偽憶

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 90
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344019164

作品紹介・あらすじ

15年前のサマーキャンプに参加した27歳の男女5人が、キャンプ主催者の遺言執行者と名乗る女性弁護士に突然集められた。この中の1人が遺産31億円の相続資格者だと言うのだ。「"或る事"をした者」という以外故人が明確にしなかった該当者確定のために、5人はキャンプの詳細をレポートにするよう求められる。事実を捻じ曲げて独り占めしようとする者、分割して相続することを望む者、少額でも掠め取ろうと謀略を練る者、端から関心がない者…。莫大な遺産への欲望に差はあるものの、5人は遠い夏の記憶を手繰り寄せる。

感想・レビュー・書評

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  • 地元民ですが、若者はこんなに訛ってない...と思う。

    方言の違和感が気になり、あまり内容に入れなかったのが残念。

  • 読んでないと思ったら、以前読んだことあった。ほぼ内容忘れてた。時間があるとき、ちょっと楽しむのにいい。

  • ある人物の遺言について、説明会を開催するとの知らせが突然届いた。
    小学六年生の夏に催されたキャンプの参加者が集められ、遺産を相続できるのはこの中の一人だと告げられる。
    その一人とは「或る事をした者」だと言うが…。

    莫大な遺産の額に戸惑うも、独り占めを狙う者、興味を示さない者と、反応は様々。
    億単位のお金が絡む話を放棄するなんて考えられないけど、明らかに胡散臭いんだよなぁ。
    まさかの展開も想定内。もっとスリリングさやドロドロした駆け引きがあると良かったな。

  • 久々にほんとにつまんない本読んだ。
    下手くそで独りよがりな文章に辟易しつつ
    この、見るからに怪しい話の裏に
    さぞかし面白いネタがあるんだろうな‼︎
    と頑張って苦痛を感じながら読んだのに、
    リアルさの欠片もない人々が
    リアルさの欠片もなく動き、
    頭お花畑な不可思議エンドという、
    ひたすらつまらない一冊。
    そもそも無理矢理作り出したサマーキャンプの意図はなんだったのか。
    そっちの方がよっぽど面白かったかもね…
    久々に人に聞かれたら時間の無駄だからやめな、
    って真剣にお伝えする本。
    あと、未だにこんなひどいなまりで会話してんの、静岡市民⁇
    あんまりあったことないけど

  • 著者、初の本格ミステリーとのこと。
    15年前のサマーキャンプに参加した27歳の男女5人が、キャンプ主催者の遺言執行者と名乗る女性弁護士に突然集められた。この中の1人が遺産31億円の相続資格者だと言う。
    遺産はどうなるのか、5人の男女のキャラも生活も様々で、前半はワクワク感があったが、後半は別の話のよう。あまりに思い込みの動機はいただけない。
    (図書館)

  • 突然31億がもらえるという話が降ってわいたとしたら・・・。
    この本は、そんな夢のような話が現実となった20代の男女、5人のお話。
    彼らは突然、とある男性の遺言執行者という弁護士からある事を告げられる。
    とある男性というのは、彼らが小学校6年生の時に参加したサマーキャンプの主催者。
    彼はそのサマーキャンプに参加した子供の一人に31億の遺産を引き継ぎたいという遺言を残していた。
    ただし、条件はそのサマーキャンプで彼を喜ばせ一生の思い出となる「ある事」をした人間に譲りたい、だから出来るだけ当時の事を思い出しレポートにまとめて欲しいというもの。
    レーポートの提出期限は2ケ月。
    当時そのサマーキャンプに参加していた子供は6人。
    その内の一人は死亡しているので、受け取る権利があるのは5人。
    少年院に入った経験のある者、元アイドル、フリーターの男性、優等生タイプの女性、そして主人公の男性は当時の記憶を思い出そうとする。

