海に降る

著者 :
  • 幻冬舎
3.95
  • (33)
  • (50)
  • (37)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 283
レビュー : 62
  • Amazon.co.jp ・本 (330ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344021174

作品紹介・あらすじ

女性初の有人潜水調査船パイロットを目指す天谷深雪。深海に棲む未確認巨大生物を追い求める高峰浩二。目的は違えど、想いはひとつ。爽快深海エンターテインメント。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 潜水艦開発者の父の影を追うように、潜水艦初の女性パイロットを目指す深雪。
    異母兄弟の登場や、深海で謎の生物を見たことにより、正道からドロップアウトした研究者を父に持つ浩二とのライバル関係。そして深海の謎の生物と盛り沢山ですが、しっかりした骨組みの話で脱線も迷子になる事も無くすんなりとした読み味です。大分取材しただろうにその成果を書き過ぎない所も好印象です。
    深海へのロマンも掻き立てられ、びっくりするような大冒険も準備されて役満に近い位の出来だと思います。
    映像にしやすそうなので数年後に映画になっていても全く驚きません。
    最新の役者さんさっぱりわからないのでなんなんですが、下記のようなイメージで読みました。

    深雪⇒上野樹里
    浩二⇒向井理

    あまり新しい俳優分からないので恐縮ですが外してはいないはず!!

  • 15年10月にWOWOWでドラマ化の原作。
    結構ややこしい主人公だが、後半はとても盛り上がりました。文章も読み易くて良かった。
    ドラマでは深海の世界がどのくらい映像で描かれるかが楽しみ。

  • 昨年のダイオウイカから続く(世間は続いているのか?)深海探査熱はさめやらず、こんな本を見つけてしまった。

    有人深海探査船「しんかい6500」のパイロット志望の天谷深雪を中心とし、JAMSTECの業務と苦労も織り交ぜて描かれるという現代的なフィクション。

    思い入れもほどほどに深海探査をテーマに描かれているところが好印象。個人的にはすこし軽めにまとめられすぎて物足りない印象ではありますが・・・深海探査船のパイロットの話つながりでは、伝説化しているアルヴィン号の女性パイロット、ドーヴァーが著した「深海の庭園」が迫力満点。

    海中は情報が少ない分、迫真的に描かれることが少ない場所のひとつなのでしょう。なにせ、深海探査船のパイロットは宇宙飛行飛行士の1割にも満たない数。でも、世界有数の海洋国である日本なのですから、こういう物語で魅力をどんどん紹介してほしいものです。

    あっ、真保裕一氏の小役人物でもいいです。こういうニッチな職場でのサスペンス&スペクタクルな物語出してくれないかなぁ・・・

  • 夜にページをめくり始めたら、朝になってしまった。
    ここ最近で読んだ小説の中で、いちばんに面白い。

    有人潜水調査船の女性パイロット候補生、という主人公の葛藤と成長を通じて、マニアックになりがちな有人潜水調査の世界が、いきいきと胸に迫ってくる。
    何よりもこの小説が素晴らしいのは、日本を囲む海の謎と可能性にスポットライトを当てている事。

    「全海洋のわずか一割にも満たない日本近海が、生物のホットスポット。日本列島はあらゆるタイプの海に囲まれている。そういう希有な環境が世界有数の生物多様性をもたらしたんだ」

    このエピソードを知って、わくわくしない人なんているんだろうか。
    深海が宇宙よりも謎に満ち、しかも日本人が、その謎にいちばん近いところにいるなんて。
    一人でも多くの人に読んでほしい。この小説に、そして深海という存在に、胸を躍らせてほしい。

  • 大きな憧れはいつの日か呪いに変わり、そして正面から自分のものとして向き合うと夢に変化する。
    夢や情熱を向ければ向けるほどそれは大きな呪いになって、
    深雪も高峰さんも父を信頼してたのと同じくらい不信感を持っていて、だからこそ呪いに追いかけ続けられる。
    深雪が高峰さんに見る薄暗い光の瞳は、きっと鏡ごしに自分を見ているような気がする。
    深雪がその薄暗い光の呪いの中に埋もれそうになった時は高峰さんがすくい上げ、
    高峰さんが同じようになった時には深雪が大きく手を伸ばすのが良かった。

