと推理小説を書く人は、よく勉強する人(NOT ONLY 学校の勉強 BUT ALSO 人生の勉強)だとわかります。天然で書いているような回答を寄せてる人(宮部みゆきさんのような)もいますけど。

    東野圭吾さんの手法は、なるほどと思いました。殺人の動機から殺人を犯すまでをみっちり書いたのが『殺人の門』、殺人者の家族にはどのような物語があるのか、つまり犯行後を書いたのが『手紙』だと。それから恩田陸さんのタイトルから決まる、というのもなんだかわかる。そういう書き方かっこいい。

    割と、この業界に入ってくるのは勧めない、というスタンスの人が多くて、やはり作家は最後の職業(『13歳のハローワーク』で読んだ気がする)だなと思いました。

  • ☆岩井志麻子の「ブスの気持ちと視点から」
    自分に足りないものについて、まじめに考えてしまった(笑)。この年になって自分に足りないものを考えてキナキナしてもしょうがないので、あるものでやっていくしかないとも思います。
     しかし、岩井さんがおっしゃっている「ブス」っていうのは、客観的な美醜とは関係なく、たいして愛していない相手にも愛を求めてやまない人なのかもしれません。

    北方謙三「文体について」
    神崎京介「性描写の方法」
    花村萬月「推敲のしかた」
    香納諒一「書き続けていくための幾つかの心得」
    「本気で物書きになりたいのでしたら、事は簡単で、現在の十倍努力すればいいのです。(略)十倍の努力とは何かが自分で想像がつき、それを
    挫折せずにいつまでも継続できることだと私は思います」

  • ミステリー小説を書くうえでの細かい質問に対する作家43名の回答・執筆方法・作法。

    有名処がたくさん。
    ミステリー小説を読んでどうやってこんなトリック思いつくんだろう、と常々思っていたので、小説を書く気はないけどエッセイ的読み物として興味深く読みました。分厚いけど、すらすら進む。
    作家さんの作品に対するスタンスなど色々知れて、なんか鼻につく言い方の人とか、この人の作品読んでみたいと思う人とか。作家を続けていける人は多読かつインプットされる読み方をしてるんだなとも感じた。

  • 作家陣が豪華
    だけど(^_^;)
    うーん。

  • 現役のミステリー作家が、ミステリー作家志望者のために、ミステリーの書き方を伝授。
    というコンセプトですが、「ミステリーを書くためのFAQ」がちょいちょい低レベル。

    ・ミステリー小説はどんなジャンルですか
    ・独自のアイデアでないといけませんか
    ・改行は必要ですか
    ・一行空ける手法は使ってもいいですか
    ・起承転結は必要ですか
    ・出だしは重要ですか
    ・会話は重要ですか

    こんなことを聞くような人は、作家を目指すべきではない。
    自分で書いて、悩んで、答えを出していくものなのではないの?
    少なくともプロの作家を志望しているのなら。

    多分これ、プロの志望者だけに対象を絞ってしまうと売れないからという大人の事情で、初心者にもわかる体を取ったのだと思うのだけど、こんなことを聞くような人は、まずこの本を手に取らない…と思うんだけどな。
    答えてくれる作家に失礼じゃないかと思うんだけど、そもそも企画したのが日本推理作家協会だからいいのか?

    それはさておき、多くの作家が言っているポイントが3つ。
    1.ジャンルを問わず本を読め
    2.先達の文章をなぞれ
    3.とにかく書いて書いて書き上げろ

    それから、作家が自分に禁止している事柄もいくつか
    ・記号を使わない(!、?、…など)
    ・比喩表現を使わない
    ・安易に体言止めに逃げない  など
    一番多かったのは
    ・書くときは飲まない
    でした。

    タイトルに力を入れる恩田陸(うん、わかる)
    書き出しに力を入れる伊坂幸太郎(うん、わかる)
    アクションの書き方、読者をミスリードする仕方、キャラクターの作り方、文体の作り方、魅力的な会話、アクションの書き方など。
    意外にトリックから作り上げる人は少ないようでした。

    分厚くて読み応え満点のこの本、作家志望じゃなくてもミステリ好きなら読んでみると面白いかも。
    作家がどうやって読者を満足させるために工夫しているのか。
    トリック、語り口、手がかりの埋め方、どんでん返しなど。
    作家は作品で語るべきだとは思うけど、たまにはこういうのも、いい。

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著者プロフィール

一般社団法人日本推理作家協会。推理文芸の普及・発展を目的とし、日本推理作家協会賞、江戸川乱歩賞の授賞、「推理小説年鑑」などの編纂、機関誌の発行などを主な事業とする。

「2017年 『推理作家謎友録 日本推理作家協会70周年記念エッセイ 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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