インドと組めば日本は再建できる

  • 幻冬舎
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レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344020009

感想・レビュー・書評

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  • 日本にとってインドが政治・経済上の重要なパートナーである、というのが本書の主張である。著者の所属が一橋総合研究所であり、それが石原慎太郎氏が設立に関与しているからという訳ではないと思うが、中国批判の箇所は多い。随所に中国との比較が出てきて、インドの方が優れているという主張が多いため、中国事情に詳しい日本人にとってはインドに対するイメージを持ちやすくなっている。全体として文章や内容に少々雑な箇所があるのは気になるものの、内容としては面白いし、こういう視点も持った政治家やビジネスマンが増えると日本がさらに良くなると思う。

  • インドへの投資ファンドの人が書いた本。
    しかしながら、中国との連携には心から違和感を感じる。
    インドと言われれば、それならまあ、という感じか。
    経済協力によって両国が発展するとか、国連の常任理事国入りがどうとか、ソフトとハードと強いところが違っているとか。
    色々書いてあったが、一番興味深かったのはインドの民族性だった。

  • 中国とインドの微妙な関係についての記述、そして日本外交の自立と核戦略についての著者の主張は参考になる。仮に独立すると考えて、自分のビジネスフィールドを中国に定めることには抵抗があるけど、インドなら挑んでみたい。

  • 日本企業がインドで成功するためのビジネス指南本かと思ったら、かなり政治、社会的な色彩が濃い一冊でした。
    前半は、インドの社会、文化をわかりやすく紹介しており、ここだけでも役に立つ。
    インフラを中心にインドでの事業に参入せよ、というビジネス論点から始まって、後半は、米、インド、日本の3極体制で、政治経済的に覇権主義的な色彩を帯びながら台頭する中国とのバランスを維持せよという政治的な提案。さらには、インドとの核平和協力、日本の核武装、インドの常任理事国入りを支援し、将来の日本の常任理事国入りを目指せというあたりまでくると、これはもうビジネス書ではないですね。
    国際政治論として理解はできるものの、やはりなんといってもまだ日本とインドは交流が少なさすぎる。1949年まで1200近くも交流がなく、その後も冷戦影響で、最近までこれといった交流がなかった両国。まだまだ知らないもの同士。これから貴重な友人となるためにも、政治、経済、文化、民間など全てのレベルで一歩一歩交流を重ねていく必要がありますね。

  • インドが今後世界で重要な位置を占めてくることは明らかであるにもかかわらず、私自身インドのことをほとんど知らない。その意味で基礎的な知識をインプットできたのはよかった。後半はほとんど中国との対比でのインド営業となり、まるでインドのソフトベンダの売り込みのような状態となり鼻についたのが残念。

  • 鈴木荘治、アッシュ・ロイ著「インドと組めば日本を再建できる」GENTOSHA(2011)
    * 南と西に住む人々は菜食主義者で、東と東北に住む人々は魚と肉を食べる。北と南では、異なる社会的習慣と価値観を持ち、南部と西部の人々は教育熱心で学者や官僚が多く輩出している。西部と北部のあるグループはビジネスにいそしむといわれている。南インドはベジタリアンなので野菜を使ったメニューが豊富でヘルシーなことと、南部にIT技術者が増え、その勢いで北インドでも南インドの料理が人気を呼んできている。南インドのカレーはスープのおようにさらってしており、バナナの葉をお皿代わりにした定食が有名である。日本ではカレーはよく煮込んだほうが美味しいとか、翌日のカレーのほうが味わい深いなどといわれるが、インドでは作りたてのカレーを頂くのが普通である。そのカレーにとって最も大切な食材がタマネギだが、最近その価格が上がり庶民を苦しめ、「切ると涙が出るのがタマネギであるが、いまや替えなくて涙を流す」という状況である。インフレ経済の再発によって2010年ごろから上がり始め、タマネギ価格は前年比の80%アップとなってしまった。
    * インドの宗教はヒンズー教が8割、イスラム教が1.5割、キリスト・シーク・ジャイナ・仏教がそれ以外にある。ヒンズー教はその名の通り、インド教である。Indiaという語源もこのヒンズーからきている。仏教はアショカ王によってインドの国教にまでされたが、バラモン勢力による仏教弾圧運動が起こり、急激に衰退。仏陀はヒンズー教においては、ヒンズー教の神であるヴィシュヌ神の9番目の権化として扱われてしまうようになった。
    * 公用語は22あり、中でもヒンディー語は国語として話す人は多いが、それでも理解できるのは7~8割である。経済界で活躍しているインド人が英語を話すので、インド人はみんな英語を話すと思っている日本人が多いのだが、実際英語を話せるインド人は5%くらいである。しかし、これも割りありからすれば少ないが、数なら6000万人、もし10%いれば1億二千万人である。
    * インドにはカースト制度が廃止されたが、実際には、人種差別のように根深く横たわっているのは事実である。そのような人たちのために、リザーブシステムという制度がある。下層の指定カーストと指定部族に対して、インド工科大学などの超難関大学への入学枠・公務員の採用枠において、全体の22.5%があてがわれている優遇措置である。
    * インドには少なくとも1400種類のカレーがある。東京にあるカレーの店でも一応台行的なメニューを取り揃えているわけだが、海外にある日本料理店と一緒でステレオタイプのメニューにすぎない。
    * インドではお父さんやお母さんが子供に何かを教えるときちょっと哲学的に教える。日本人が自然を大切にするように、インド人は哲学を守り続けている。
    * 現在、世界の25歳以下の人口の25%はインド人である。世界の25歳以下の人間の4人に1人がインド人ということになる。
    * インドと中国の共通点、相違点としては下記が挙げられる
    「共通点」・・・世界4大文明発祥の地、広大な国土、10億人を越える人口、豊富な労働者、勤勉な国民性、頭脳優秀な人間がたくさん、貧民層が多い、汚職体質がある、多民族国家、近年の驚異的な成長
    「相違点」・・・ヒンズー教VS仏教、国家主義VS民主主義、土地制度(個人所有できるVS国家所有)、識字率(インドの方が低い)、青年大国VS老人大国、親日的外交VS対日猫の目外交

  • 素晴らしく良かった。インド人ビジネスマンによる本が珍しい中、日本のこと、インドのことが対比的に描かれ、大変わかりやすかった。(引用箇所ご参照ください)

    ただ、残念だったのが2点。
    ①鈴木氏の発言なのか、ロイ氏の発言なのか極めてわかりづらかったこと。
    ②インドと日本が組むべき理由はわかったが、なぜそこにアメリカが入るのか、明確な理由づけがなされていなかったこと。

    特に、②については、言及しなければならなかった点だと思います。

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