まぐだら屋のマリア

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 188
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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344020269

感想・レビュー・書評

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  • 死に場所を求めてくる最果ての地。そこにまぐだら屋がある。キリスト教にちなんだ登場人物。マリアをめぐるシモンやマルコ 行くところがなくてたどりつき居つく。マルコもそしてシモンも、帰るべきところを見つけ、再び出ていく。(よかった) 行くところのなかったマリアは、故郷のこの村に帰ってくる。本当のマリアは、女将さんかな。

  • 岬に建つ食堂が舞台のどこかで読んだ事のあるようなおはなしですが、面白かった。
    人間の強さや弱さ、食べることの大切さ、家族の優しさがいっぱい詰まった作品です。

    標題も不思議ですが、主人公は紫紋、岬の料理人はマリア、マリアの昔の恋人は与羽。
    結末はとっても神がかっています。
    やっぱり、関学出身のマハさんだからでしょうか…

  • どんなことがあっても
    自らの人生を捨ててはいけない。
    前を向いて生きていかなければならないというメッセージ性を感じた。

    マリアの過去にはただただびっくり。
    シモン、マルコがそれぞれ過去を受け入れ、生きていこうと決意するシーンにはなけました。

  • 最後に涙が溢れてきました。あたたかい話です。

  • ちょっと悲しい物語だった。でも、感動して泣いた。続きが読んでみたいと思った。そうしたら、もう少し幸せな部分が出てくるんじゃないかって。
    ふるさとって大切なんだなって思った。

  • 先が気になってたまらなかった。料理を丁寧に作ることの大切さ、誰かの何もかもを受け止める気持ちの奥深さ、そんなものを学んだ。徹夜本に限りなく近い。そして、母の愛に号泣する。

  • やや重め、かつ人情系で悪くない。

    老舗料亭の使い回し事件で自殺するのはどうかと思うし、それに責任を感じて逃げだすというのも少し違和感がありますが、些細なことは置いといて。

    脛に傷ある人が行き着く”尽果”の人たちの見て見ぬふりが、人情味を感じさせ、そういう人達の中で立ち直っていくという感じがすごくいいですね。

    どうにも行き詰った時、死ぬくらいなら、こういう田舎へ逃げるのもアリなんですよね。

    どうでもいいんだけど、盛り上がってきた所で、与羽さんはないだろ~、名前の遊びもほどほどにしないとシリアス感が削がれる。

    最初から最後まで飽きずに読めます。

    かなりオススメ。

  • ひとりだけどひとりでは生きていけない。なんだか自分が小さく感じた。
    好きな人を、思う気持ちとは…
    読んで良かった。2013.12.15

  • 職をなくし、恋に破れ、後輩を亡くし、死のうと思って行き着いた“尽果”で、左手の薬指がない謎の女性・マリアや、“尽果”の人々との交流の中で再生していくお話。設定としては瀬尾まいこの『天国はまだ遠く』に似ていると思った。桜庭一樹的なドロドロした方向に進むのかと思えばそうでもなく。一番最後の話が良かった。親の愛は無償。きっと誰にでも、その人を大切に思ってくれる人が必ずいるはず。2012/275

  • 壮絶な過去を持ったものが集まる地・尽果。
    青年・紫紋がその土地にある小さな定食屋「まぐだら屋」で
    謎めいたマリアという女性に出会います。。
    お互いの暗い過去の臭いに気づきながらも、そこには触れず
    という生活が始まります。

    土地の名が地塩村、店の名がマグダラ、
    登場人物がマリア、キトリ、マルコ、ヨハネ・・・
    ってちょっと漫画みたいで安易過ぎだと苦手なネーミング。

    そこだけ除けば、最後まで集中力を欠くことなく読めました。

    ラストが近づくにつれ、壮絶な事実が明らかとなっていき、
    盛り上がって安堵したところで幕・・・。なんだか映画を
    観たような感じがしました。

    やり直すキッカケはとても難しいけれど、勇気を持つ事が大切
    だと思えた一冊。

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著者プロフィール

1962年東京都生まれ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部卒業。森美術館設立準備室勤務、MoMAへの派遣を経て独立。フリーのキュレーター、カルチャーライターとして活躍する。2005年『カフーを待ちわびて』で、「日本ラブストーリー大賞」を受賞し、小説家デビュー。12年『楽園のカンヴァス』で、「山本周五郎賞」を受賞。17年『リーチ先生』で、「新田次郎文学賞」を受賞する。その他著書に、『本日は、お日柄もよく』『キネマの神様』『常設展示室』『リボルバー』『黒い絵』等がある。

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