実力大競争時代の「超」勉強法

著者 :
  • 幻冬舎
3.57
  • (20)
  • (57)
  • (44)
  • (16)
  • (1)
本棚登録 : 444
感想 : 69
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344019706

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 実力大競争時代の「超」勉強法
    単行本(ソフトカバー) – 2011/4/7

    2011年4月16日記述
    ユニクロなどの社内英語化の流れや中国、インド経済の発展によってこれまで以上に日本人に勉強が必要であることを解説しつつ英語、数学についての勉強について説明しています。
    筆者自身がロシア語の勉強をしている事を語るなど勉強は何歳からであっても遅い事は無いことを
    身を持って示している事には驚きます。(今70歳)
    ただこれまでの野口悠紀雄氏の著作(超勉強法、超英語法)と内容が重複している箇所も多いです。
    本書は全体的に見て勉強する事の必要性や知識を増やす事の楽しみ、日本の置かれた状況の解説が多いです。
    具体的な勉強法やノウハウなどの内容をもっと知りたい方は上記2冊を参考にされると良いと思う。

    2016年9月11日(日)再読レビュー

    野口悠紀雄氏の著作。東日本大震災直前に出版された。
    重要な指摘満載の本ではある。

    はじめにある就職大競争時代に関してはホンの数年前まで本書の指摘する通りであったのに大きく改善してしまい狐に包まれた思いがある。リーマン・ショック後の2009年~2011年頃までの新卒生は大変だった。今また人手不足で状況が変わった。
    しかし本書の指摘する勉強の重要性はより高まっている。

    本書で印象に残るメッセージを引用したい。

    知識ではなく、問題解決能力が必要とされる。
    ITの発展によって、知識を得ることは簡単になり、その希少価値は低下した。
    求められるのは、知識ではなく「それを使って何ができるか」なのだ。

    日本の大学の大部分が、スクリーニングのための機関である。
    だから、入学試験がきちんとしていれば良い。入試こそ重要だったのだ。
    教育内容の質が高くなくとも、社会は大目に見る(そもそも、あまり期待していない)
    しかし、入試で厳正さを欠いたらアウトだ。

    大学入試センター試験のような全国一律の試験を正確に実行できる国は世界広しといえども、日本だけだろう。

    蟻族と呼ばれるような大学を卒業しながら、コネがないために就職ができず、
    社会の中枢に近づく道を閉ざされた若者が増えている(中国)
    権力と富が世襲によって独占される事態が生じているのだ。
    これは中国が潜在的に抱えるもっとも深刻な不安定化要因だ。
    日本でも政治の分野で流動化が損なわれている。
    二世、三世の政治家が増えており、事実上世襲制の観を呈しているのだ。
    これでは十分に広い範囲から人材ろリクルートできない。
    したがって、政治家の質が低下する。これは日本衰退の大きな原因だ。

    「知らない人ほど理論の力を過大評価する」
    大学に進学出来たことを幸せだったと考えているが、その最大の理由は
    「大学で教えているのは大したことではない」と知ることが出来たからだ。
    だから「どんなことでも独学で征服できる」と考えている。

    勉強で獲得すべきは、伝達力と問題の発見・解決力。

    牛後となるも鶏口を目指すなかれ
    ⇒「尊敬できる敵」はあなたを引き上げるが、尊敬できない敵は、あなたを引きずり下ろす。どのような競争相手を持つかは、成功の諸条件のなかで、かなり重要な位置を占めている。

    無知の状態から新しいものが生まれることはないのだ。
    知識はITを通じ簡単に手に入るようになった。知識を持っていることの重要性は増したというべきだろう。
    知識そのものが直接的な意味で役立つわけではないのだが、知識が触発する発見が重要なのだ。
    知識が新しい発見を促す。
    科学上の発見は、それまでの知識の上に立ってなされることがほとんどだ。
    知識があるからこそ、新しい発見がある。
    ルイ・パスツールは「発見は準備した者にのみ与えられる」と述べた。
    準備の中で大きな比重を占めるのは、知識を増やすことである。