  • TVドラマにでてきそうな物語。
    潜水艇パイロットにあこがれる少女が夢を実現する。
    パイロットになれるはずが、突如閉所恐怖症になってしまうが、その克服をしていく。

    ストーリーとしては面白いので、安心して読み進められた。
    ただ、本から何かを得られるということではないので、物語を楽しむのにいいのだろうなっと感じた。

  • 2018/11/20 詳細は、こちらをご覧ください。
    『あとりえ「パ・そ・ぼ」の本棚とノート』 → http://pasobo2010.blog.fc2.com/blog-entry-1039.html
     
    2015年11月のJAMSTECの見学会に参加することになったので、深海モードに潜行中です。 (*^_^*)♪

    2014/1/15 記
    地球最後の秘境、深海。まだまだ解けない謎が多い。
    これまで数回 「深海生物や深海の探査」の講座に参加したり TV番組を興味深く見ています。
    本書は、海洋研究開発機構が全面協力して書かれているので、専門的なことがしっかりして、
    ところどころ、イベントに参加して解説を聞いているような錯覚に陥ります。
    小説なのに、つい本当のことかと思うのがすごい!

    2013/11/27  予約 12/21 借りる。1/13 読み始める。2014/1/15 読み終わる。

  • 海中の臨場感が凄くて、終盤の深海の緊迫感と出会った生物の迫力には動悸がしそうになった。

  • 深雪と陽生の姉弟、深雪と高峰さんの触れあいもあったかくて素敵♪閉所恐怖症と・・というよりは諸々の思いやしがらみと立ち向かう人たちの姿がそれぞれ描かれていて、目が離せない感じでした。それ以上に海に感じる神秘と、新しい発見に立ちあうワクワク感に引き込まれるように読んだ。この話フィクションだったことにもびっくり。こんなに深くなくてもいいから、海に潜ってみたいなぁと思った。

  • 33:訓練中に閉所恐怖症を発症してしまった「しんかい6500」のパイロット候補生、天谷深雪が主人公。プロジェクトX的要素もある女子のお仕事小説。
    「地球上には、宇宙よりも遠く、手の届かない場所がある。深海だ。」という冒頭二行で色々持って行かれました。書き出しの力って、絶大ですよね。そんなわけですっかり海に心奪われてしまったのですが、主人公が閉所恐怖症を克服し、ふたたび「しんかい6500」に乗り込んで潜航するクライマックスシーンから絶妙なところで終わるラストまで、ともかく面白かったです!
    プロジェクトX、お仕事、恋愛、働く女子の挑戦、未知の世界、それぞれの要素がバランスよく描かれていて、お腹いっぱい、大満足です。逆に、それぞれの要素を突っ込んで楽しみたい方には物足りないかも。
    はやぶさ以降、上ばかり向いてるのですが、たまには足下に思いを馳せるのもいいかも……というのは影響されやすすぎでしょうか。

    '12.4.6……購入タグを追加

全62件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

東京都中野区生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。2009年、『マタタビ潔子の猫魂』(「ゴボウ潔子の猫魂」を改題)でメディアファクトリーが主催する第4回ダ・ヴィンチ文学賞大賞を受賞し、作家ビュー。13年、『駅物語』が大ヒットに。15年、『海に降る』が連続ドラマ化された。現代の働く女性、子育て中の女性たちの支持をうける。主な作品に『賢者の石、売ります』『超聴覚者 七川小春 真実への潜入』『真壁家の相続』『わたし、定時で帰ります。』など。

「2019年 『くらやみガールズトーク』 で使われていた紹介文から引用しています。」

朱野帰子の作品

海に降るを本棚に登録しているひと

ツイートする