- Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344019416
作品紹介・あらすじ
2007年、千葉県市川市のマンションで英会話講師が殺害された事件で殺人と強姦致死の罪で起訴されている著者が、事件の後、2009年11月に逮捕されるまでの約2年7カ月の間、どこにいて、どのような生活をし、何を考えてきたかまとめたものである。
感想・レビュー・書評
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逃亡から逮捕まで、何をしていたのかが分かる。ただそれだけ。過剰に脚色された演出のドラマ仕立てのニュースではなく、事実を純粋にまとめたもの。報道だけでは分かりにくかったことが端的に分かる。
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結局核心には触れていない。怖くて逃げた、逃げ続けていたその心理ばかり。身勝手だよね。
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おいおい、幻冬者さんよ、こんな本よくOK出したなぁ。終始気持ち悪い。結局、なぜリンゼイさんを殺害したのかが全く触れられてないので、彼が逃げている理由も分からず、単に怖いから、つかまりたく無いから逃げてるって、ものすごく利己的な理由で、本にする理由なんなの?と思いました。
なんか海を見つめたり、お遍路さんになったりとセンチメンタルになったりするも、整形したり、逃げまわったりと、反省や謝罪の念が薄っぺらくしか感じられない。
なんでこの本出したんだろう?? -
外界との間にもはや二度と超えられない深い溝ができたときに、その向こう側(だが実際には自分が存在しているこの世界)がどのように見えるか、という感覚が描写されており、興味深い。断片的な浮遊感、というかうまくいえないが、まばゆさと暗さ。ある種の精神的な病になるとこのように外界が見えるのかもしれない。いや、結構面白い本だったよ。
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まだ拘置所にいる人がこういう出版物を出せる事がとても意外だった。
そして図書館にこの本が置いてあり、思わず手に取ってみた。
やっぱり犯人という立場の人の心境ってどうなんだろうって思ったし。
逃亡してしまった事はとても残念。
早く自主すれば良かったのに。
どう評価していいのかわからない。
ただ、イラストや字はうまい人だ。
自分の感情が激し過ぎ、抑える事が出来なかった為に・・・ -
なかなか読まされる本でした。
やっぱりこの人頭いいんだな。
『ライ麦畑でつかまえて』がすきなんて、あまりにらしくて妙に納得しちゃうよ。
人間追い詰められたらなんでもできるな。
なんか社会の裏側を見た気がした。
これを出版するまでに、どれだけの労力がかかったんだろう。
でも、それをしてまでこの本を出した意味って何だろう。
よくわからなかった。 -
駄作。
なんか子供の日記みたいに感じたのですが…。
話題の事件のことなので関心があって読んでみました。 -
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わたしは書店員なので、立ち読み完読は歓迎しかねるが(苦笑)
立ち読みでここまできちんと感想を書けることに感心する。
同年齢である著者...わたしは書店員なので、立ち読み完読は歓迎しかねるが(苦笑)
立ち読みでここまできちんと感想を書けることに感心する。
同年齢である著者への好奇心なのか、その感覚を丁寧に追っていく読み方が素直。
この本に対しては、「期待はずれ」や「著者、出版社にむけた怒り」を表明するレビュアーが多い中で、安易な批判に走らない、好感のもてるレビュー。
2013/06/11
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リンゼイさん事件の市橋達也の逃亡記。
市橋達也は頭がいいし、運もいい。全体を通してそう思った。
事件を起こすまで働いたこともなかった根っからのおぼっちゃんが、事件を起こし逃亡し、働きながらも成長していったように見えた。
最後に「自分にはチャンスがいっぱいあった。けれど、それを活かすことができなかった」とあった。
アスベストの回収やら、人間とは思われないような仕事をしている人たちと働いて恵まれた自分の環境にやっと気づいたんだよね。
最悪にも私は、市橋達也の顔が好みで背も高くて顔も小さくて、この人普通に生活してたらいいことあっただろうにって、指名手配された時に思った。
だから市橋達也に興味があった。
事件の動機は全く書かれていないから、後味が悪い。
けれど、ゲイだとか女装しているだとか間違ったマスコミ報道に対しては、ものすごい勢いで否定している。それもかなり印象に残った。-
彼に対する印象は同じです。私も外見が好みでした。だから中身を知りたかったのでコレを買いました。彼に対する印象は同じです。私も外見が好みでした。だから中身を知りたかったのでコレを買いました。2011/02/17
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逮捕されるまでの逃亡生活しか書かれていないので、なぜ事件を起こしたかという核心は分からない。ただし、市橋達也の虚実感はよく伝わってきた。中身はほとんどないが。絵は結構うまい。
女装や自殺説は事実と異なっていたらしい。逃亡者はよく歩くなあ。
「よく泣くことは心身がすっきりするからいいと思っていたが、泣くことに意味や理由をつけて、実は自分のことをいいヤツだと思っていた。『クロコダイルの涙』は『うそつきの涙』と自分の正体が分かった」「誰からも好かれることはできなかったけれど、誰からも憎まれることはできた」というくだりは、共感でき、切なかった。