  • 勉強法ではなく、「なぜ継続的に勉強するべきか」という、勉強のマインドが学べる本。プロとして活躍し続ける人の勉強マインドを学ぶことができる、稀有な本。

  • 1

  • 95年出版の「超」勉強法から16年経過しての著書。学歴はシグナルとして機能していたが、現在では成功に関する必要条件であり今後は武器が必要。武器とは①意思伝達力②問題の発見・解決力。問題解決においては従来の「リテラシー」から「モデル」へと転換が必要だが進んでいない。知識(リテラシー)の相対的価値は低下したが新しい発見を促すのには役に立つ。 この「モデル」の思考が進んでくると、山口氏のいう「美意識(https://amzn.to/2C11Cmk )」という次なる価値基準が見えてくるんだろうな。3h45min

  • 4〜5

  • 今日,車を運転することが多かった.たまたまNHKの国会中継を聞いていたら,共産党の議員がブラック企業とその雇用について安倍総理に色々と意見を言っていた.

    世界的なグローバルな企業競争となってしまった現代,共産党の主張は人を守るという視点から行くと,理屈が通るのかもしれない.ただ,どの価値観を中心に据えるかによって,変わってくる部分はあると思う.グローバルな経済競争の中で,雇用が足を引っ張るというのは企業にとってリスクが高い.企業の名前だけで就職活動を行ってしまっているツケが,早期離職等の問題を起こしているのかもしれない.

    野口さんのこの本は,そんな「人」の実力が問われるこれからの世の中に対して,とても大きな示唆に富んでいる.残念ながら,これからは新自由主義がさらに進むのは目に見えている.その中でどうやって自分の能力を高めていくべきか,真剣に考え実行に移さなければ行けない.それをしなかった人に関しては,残念ながら非正規雇用と低賃金労働が待っているのかもしれない.

    どのような価値観を持って生きていくのが良いのかは正直わからないが,この本を読んで,まず自分の身を守るだけの力をつけるということは必要かもしれない.

  • 建前論を一切取っ払って、現実を直視して、ストレートに言い切っている本。
    個人的にちょっと違うかなぁ・・・と賛同しかねる内容もあった。でも刺激的で面白いし、カンフル本になる。利用できる部分は利用したい。

  • 15年ほど前に超勉強法を読んだときには学生時代に読みたかったと痛感した。
    本書も共感することが非常に多い。
    まず英語の勉強法だがMSNBC活用は早速実践している。ジョブズやケネディの演説はもう一度聞いてみよう。
    数学や第3の言語の勉強の必要性は今は感じられてない。しかし教授はその面白さを詳しく解説している。
    本書もいずれは子供たちに読ませよう。

  • 野口悠紀雄サンの本です。彼のノウハウ本、つまり「超」シリーズは、多分、全部読んでいます。
    だんだん毎年勢いを失っている「超整理手帳」も、もう10年以上愛用していますし、超整理法なども、すでに10年以上活用しています。

    その先生の超勉強法第2弾です。

    色々書いてありました。

    やっぱり英語ですって。
    「MSNBC」って知ってます?これ見て、勉強しろって。
    英語やり直そうかなぁ。

    要は学習の意欲を持っているかどうかが大事なんだって。

    おすすめ度は5点中、4点。野口せんせって、若いよねぇ。

著者プロフィール

1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業。64年大蔵省入省。72年エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授(先端経済工学研究センター長)、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て2017年9月より早稲田大学ビジネスファイナンス研究センター顧問。専攻はファイナンス理論、日本経済論。ベストセラー多数。Twitterアカウント:@yukionoguchi10

「2023年 『「超」整理手帳 スケジュール・シート スタンダード2024』 で使われていた紹介文から引用しています。」

野口悠紀雄の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ウォルター・アイ...
ウォルター・アイ...
古賀 茂明
落合博満
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×