    レポートの提出期限が2ケ月でその日はそのまま帰される登場人物たちを見て、「えっ!それでいいわけ?」と思いました。
    その場で思い出せる事を出来るだけ書かせるのでなければどんな不正があるか分からないのに・・・。
    そういう事から始まり、ストーリー自体、ちょっと設定に無理があるな・・・と感じるお話でした。
    ただ、話の流れが想像通りでないのは良かった。
    普通、31億がもらえるなんていうと目の色変えて、裏切ったり、出し抜いたり・・・という血みどろの展開を想像したんだけど、この登場人物たちは結構冷静で淡々としている。
    相当お金に困っている人間もいる割には・・・。
    31億という金額はあまりに大きすぎてちょっと現実離れしていると思いますが、それだけにこのお金を誰が手にする事になるんだろう?と思ったり、私だったらどうしようか?なんて事を思いながら読むことができました。
    ただ登場人物一人一人もかなり個性的でアクが強いのに、どうもそれが生かされてない感じ。
    せっかく面白い材料をもってきたのに、それを生かしきってない残念な印象の本です。

  • 小学6年生のとあるキャンプに参加した男女5名に届いた、弁護士からの手紙。そのキャンプを主催した資産家が亡くなって、その遺産について何か連絡があるというが……。アスペルガー症候群と思われる少年のエピソードが胸に痛い。実際に「扱い辛い子」「困った子」とされて、たいへんな思いをしている子はいっぱいいるのではないかと思う。人々の記憶の不確かさを描いた本。

  • 登場人物、ストーリー共に全く魅力が感じられず、なかなか続きを読もうという気になれずに読了まで数日かかってしまった。

  • 面白かった。
    最初に提示される状況(遺産を相続するために、子供の頃に行ったサマーキャンプの手記をかき、老人を喜ばせた「或ること」をしたことを証明する)が、いろいろ想像させてくれて、ミステリの良い導入剤となった。
    タイトルとの関連は何だろうとか、真相はどこにあるとか考えながら読み進められた。
    この人の本は4冊目だけど、それぞれジャンルが全然違って楽しい。でも、この本は、「ラスマンチャス通信」の暗い感じや、「忘れないと誓った僕がいた」のさわやかと切なさ、「有村ちさとによると世界は」で見たようなキャラクターの心理の掘り下げ方などが、同じ作者だなーと感じられたな。

  • 帯コピー【その思い出が31億円。遺産が相続されるのは15年前、”或る事”をした人ーーー人間の記憶の暗部に迫る群像ミステリー!錯綜する過去が紡がれて浮かび上がる、もう一つの過去ーーー。】
    帯に煽られた感が非常にある。「遺産」「ミステリー」というキーワードで、期待が大きすぎた。

    薄幸の女といえば、イメージはいいだろうけど、個人的な感想で言えば、後ろ向きな思いこみの激しい僻み根性むき出しの女にしか見えなかった。元肥満児の女とどっこいどっこいなタイプ。読み終えて、ゲンナリした。唯一の救いは、普通のサラリーマンの好青年と生真面目な女性のお兄さんが、とてもイイ漢だった事。

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著者プロフィール

平山瑞穂(ひらやま・みずほ)
小説家。1968年、東京都生まれ。立教大学社会学部卒業。2004年に『ラス・マンチャス通信』(角川文庫)が第16回日本ファンタジーノベル大賞を受賞してデビュー。著作には、『忘れないと誓ったぼくがいた』(新潮文庫)、『あの日の僕らにさよなら』(新潮文庫)、『シュガーな俺』(世界文化社)、『プロトコル』(実業之日本社文庫)、『マザー』(小学館文庫)、『四月、不浄の塔の下で二人は』(中央公論新社)、『午前四時の殺意』(幻冬舎文庫)、『ドクダミと桜』(新潮文庫)、『さもなくば黙れ』(論創社)など多数。評論に『愛ゆえの反ハルキスト宣言』(皓星社)、エッセイに『エンタメ小説家の失敗学』(光文社新書)など。

「2023年 『近くて遠いままの国 極私的日韓関係史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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